相川七瀬
THE GIG 02 -LIVE IT NOW-  2002.07.07 ZEPP TOKYO(ネット中継)


日曜なのに、親父がいるから晩飯がまともな時間になるのに、わかりきってるのにライヴ中継につないでしまったのは俺です(挙手)。しかも、閲覧可能人数に制限があるという話だったので、閲覧可能タイムに突入するや否や、即行でつないだという極悪非道っぷり。
俺のせいで純粋に七瀬だけを見たい七瀬ファンの方々の誰かを泣かせたりしたんだろうか。そんな俺様は言うまでもなくサポートメンバー目当てだ。申し訳ないが謝る気はない。

で、中継スタートは開場と同時という話だったのに、予定から十五分ほど入れない状態が続き、客入れ遅れてんのかー? と思いつつ中継つないだら、すでに客席いっぱいな映像が。なんですか(笑)。ま、ライヴスタートまで間があったのは事実だし、いいんだけどな。
スタートは結局、予定より十三分遅れ。そのスタート直前にかかっていたSEで二曲、覚えのあるのが。先に気づいた方は後で調べてラモーンズの「Do You Remember Rock'n'Roll Radio?」と判明。その後にかかったのもすげぇ有名なヤツなんだけど、なんだろう。曲知っててもタイトルもミュージシャンも分からんから、けっこう面倒だ。

そして暗転。しかし客の声が小さい。かなり小さい。客席の音声拾わないでPA卓の音だけ拾ってんのかと思うほど客の声が聴こえない。まぁライヴ音声に支障が出るほど客の声を拾われても困るが。
SEはエンヤかなんかかと思うほど荘厳な曲。ステージは幾つものブルーのライトであちこちから照らされているだけなんだが、そのライトが明るいので誰かとか誰かが出て来て定位置に入るのが丸見え。この時点ですでに、俺様的お目当ての上手g.柴崎浩・b.石川俊克・dr.真矢の三人を判別。俺の目っていったい(笑)。
がつっと照明が明るくなると同時に一曲目「トラブルメーカー」スタート。
中央の七瀬はシルバー系の相当ゴツい造りのコートらしきもので見るからに暑苦しい(笑)。真矢は黒地Tシャツに赤ジャケット。柴崎氏がグレーのジャケットの袖をまくっていた。髪は少し前にテレビで見た通りの紫。俊くんは上下黒っぽくて上はTシャツであった。
この時点ではまだ七瀬が高音上がりきらない感じがあったんだが、その分なのかなんなのか、テンションは高い。勢いに乗って「midnight blue」へ突入。

ここで初MC。「最前列お亡くなりになったら困るんで、落ち着いてー」とのコメントに「え、うっそ全然余裕じゃねぇか」と思った極悪非道な馬鹿がここに(挙手)。いや、でも俺が普段行く方面の方々だとねぇ、もっと凄くて当たり前だし。更に「今日は停電はしないぜ!」とのコメントも。……以前やったことあるんだな、多分。

七瀬がゴツいコート脱いで白のツーピースか? になったところで三曲目「Trick」。七瀬の服の白いのは、上はノースリーブ・ノーカラー。で、スカートの下に黒のパンツも穿いている状態。脱いでもまだ暑そうだ。
三曲目で落ち着いてきたテンポと一緒にテンションもいい具合に落ち着いてきたようで、四曲目「THE END」で更に落ち着いた感じに。この曲の中盤と終盤で、真矢のドラムのものすんごい抑えた音が聴けた。これは好き。すげぇ好き。
そのまま五曲目「sayonara」へ。これも真矢のドラミングの冴えが気持ちよくて嬉しいんじゃこのやろー! とPC画面にしがみつくことしばし。落ち着け、俺(笑)。
六曲目「Nostalgia」を挟んで、MC。七瀬はここで椅子に座りました。デビュー七年目だとか出産前のレコーディングの話だとかで笑った後、「オトナっぽくせめてみようかな、と」というコメントから「China Rose」。この曲の前半では真矢がスティックじゃなくブラシ使ってたっぽい。よくよく聴くと真矢のお得意フレーズがたくさん。かなりたくさん。覚えのある音が、自分の知らない音に馴染んでるというのはちょっと不思議な感覚。
同様に「Lovin' you」もアコースティックっぽい感じで。ギター二本によるソロから入ったんだが、ふと見てみると真矢の頭の見える位置が違う! ドラムセットの中が空っぽだ! 慌てて探すことしばし。カホンというスピーカーもどきにしか見えない箱型の打楽器に座って、スティックかなんかでそれをぽこぽこ叩いておりました。ドラムセットにいない真矢は初めて見たのでちとびっくり。
九曲目「恋心」では真矢がドラムセットに戻っての演奏。

で、ここの曲間で下手二人、ギターの田中さんとベースの俊くんがなんか打ち合わせてる光景を発見してしまいちょっと喜ぶ。俊くんは弾いてない時はあまり大きな動きのない人という印象を、彼の本業バンドTHE TRANSFORMERのライヴで抱いていたので、こんなちょっとした動きでも喜んでしまうのだよ。
その間に七瀬はMC。今回のツアーの写真集の話とか。楽しげです。大変に楽しげです。後半、ここからが勝負、という言葉に続いて十曲目「SEVEN SEAS」。これが。これが。

2コーラス目で俊くんが七瀬にアゴつかまれて遊ばれていた。
なんですか、オネエサマの言いなりですか!(←いや大分違うぞそれ)

とか思わずうろたえてしまった阿呆がここに(挙手)。
いきなり上手ギター柴崎氏の話に行くと、黒のストラトをメインで使っていたかと思いきや、この曲からチェリーバーストのストラトになっていたり、色々あるらしい。でもストラトなんだよねー。
勢いに乗って十一曲目のイントロ入ったところでメンバー紹介。下手から順にギター・田村直樹、ベース・トシ(七瀬がこう言った)、ドラム・真矢、キーボード・秋葉まこと(失礼、字がわからん)、ギター・柴崎浩。全員、ちょっとしたソロを弾いてみせていたんだが、下手ギター田中氏は客を黙らせてから弾いていて、俊くんはわざわざ同じく客黙らせて同じフレーズ弾いてみせたりしていた。真矢はタムからフロアタムへ流れてシンバルからタム回しへという毎度恒例な感じの忙しないフレーズの後に、上手の誰かをナマ声で呼んでいた模様。誰だかようわからんが。秋葉氏はソロをちょこっとミスって苦笑い。柴崎氏はソロに入るまでにちょっと間があって、少し離れたところにいたのに、無音状態のままわざわざ立ち位置まで戻っていた。ということはエフェクターボードかなんかか? これもようわからんが、フレーズそのものにミスはなく。あと、この辺りでようやく下手ギター田中氏の愛機がゴールドトップのレスポールだということに気づく。ストラトとレスポールで両翼を固めてるわけだ。ある意味王道のギター布陣だぁね。
そしてここでスペシャルゲスト登場。お名前がようわからんがどっかのMCさんだ。曲は「Party☆2001」。MCさん出てくるくらいだから当然ラップ全開。しかしここで驚いたのはバックの男性陣だ。コーラスついでにラップの合間を埋めるのまで頑張ってる人がいたような気が。アップにならなかったし全体図も少なかったので定かではないものの。頑張ってんなー。あ、あと女性ダンサーが二人入ってたのもこの曲。ステージ狭そう(笑)。

MCさんを送り出してから十二曲目「シュガーベイビー」。下手ギター田中氏が上手へ、ベース俊くんと上手ギター柴崎氏はフロントへと、この辺りから急激に動きが出てくる。アップテンポなこの曲でも俊くんは指弾きだった。どうもこの人のピック弾きと指弾きの境界線ってよくわからん。でも好きだ。むしろ気になるのは柴崎氏。どこまでも真剣にプレイに集中するタイプなんだよなー、どっちかってーとステージで見るよりスタジオで音聴いていたいタイプなんだよなーと改めて実感。フロントに出ていてさえ客より自分の手元が大事、ってな感じで。おかげで音はまったく安定してて安心して聴いていられるんだが。まぁこれはもっと派手に動くギタリストばかりに気を引かれる俺の好みの問題でもあるがな。
続いて「彼女と私の事情」。ここまでくるともうステージの上も下もやたらテンション上がっててかなり楽しいことに。「Party☆2001」からテンション右肩上がりな感じで全然止まらない。七瀬はこの曲でブルースハープを使用。その準備中、大変楽しげに真矢が七瀬を見ていたのが印象的。いいお兄ちゃん的ポジションですかね。あと、サビのラストでフロント四人が全員下手に集中して遊んでいたのも楽しげであった。
そのまま、CDなどで聴いた感覚より少しテンポ速目の「BREAK OUT」。ブレイクで真矢のスネアがすっこーんと抜けてくるのがとても嬉しい。この辺から、七瀬の歌がだいぶ荒くなってきたものの、テンションは落ちない。落ちないどころかまだ上がる。長のお休みから復帰したばっかの人ってそういうパターンにハマること多いよな。ギターソロの後にステージが火を……いやいや、ステージで火を焚いててより派手な事態に。
勢い余って「夢見る少女じゃいられない」。もうサポートメンバーがサポート通り越して目立ってます(笑)。なまじ体格ではみんな七瀬より大きいしな。それでも存在感消されない七瀬もすげぇが。

怒涛の勢いがここでようやくMCという名の小休止でちょっと止まる。「七月七日、今の時点で世界一幸せなのはあたし」と嬉しそうに言う七瀬に、すかさず客から七瀬コール。七瀬、ちょっと泣き笑い。気持ちはわからなくもない。微妙な湿っぽさを振り切るように「終わりない夢」へ。テンポはCDより落ち気味だったかもしれない。でもバンドも七瀬もテンションは落ちない。えーと終わった後の真矢の動きはもしかしてヘッドホンを外してたんだろうか。だとしたらCDとテンポ変わりなかったんだろうか。よくわからん。でもドンカマ鳴らしてようがいまいが、真矢の音は真矢の音なのでそれだけで嬉しかったり。ああ、七瀬語りじゃなくなってるよこのレポ(笑)。

三、四分の間を置いてアンコール。ちなみにアンコールは七瀬コールであった。野郎率高いなー。
七瀬は黒のTシャツで登場。ツアーTシャツとかかね? 手に持っていた十本ほどのバラを客席のあちこちにまいていた。その後ろで真矢がなにか喋っているのが何故か聴こえてしまっていた。なんだろう。どこのマイクが拾ったんだか。衣装は全員黒のTシャツらしかった。おそろですかい。真矢はドラムセットのフロントにツアータオルを広げてかけていた。
アンコール一発目は「LIKE A HARD RAIN」。イントロで柴崎氏が微妙に客をノセてるんだが、どう見ても照れてるようにしか見えない辺りがなんとも。
続いて「Sweet Emotion」。俊くんが勢い余って踊っている光景があったような気が。ギターソロでは七瀬が柴崎氏に抱きついていたり。ブレイクでジャンプした俊くんの高度がやたら高いなーと思ったらドラムの山台から飛んでいた模様。同時にお約束の銀テープなんかも出てもう大騒ぎである。
ちょっと落ち着いたところで「今でも」。サビのドラムがタム回しだらけだった。真矢の音数の多いフレーズは好きだー。後半では紙吹雪がたくさん。やたらたくさん。火に銀テープに紙吹雪にと、使える特効みんな使った感じだぁね。
曲終了後、メンバー六人並んでカーテンコール。サポートメンバーは先に下がって行き、残された七瀬には当然のように七瀬コールが浴びせられる。ちょっと泣いてるっぽい七瀬が「このままじゃ終われないよねー! メンバーカモーン!」と叫んで、ダブルアンコールへ。ちなみに出てきた順番は秋葉→柴崎→田中→真矢→俊。
ダブルアンコールは、予定していなかったものと思われる。なぜなら曲が「トラブルメーカー」と「Midnight blue」だったから。既にやった曲で構成されるということは、他にできる曲を用意していなかったということではなかろうか、と。でもアタマにやったのとは印象違って、より勢いづいていたことは言うまでもない。疲れた感じにも見えなかったし、いい形で終われたのではないかな、と。
曲が終わると、七瀬がステージ袖に向かいながら「来年また会おうね、約束だよ」と。まだ七月なんだけどなー、来年までライヴやんないのかー、そっかー。と思っていたところに「たぶんみんな、三キロくらいやせてると思う(笑)」と追加コメントが。最後の最後で笑ってしまったことは言うまでもない。