FIRE WIRE Vol.1 2001.01.27 赤坂ブリッツ
大雪。……って、どこがだよ。越後人にとってはどうってことないレベルのアイスバーンでしかないのに(笑)。というわけで、関係ねぇ。行ったよ、俺は(笑)。
会場着。なんだって東京のイベンターってのはああも対応が悪いのか? すげぇ謎。全席指定じゃなくて整理番号順に客入れるんだよ? 外で客を整列させるのに最低でも十五人は割けよなぁ……実際は外にいるスタッフ、十人もいねぇでやんの。おかげでまぁ客入れのとろいこと。呆れたね。
ちゃっかりPA席を囲う柵のすぐ前辺りに陣取る。今回はチケ譲ってもらったので、連番になった人と一緒に並んでて。二人ともコート着て傘持ったまんま、まったりと開演を待ち(笑)。その間にもいろんなこと話せて楽しかったなぁ。話がある程度噛み合う人と一緒にライヴ見るのは楽しいもんである。っていうのを、俺はLUNA SEAで初めて知ったんだけどね(笑)。
スタート予定時刻を回ると、もうSEが変わる度にJコール。これで先にzilchが出たら大変だよなぁ…と思ってたら、ステージに上がったのは綺麗なお姉ちゃん。誰ー? と思ってる間に、えっれぇ重い音で曲始まっちゃって。
お姉ちゃん、美人である。細面で胸くらいまでのウェーヴヘアがよく似合ってて、白のワンピも似合ってて、大変に美人さんである。
それがいきなりデス声で叫んでみぃ!? えっれぇかっこいいよ。すげぇよ。
後に判明するんだが、彼女はYoujeenという人で、なんとあのプロデューサー嫌いのJが初めてプロデュースを請け負った女の子なんだそうで。道理で……音の重さがJ好みだよなぁとは思ったんだぁ(笑)。
三月にマキシでデビューすることが決まってるそうで。えらく楽しみ。
ちなみに彼女、歌詞には日本語が入ってるのに、喋ると完全に英語である。なので、彼女自身のMCでは名前もよくわからなかったのだ……ごめんねぇ……。で、次。J。自分の出番直前にステージ天井の照明の間から一反木綿ぶらさげといて、それ燃やすのはやめなさい(爆笑)。
あの一反木綿はなんだろう? と思ってたら、いきなり下から上に向けて一気にボボボッと燃えるんだもん(笑)。いや、かっこいいしさ、びっくりするしさ、客に火つけるにはうってつけだよ。それは認めるよ。楽しいけどさ。一番楽しいのはパイロマニアたるオマエだろ(笑)。
新曲もなければ、バンドの顔ぶれも四年前のソロ期間と同じ。なので、そうスリリングでもなかったかな。ある意味安心して見ていられたっつーか。ただ、だからと言って暇だったわけではもちろんなく、多少は精神的に余裕をもって見ていられたってだけだが。
四年前、ライヴの日程を全部終えた後で出たはずのシングル『BUT YOU SAID I'M USELESS』のカップリング「I HATE YOU」をやってくれたのは非常に嬉しかったね。欲を言えば「PUNK FLOYD」も希望したかったが(笑)。
なんかねぇ……ヤツはやはりどうやってもヤツだったね。なんとも楽しそうにクソガキと化しててさ。
もういいからオマエはそのまんま行けって思った。じゃないと面白くないよ、あの男は。問題だったのはJとギターのフランツと、音響。
Jとフランツはなにがまずいって、よく間違う(爆笑)。フレーズのミスは当たり前、曲構成も間違ったし、Jは歌詞を忘れたのか間違ったのか時々歌わないし(爆笑)。それでもね、まぁ四年ぶりってのと単発ってことで、今回は大目に見るけどさ(笑)。
音響は、PAがヘタだったとかじゃないのだ。上手かったよ、むしろ。ギターの音がしっかりノイズになってるのに、耳鳴りがひどくないんだもん。上手いのよ、PAは。
問題はね、BLITZの構造。コンクリート打ちっぱなしの床ってのは珍しくもないけど、BLITZってもしかして床下が空洞になってないんじゃなかろうか?
例えば新潟のジャンクとか新宿のリキッドルームみたいにビルの上層にあれば、床がコンクリでもその下は空洞。そうなると、低音というのはコンクリに吸収されすぎずに腹に来る。でも、BLITZはどうしても低音が床に喰われて腹まで響いてこないのだ。
ってーなわけで、腹に来る低音が大好きな俺様としては、ちょっとまったりしちゃった感じがあった。あれって音色いじったりするだけじゃどうにもならんのかな……ならんのか、あれが限界なのか……なんかそうっぽいな。そんでもってzilch。申し訳ないんだが、俺様に異人さんの区別はできなかった。どれがレイ・マクヴェイ? って感じ(苦笑)。
ステージには常時、vo.とg.とb.とdr.とDJとI.N.A.ちゃんの六人がいて、その他に時折MCのお兄さんが乱入してくる形。
個人的にzilchの曲でお気に入りな「SPACE MONKEY PUNKS FROM JAPAN」「WHAT'S UP MR. JONES」「EASY JESUS」辺りをみんなやってくれたので、俺様大変にご満悦。
途中、どの曲の時だか忘れたが、近未来的なフルフェイスのヘルメットかぶった謎の人がステージ上にたたずんでたんだよなぁ……謎(笑)。すげぇ淡々としてて謎だったんだわ。隣でベーシストとかガシガシ頭振ってんのに、黙々とたたずんでて。なんだったんだろう(笑)。
新曲もたぶん二曲、やってくれたんだが、やはりhideちゃんの遺作ではないらしい。曲を知らないせいってのはもちろんあるんだろうが、それを差し引いても少しだけ、ほんのすこぉしだけ、hideちゃんが創ったzilchとは毛色が違う気がした。
違和感になってしまう、少し手前。同じように聴けるけれど、そこにhideちゃんの存在が感じられない、新しい音。そんな気がした。少しだけ、淋しかったかもしれない。アンコール。zilchのvo.の、片言の日本語では通じないことも多く、Jが頑張って喋ってたなぁ(笑)。
で、オーラスに「ELECTRIC CUCUMBER」。もう大騒ぎさ、ステージの上も下も(笑)。楽しかった。えれぇ楽しかった。
特にJ。「ELECTRIC CUCUMBER」の「日本の神奈川県横須賀市からいらっしゃいました松本秀人さんです、張り切ってどーぞー」ってのをヤツがやったんだが。
赤一色の拡声器持ってやるのはいい。かっこいい。だが、噛まないように一所懸命に叫ぶのはどおだ(爆笑)!?
Jはファンの間でも「噛み噛みマン」として有名なので、間違えずに言えただけでも偉いんだが、どう見てもすげぇ一所懸命なんだよう(笑)。これが笑わずにいらりょうか(笑)。
プラス、アンコールではDJさんがシスターコスしててねー(笑)。修道女がなんでヘドバンしながら皿回してるわけ(爆笑)? 挙句マイクは振り回すわ、最後にはステージ前方に踊り出てきて暴れてるわ……いやぁ、あのお兄さん好きだ(笑)。そんな感じの。Jに比重が偏ってしまっていたのは仕方ないかもしれないが、それだけがちょっと気になった。それを除けば、面白いイベントだと思うし、次もあると言うし。いいんじゃないでしょうか。