移動を封じて反対方向へ
 
 今日のASLは、アニュアル89のデラックスA3 Back to School 学校に戻れ。ソ連は黒海艦隊の基地を奪還するため、陽動部隊を上陸させた。ドイツは4.5ターン以内に、南の中央7ヘクスから、14VP以上突破したら勝利です。
 守るソ連は、コマンドで隠密で壁を昇降できるエリート8個分隊とヒーローに、.50cal1、軽機関銃3、爆薬1です。
 攻めるドイツは、8−3−8エリート2個一線級8個二線級3個分隊と9−2指揮官に、機関銃中2軽4、火炎放射器1、爆薬2が、第1ターンに北から侵入します。
 戦力評価ではドイツが予想勝率89%とかなり有利なので、ドイツは1個分隊減、ソ連は1個分隊増して、ドイツの予想勝率53%の非常に良いバランスにします。
 子供がドイツ、私がソ連です。


 ソ連は石造建物の3階に鬼スタックを置くと強そうに見えますが、ドイツ鬼スタックが6ヘクス先の石造建物に登って来ると、アウトレンジされて逃げられず危険そうなので、中央を斜めに遠く見通せる左の木造建物(F4)に置きました。他の部隊は石造建物3階に置き、危なくなったらスケーリングで壁伝いに降ります。これに対しドイツは、左側の石造建物3階に鬼スタックを上げ、他の部隊は右から死角を通って迫って来ました。ソ連は対応して部隊を右の石造建物に集めます。

(下が南・スケーリングのCXは置き忘れ)

 すると第2ターン、1つのドイツスタックはソ連建物に近づきますが、2つは中央に大シフト。そしてドイツ鬼スタックは、一つ先の建物に進みます。これで3つのドイツスタックと火炎放射器が、ソ連鬼スタックを狙う形になりました。こうされては撃ち合っても勝ち目が無いソ連鬼スタック。後ずさりして右手に迫るドイツ8−3−8に備えます。
 そうしたら第3ターン、ドイツ中央の2スタックはさらに大シフトして、左側の石造建物と小峡谷に回ってきました。うっ、これは。このままだとドイツの2スタックは、小峡谷を通って脱出し、勝利条件を達成してしまいます。ソ連がこれを止めようと左に動こうにも、左側の建物に回り込んだスタックと、3階からのスタックに狙われて、道路を渡りようがありません。そのためソ連は鬼スタックをまた建物の左側に移し、右は他の分隊を並べて備えますが、何とかなるのか?


 第4ターン、このターンにもし鬼スタック同士の戦いでドイツが撃ち負けてしまうと、道路が解放されてソ連軍が脱出阻止に駆けつけてしまうので、ドイツは先制射撃で勝負を挑みます。その結果、ソ連軍は一方的に1個分隊と指揮官が混乱し、ドイツ軍は無傷どころかヒーロー登場。ドイツは右の8−3−8が止められたものの、主要2スタックは脱出位置に進みました。
 そしてターン後半、ソ連は奇跡に賭けて機関銃スタックが再度撃ちますが、やはりドイツ鬼スタックは無傷。ドイツの勝ちです。


 ドイツは道路を見張る高層階に鬼スタックを送り、火制でソ連軍の左右移動を封じた上で、前進部隊を大シフトさせる作戦が見事に決まりました。ソ連は1個分隊でもいいので、左の建物に残しておくべきでしたが、このような作戦をあらかじめ見抜くことはできませんでした。

 ちなみにこのシナリオはD24として再録されていますが、なんと今回のA3より1ターン延ばして、逆にソ連不利を悪化させています。それなのにアーカイヴではなおソ連が勝っていて、最新のコメント2つを見ると、両方43年には使えないコミサールを使っていたという呆れた話。戦力の集中どころか、ルールさえ分からない人によるバランスなど、参考になりません。
 ですから初心者の方以外は、アーカイヴを無視して自分でバランスを判断しましょう。ASLの強さの第一は、どれだけ正確にバランスを読めるかであり、いくら盤上の行動を追究しても、勝てない側を持ったら勝てません。やってみてバランスが悪いと思ったら、そういうシナリオこそ何が勝敗にどう影響したかよく分析して、バランスを読みゲームに勝つ力をつけるのです。

 
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