できること少なすぎ
 
 Hubris: Twilight of the Hellenistic Worldの2回目です。中盤のショートシナリオで、Y君がセレウコス朝、子供がアンティゴノス朝、私がプトレマイオス朝です。


 1ターン目はまだセレウコス朝とプトレマイオス朝の和平が有効で戦争できず、アンティゴノス朝も陸路で接触していないので、お互い残った僅かな中立サトラピーを占領したり、艦隊を作ったり公共事業でVPを獲得したりで大動きはありません。
 プトレマイオス朝はこのターンに王と有能な筆頭大臣が寿命を迎える予定なので、その前にと攻撃したMYSIAの堅城を落とすのに成功して、さらに1VPを手に入れました。しかもこのターンは魂の渡し守が訪れず、1ターン生き長らえました。

 第2ターン、プトレマイオス朝の王らはお亡くなり。後を継いだのは、内政外交はそこそこあるものの、一番大事な戦闘能力が劣る若い王と、前任にずっと劣る筆頭大臣で、しかも2人とも陰謀能力が低すぎて、宮廷内の陰謀を全然抑えられない。陰謀によって王の友人が2人も殺されましたが、新たに招き入れた唯一戦闘力4の友人が生き残ったのは幸いか。
 アンティゴノス朝は国内の反乱鎮圧に明け暮れ、セレウコス朝は外交でロードス島をプトレマイオス朝から奪ったりまた公共事業をしたりと、やはり全体に地味な展開。プレイの大半はイベント処理に費やされている感じです。

 第3ターン、和平が切れて最初から戦争ができるようになったので、セレウコス朝はプトレマイオス朝に宣戦布告。でもね、プトレマイオス朝にはエリート部隊がいないのに、セレウコス朝にはエリートが3個もいる上、戦闘に有利な特殊能力を持つ友人が2人も居て、全く一方的な戦争なんだよね。
 セレウコス朝に独り勝ちを許さないよう、アンティゴノス朝は小アジアで攻撃の構えを見せてけん制します。しかし肝心のプトレマイオス朝自身は侵攻に対して城の強化くらいしかできず、セレウコス朝はもう一人のストラテゴも投入して、KOILE SYRIAを奪うのに成功しました。プトレマイオス朝はメインアクションでTHEBAISの大反乱イベント鎮圧を続けますが、固すぎてこのターン中には終わりません。
 このままではセレウコス朝が勝ちそうなので、アンティゴノス朝はLYDIA-PHRYGTAに移ったセレウコス朝主力に対し、僅かに劣る戦力で戦いを挑む賭けに出ました。アンティゴノス朝のフィリップ5世には冬季戦役の特殊能力があり、もしこれに勝てば追加でセレウコス朝に攻め込めるのです。しかし戦いはセレウコス朝が勝ち、この目論見は成りませんでした。

 このシナリオではプトレマイオス朝に全然勝ち目があるとは思えません。現在はセレウコス朝が優勢で、アンティゴノス朝もまだ戦争していないプトレマイオス朝をさらに痛めつけてVPを稼ぎ、追いつける可能性はあるものの、そんなプトレマイオス朝を持ってもう1ターン続ける気力はちょっと無いので、ここで終わりとしました。



 2回目になりましたが、やはりゲームはイベント処理に忙殺されるばかりでテンポが悪く、1ターン2時間はかかります。しかもプレイヤーの取り得るアクションが多様なので、いろいろできておもしろそうかと思っていましたが、実際には一度戦争した相手とはどちらかの王が死ぬまで再び戦争できないので、大きなアクションはたまにしか起こりません。それも三国の接する所が狭すぎて、戦いになる所は決まり切っています。
 さらに海上作戦や上陸作戦は使い勝手が悪くてあまりやる気にならず、前期シナリオならまだ空白地攻めができますが、中期シナリオの平時には外交と公共事業と反乱鎮圧くらいしかできません。そして中期のプトレマイオス朝は戦争に弱すぎ、前期でも裏切り2分の1の成否だけのサイコロ勝負にしかなりません。
 デザイナーはヘレニズム時代に大きな情熱を持って、美しいコンポーネントと時代を最大限に表現するゲームを作り上げました。そして多分それは成功して、強大なローマが迫り来る状況なのに、自らの愚かさから内部は乱れ、ローマを迎え撃つどころか王朝同士で足を引っ張り合って衰亡を加速するだけというこの時代を、タイトル通り適切に表現できたかもしれません。
 しかしゲームとして見たら、面倒な手間ばかり多くて、やれることも展開の多様性も少ない、完全な失敗作としか言えません。この時代のゲームが今まで無かったのも当然で、このテーマでおもしろいゲームを作ることがまず無理なのでしょう。いかにもおもしろそうなコンポーネントとルールで価格は高いのに、非常に残念です。
 
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