ICリレーの設計 その1

点灯 消灯時間可変型 ICリレーの回路図を載っけます。
















説明

コンデンサー
C1 電圧16V〜50V 22〜 47uF 2.2〜 4.7uFまでOK 電解、セラミック、フィルム、タンタルどれでもOK
C2 電圧25V〜50V 10〜100uF までOK 電解、セラミック、フィルム、タンタルどれでもOK
C3 電圧50V     0.1〜1.0uFまでOK    セラミック、フィルム、どれでもOK なくても可
C4 電圧50V     0.01〜0.1uFまでOK   セラミック、フィルム、どれでもOK

Q1   2SJ471 60V以上30A以上でオン抵抗25mオーム以下なら何でも可(ただし2SJタイプのみ)
D1〜4  小信号用シリコンダイオードなら何でも可(1S2076A,1SS82等・・・)
VR1〜2 いわゆるポテンションメーター 多回転でも一回転型でも可 半固定抵抗 (秋月にあり)

R1、2 10k〜51kオームで可
R3,R4 1k:5.1kの様に比率が似たような物なら10倍程度まで可(比率は1:5〜1:4の間)

タイマーIC 555は CMOSタイプの方が良いと思います。なければ何でも可

またVRに1Mオームがない場合は
500kオームの場合はC1を47uFから100uF
200kオームの場合はC1を100〜220uF
100kオームの場合はC1を220uFから470uF
とすれば同じ時間間隔になります。(C・VRの積が一緒になればOK)

VR2 点灯時間設定
VR1 消灯時間設定

時間可変の必要がなければVR1,2を固定抵抗に置き換えられます。
値の計算方法は下に記します。

この回路の特徴
1.ウインカーの点灯時間と消灯時間を個別にコントロール出来る。
  故にハイスピードフラッシャー風からマッタリ点滅までお好みの間隔が設定できます。
2.通電できる電流量が大きいためハザード時に4ヶ同時点灯しても耐える。
3.ランプを高輝度LED等に変更して電流量が少なくなっても点滅する
  また時間間隔は変わらない。

欠点 ウインカースイッチのon/offに関係なく常に点滅しているためどの状態から
   スイッチonになるかわからない。


次回 予告編
でもって次回は ウインカースイッチに同期してスイッチonのタイミングで点灯開始する
回路を掲載予定。
ハーネスの変更はないですが ウインカースイッチに一本だけ電線追加。
現行回路から部品が数点増える予定


次次回 予告編
更に更にウインカースイッチからの電線なしで同様の動作をする回路を検討中。
アイディアはあるんだけど部品点数の増加を最小限にしたいためシェイプアップ中。
でも制作がだんだんメンドくさくなるよ〜 GIZMOさんプリント基板作って〜
そしたら楽になるよ〜 プリント基板作ってくれたらオラも組み立ててみようかしら・・・・・


その先のアイディア
プッシュボタンタイプのハザードスイッチを追加して一回ポンと押すと
3〜4回だけ自動的に点滅する回路も可能。
供給電流を絞ってポジションランプ風に薄暗く点灯させることも可能。
ただしハーネスを若干変更しなければならない
制作したい人がいたら考えます。

タイマーIC 555のon/off時間の計算について
ここから先は 固定抵抗の計算の仕方を知りたい人と
ヒマジンのみお読み下さい












555の解説のページはいろいろありますが時間の計算根拠を示したものと
ダイオードを追加してon/offのデューティーを可変した場合の計算方法は
若干ずれます としか書いてないものが多い
そこで計算方法を考えてみました

上図で印可電圧Vc、中点電圧Vthとすると
放電時にはVthは1/3Vc迄下がり充電時には2/3Vc迄上がる。
つまりVthは1/3Vcから2/3Vc間を往復している事になる。
この時間を計算すると以下の式となる。(筈?)

充電時       Vth=Va・(1−e^(−t/(C・R)))
       Vth/Va=(1−e^(−t/(C・R)))
     1−Vth/Va=e^(−t/(C・R))
−Ln(1−Vth/Va)=t/(C・R))
t=−Ln(1−Vth/Va)・(C・R)
ここでVth=0.5Vaとなる点まで上昇するため
t=−Ln(1−0.5)・(C・R)
t=0.693CRとなる。

放電時       Vth=Vb・e^(−t/(C・R))
       Vth/Vb=e^(−t/(C・R))
  −Ln(Vth/Vb)=t/(C・R))
t=−Ln(Vth/Vb)・(C・R)
ここでVth=0.5Vbとなる点まで降下するため
t=−Ln(0.5)・(C・R)
t=0.693CRとなる。

ここでダイオードのVfによるドロップ0.6Vを計算に入れると
t=Ln(Vth/(Va−Vf))・(C・R)
数値を代入して(電源電圧Vc=12Vと仮定)
t=−Ln(4V/(8V−0.6V))・(C・R)
t=−Ln(0.54)・(C・R)
t=0.615・(C・R)
となる

実際の回路では
充電時にはt=0.615(R1+VR1)C (0.013秒〜1.35秒)可変
放電時にはt=0.615(R2+VR2)C (0.013秒〜1.35秒)可変

注 1kオームは1000オーム
   1Mオームは1000000オーム
  1uFは0.000001F ですので計算の際にはこの位取りに注意してください。

ここでコンデンサを3.3uFにすれば2.0秒 4.7uFにすれば2.9秒迄コントロール出来ます。
(3.3uFほうが良いかも・・・・・)