盤外砲、痛恨の盲点
 
 今日のASLは、TAC59 鉄道の戦い。ドイツ軍がベルギーに侵入を開始した時、フランス軍は計画に従ってベルギーに進駐し防衛線を築いた。ドイツは8.5ターン以内に、西のI10からY10の範囲で40VP以上盤外突破したら勝利です。
 ボード11の3番へクス列には鉄道が通っており、丘では切り通しになっていて、他は地上レベルです。またレベル2の丘はレベル1になります。
 攻めるドイツは9−2指揮官と16個分隊に、1号戦車3両、2号戦車5両、3号戦車2両、4号戦車2両です。これらは第1ターンに少なくとも戦車6両が進入すれば、第1第2ターンで自由に振り分けて侵入できます。ただし戦車は進入したターンには7移動力しか使えません。
 これを迎え撃つフランスは、エリート19.5個分隊と47L対戦車砲1門、25LLのAPCR弾専用対戦車砲2門、81*迫撃砲1門、鉄条網6、AP地雷12戦力、既知のAT地雷6戦力、盤外観測員の100ミリ盤外砲です。可能な地形なら自動的に狐穴がもらえます。
 戦力評価ではフランス13%の優勢で予想勝率9割なので、バランスルールで突破範囲を西側全てとし、さらにフランス1個分隊を減らします。これによりドイツ歩兵は広い突破による1.5倍が付いて、フランス3%優勢の予想勝率6割となります。
 子供がドイツ、私がフランスです。


 戦車は切り通しの鉄道を越えられないので、戦車の突破ルートは左右の端と中央の隙間に限られます。そこでまずフランスは、1へクスしかない左端の通り道の林を、ATとAP地雷、鉄条網で封鎖します。また中央も狭くなっているのでAT地雷と鉄条網で塞ぎ、右端はある程度広さがあるので、鉄条網3つと25LL対戦車砲2門と歩兵で守ります。そして丘の中央付近では、強力な47L対戦車砲が丘の上を見張り、81*迫撃砲が外部を狙います。さらに切り通しの中には重機関銃がいて、ファイアレインで歩兵を止める手筈です。

 第1ターン、ドイツは中央と右から侵入して来ます。さすがに1へクスしかない左端は無理と見たようです。フランスは左側の歩兵を右側に向かわせました。
 第2ターン、ドイツ戦車は前面の迫撃砲と右の切り通しにいた重機関銃に殺到し、これらを倒してしまいます。その際のフランスの反撃は全く効きませんでした。左からのフランス歩兵は中央付近に到達しましたが、1ターンに渡って行われたドイツ軍への盤外砲攪乱砲撃は全く効果無し。ちょっと弱すぎない?

(下が西)

 第3ターン、ドイツ戦車はオーヴァースタックまでして、中央の地雷原前面一杯に戦車を詰め、フランスは近くに来ていた機関銃でこれを撃ちましたがやはり効果無し。そして突撃では一気に歩兵の大半を丘の上に上がらせて勝負に出ます。
 ターン後半、フランスここは当然戦車を狙って盤外砲を落としたい所。ところがドイツ戦車がいるのは全て盤外観測員から果樹園に隠れて見えない所でした。無理に追加チットを2回引いて戦車を狙う手もありますが、ずれる方向が悪いとまた半分くらいは効果が無く、分が悪すぎます。フランスは仕方なく歩兵を狙いました。盤外砲の攻撃に加えて丘の歩兵からの射撃で、ドイツ兵は多くが混乱。あとはドイツ戦車がどれだけ抜けられるか。

 第4ターン、11両のドイツ戦車が次々に丘を登り、対戦車砲を躱して盤外へ抜けることを目指します。そしてフランスもこれを阻止すべく対戦車砲や機関銃で撃ちまくり、対戦車砲は1両を破壊、機関銃は2両をスタンさせました。しかし反撃もここまで。残りの8両が突破して丁度40VPを超え、ドイツの勝利です。


 フランスは最後の盤外砲撃で、敵がたくさんいる所に動かさなければいけないような気になっていました。しかし後で写真を見てみたら、実は元のSRの位置が死角でもなく確認された敵にも隣接しており、攪乱砲撃なら戦車4両歩兵1スタックが掛かって悪くない位置でした。これをその場でFFEに変えて、もう1両でも止められていればフランスは勝っていたので、そうしなかったのは痛恨の失敗でした。

 
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