イタリアン・ハンニバル
 
 今日のASLは、Le Franc TireurのFT09 アルプスの閂。ドイツの侵攻でフランスの降伏が決まりかけた頃、イタリア軍は勝ち馬に乗ろうとアルプスを越えて侵攻して来た。しかしラ・トゥイールに集結したフランス軍がこれに立ち塞がる。イタリアは7.5ターンの終了時に、町の中央部を全て支配しているか、24K10とW10(船と飛行機)の間から18VP以上突破していたら勝利です。
 丘は高山丘陵で、起伏により同じ高さの丘を通してLOSが通りません。小川は乾いていて、オーバーレイの川岸は元の丘の高さにあるものとします。麦畑、丘の頂上の建物、建物の3階はありません。雪が降っていて、北東から風が吹いています。
 フランス軍は8.5個分隊が町を守っていますが、これらは2ターン終了時か、確認されたイタリア軍がLOSに入るまで、TIになっています。そして他にエリート3個分隊が丘を守っています。
 これを攻めるイタリア軍は、18個分隊が丘のある東から第1ターン以降に侵入し、第3ターンには予め決めておいた北側か南側から7個分隊が侵入します。
 戦力評価ではフランス5%の優勢で予想勝率6割5分ですが、フランスは初期にとっても忙しく、町の防御と町の両側面突破の全てに対応しなければならなくて、やや守りにくそうなのでそのままやることにしました。子供がイタリア、私がフランスです。


 イタリア軍の増援がどちらから来ても良いように、町のフランス軍は両側面に配置します。そして山岳部隊は普通に1個分隊ずつ頂上に置きました。
 第1ターン、イタリア軍は北寄りの頂上を狙って、全軍がウミガメ戦術で侵入。隠蔽を維持したフランス分隊を彼らは撃ちましたが、効果ありませんでした。フランス山岳部隊はそのまま町に向かって撤退します。
 第2ターン、イタリア軍は町のフランス軍に見られないように前進し、フランス山岳部隊は町に帰り着きました。

(下が西)

 第3ターン、イタリア軍増援は北から侵入しますが、中機関銃や狙撃兵に撃たれて、ポロポロ混乱します。また丘を越えてきた部隊は、北東から町の見える所に出て来ました。南側のフランス軍は大急ぎで北側に駆けつけ、守りを固めます。
 第4ターン、北東側の全イタリア部隊が前面に進んで決戦開始。イタリアは大軍で激しく撃ち掛けます。しかし数の割には意外と効かず、フランスは1個分隊が混乱しただけで、むしろイタリア軍の混乱の方が多い有様。
 第5ターン、町の外殻のフランス軍を撃ち倒さない限り、町に突入することも西に突破することもできないので、イタリアは再度フランス軍に準備射撃を仕掛けます。しかしやはり1個分隊を混乱させただけ。どう考えても時間内にここを抜けるなんて無理です。イタリア投了。



 普通の国なら攻撃側が全戦力で一点集中攻撃を加えれば、相当の損害を与えて道も開け得るものですが、火力も射程もモラルも劣るイタリア軍では無理でした。火力を集中するにはスタックせざるを得ず、損害が出やすくなってしまいます。
 多分最初の部隊は北東側から入れ、増援部隊については隠れながら進みやすい南から侵入させて、フランス軍に戦力の分散を強いると共に、イタリア軍が過密にならないようにするべきだったのでしょう。その場合増援部隊だけでは突破に必要なVPが足りないので、最初に侵入する部隊を一部南東側から侵入させて、増援と合流させる必要がありそうです。

 
インデックスへ