Gargoyle
Road to 1,000ツアー No.987 2009.5.23 新潟CLUB JUNK BOX mini
個人的に5年、ライヴという場所そのものから離れていた。生活の何が変わったでもなく、なんとなく足が遠のいただけだったんだが、とにかく行ってない。ホールライヴも行ってないし、こりゃー間違いなく耳が…! とは思ったものの、そこはベテランGargoyle、なんとか鼓膜破裂は避けてくれるだろう、くらいに思っていざ出陣。
俺の感覚がそもそも5年前なので、とりあえずあのー、動員が。以前はそれでもワンマンで3ケタいったんだよ、新潟も。なのに当日券買ったら50切ってるってナニ。それでもFCやプレイガイドでそれぞれ番号割り振られてるから、50よりはもう少しいたし、俺より後で入った人もそこそこいたらしく、最終的にはざっと見て80前後かな。ハコが小さいのでぎゅうぎゅうではないものの、ヘドバンすると隣と髪が当たり、拳を上げるにも前の人との距離を計算に入れる必要があるくらいの人出。俺が陣取ったのが大体真ん中エリアだったんだが、後ろもけっこういたし。よかったよかった。
今回は、Gargoyle結成からのライヴ本数がもうちょっとで1000本だよー年内に1000本やるために本数を稼ぐよー(←酷)というためのツアーなので、つまり何でもあり。一番困るパターン(笑)。だって考えてみたら俺、Gargoyleはレコ発しか行ってないんだよ! 新作中心じゃないセットリストなのは明白なので、すげぇ困る。
しかも各地のレポがあちこちに上がっているのを見て、そこから曲順をある程度予測していたのに、今回の新潟を前にした今週の牙日記が。
「今日はリハ。週末の新潟と金沢用の。」
……それはアレですか。ここまででも既に神にも等しいセットリストが連発されているというのに、更にレア曲が増えるとかそういう話ですか!
もうこの時点で曲をあれこれ考えるのは半ば諦めた。「要は、どの曲が来ても喰らいついてく心の準備をしとけばいいんだろ!?」と、半ばヤケで会場入り(笑)。
しかし、スタートを待つ間にちょっとずつ心配になってくる。Gargoyleのライヴって、どうやってスイッチ入れるんだったっけ? と悩む。加えて、昨年秋に派手に痛めた腰がもつかどうかも心配になってくるし、体力持久力は元々なかったのが確実に落ちてるはずだし、どうしよう、と。
あれこれ悩むうちにSE。ライヴはさぼっても音源は揃えていたので、20周年と同じSEを使用しているのはわかった。勝治、謙太郎、敏の順で登場。そして牙様。衣装は今年の新作だというアニマル柄。牙様は上着ありで帽子がテンガロン。5年分、絶対間違いなく確実に年を取っているはずなのに、テンション変わらない登場だけで、早くもちょっと血が沸く。
で、1曲目がいきなり「神風ギャング団」。もうね、なんか心配いらなかった。イントロでちゃんとスイッチ入った。早かった。Gargoyleを甘く見てました、俺が。すみませんほんとに。
5年前最後に見たのはイベントのGargoyleで、その時はむしろ対バンの動員の方が多かったくらいなのに、ちゃんと他バンドの動員もノセてつかんでいってしまう兄さんらに惚れ直したのを思い出しました。慣れたファン相手のワンマンでも最初からがっつりもってってくれるのを忘れてました。今日も、5年さぼってた俺も含めてちゃんと、最初から全部もってってくれました。ありがとう。
続いて「ジェットタイガー」。止まりません。全てが止まらない。のっけからアクセル全開な感じで。そりゃもう拳にも力入るさ。5年も握り締めてなかった拳が条件反射であがるさ。と思ってたら、たぶんここで「青き拳」。更に力が入る。入り過ぎです。俺が。
この後はもうセトリ不明。でも4曲目に古いのが来てびっくりして、そこでMCだったのだけは一応覚えがある。「BALA薔薇VARA」だったか「頭ガコワレタ」だったか…。
以下、やったはずの曲、思いっきり順不同。
神風ギャング団
ジェットタイガー
青き拳
BALA薔薇VARA
太陽の道
It's Battle Time
D-EXIT
サムライダイナマイト
破裂願望
まばたきの底
楽園に死す
頭ガコワレタ
SUPER DOGMA
人の為B
HALLELUYAH
消滅
アイコノクラズム
死ぬこととみつけたり
EVER GREEN
邪悪
B・B
ヂレンマ
更に順不同のMCその他覚えてることを並べてみると、まず最初のMC。
まぁ1000本を前にしたツアーでー、とか。1000本は川崎クラブチッタでー、とか。新潟はずいぶん久しぶりだしワンマンもかなり久しぶりでー、とか。今回のツアーでは既にお馴染みのお話が牙様から。
ネット普及しまくりで5年ぶり参戦の俺でも知ってる話な上に、常連組とか遠征組の動員の方が多いかもしれない感じでも、律儀に毎回こういう話をするのを、要らんと思う人もいるかもしれないが、俺は嬉しい。とても嬉しい。そういうとこは律儀に古風なバンドであってほしいなと思う。結成当初なんて留守電だってない家がたくさんあったんだぞ。FAXだって一般家庭にはそうそうなかったんだぞ。そんな時代に始まったバンドだもの。「どうせみんなネットで知ってるでしょ?」の一言で済まされるとたぶん腹立つ。
そして、一通り宣伝が済んだところで。牙様が「暑い」を連発し始める。
「もう僕ね、下着までぐっしょりです」
……この人が他のメンバーに振る前から下ネタいくなんて何事!!!!!!!!!!
びっくりした。すげぇびっくりした。
この後、「新潟以外のいい所、おすすめの場所とかある?」と敏兄さんに振っておいてさっさとステージから消える牙様。何かと思ったら上一枚脱いで帽子チェンジ。ブラウス一枚でもあの素材だとそんなに涼しくなさそうだなーと思うんだがどうなんだろう。でもフリルいっぱいなちょっと透ける豹柄のブラウスが似合ってしまう43歳はそう簡単には転がってないよ! 帽子はこの時は、もこもこ。
牙様いない間のトークはいまいちテンションが上がりきらなかった上にメンバー間の間合いが悪く、妙に間延びした感じに。今回のツアー各地ではけっこう昔話がいっぱい出ているようだったので密かに楽しみにしてたんだが、いい加減ネタ切れ?(笑) ていうか疲れてる? でも疲れてても演奏のテンションは下げない辺りがさすが。
敏兄さんが「まぁ外国的な感じで北海道はね、いいですよ。あと両極端な感じで博多とか」と、なんとかひねり出すと、謙太郎ちゃんが頑張ってついていって各地の会場の広さに話をつなげ、そこから大変なことが。
「岡山はすごい狭くて、お客さんとの距離が」
そのまま最前の柵に足をかけてぐーっと前に身を乗り出して「こんな!」と実演。
上手最前エリアの方々の心の悲鳴が聴こえました。(←うるとら幻聴/笑)
だってねぇ、謙太郎ちゃんの上半身が目の前だよ。ギターのネックだけとか腕だけとかなら他にもチャンスはあるが、上半身全部って。
ギターや腕くらいなら接触のチャンスあるかも! 程度に思っていたであろう上手最前エリアの方々(女ばっかり)はそりゃー……ねぇ(笑)。
更に、乗り出していた身体を戻してマイク前に戻って。
「今日はちょっと距離あるけど、心の距離は縮めていこうな」
……殺す気ですか!(注意:笑い過ぎで)
後半わざわざ声のトーン落とし気味という小技まで使っちゃうし。どうしろと(笑)。
するとすかさず敏兄さんが「なにをええ話にもってってるんや!」と鋭いつっこみ。一人だけええかっこしぃだと思ったんだな(笑)。
で、勝治がようやく立って「あのー沖縄忘れてるよね」……繋げにくかったらしいです。全員。なんか尻切れトンボな話になってしまった…。
そう言えば勝治が、最初に出てきてすぐヘッドホン状のものをセットするのが見えたので、「え、1曲目から同期?」と思ったら違った。ここ数年はコーラスをインカムでやってるのを忘れてたのでちょっとびっくりした。
それと、扇風機。謙太郎ちゃんの。ちっちゃい扇風機が上手の外音スピーカーの影に鎮座してて、それを指差しながら。
「酸素足りなくなると集中力なくなるから、ギター弾く集中力を高めるために、T.M.Revolutionばりに扇風機の風を浴びてますよ! ヨドバシカメラで買って(笑)」
今、楽屋のドア開けてくれてるから、みんなの方にも少しは酸素が行ってるはず、と言ってたけど、実は客席の空調がけっこう調子よくて、そんなに客から立ち上る湯気が凄い状態まではいかなかったんだよなぁ。
ところで会場の構造を考えるとなんだかえーと…ビル6階まで上がってエレベーター降りると、通路の向こうがロビーで、その一角にホールのドア。その手前に小さいテーブル置いて受付にして、ロビー奥のスタッフオンリーエリアは暗幕で仕切っただけでドアがない。ちなみにその暗幕を吊るしているのがベタに物干し竿(ステンレス)でしかもその竿を掛けてあるのが見事に物干しスタンドだったんですけど。なんだかな。せめてパーテーションで仕切るくらいは…面倒なんだな、きっと。うん。
で、ホールのドアあけるとまずドリンクカウンターで、その向こうのドアを抜けるとホール。ということは、ドリンクカウンターの裏がたぶん楽屋。
……「楽屋のドア」って謙太郎ちゃん言ってましたけど、それはもしかしてあの暗幕…?
いや、間にドアあるよね。そうだよね。ステージと楽屋の間のドアのことだよね、きっと。
miniのHPに見取り図がないから妙に心配になった(笑)。
続いて新潟の話。
牙様がいきなり。
「僕ら新潟はけっこう来た…もーん」
……殺す気ですか!(注意:萌え過ぎで)
もーんって。かわええっちゅーに…。
で、新潟市内でも何ヶ所もいろんな会場経験してますよーと。今miniが入ってるビルの地下にあったのが最初で、次がO-Do。Z-1にJUNK BOX(miniじゃない方)に…と並べていくと、「PHASE(高田馬場ではない。新潟にあった多目的ホール。廃業して跡地はマンション)も」と誰かが言いだして。もうあの会場ないんだよーと客席から幾つか声が上がるも、「あ、もうないの?」の一言で終了。地方のハコが一つなくなる程度は、大阪や神戸のハコが潰れるのに比べたらたいしたことないってか? と一瞬思うも、やった回数少ないせいかも、とも思った。少なくて当たり前です。1000人クラスの会場だから東京大阪辺りなら埋められた時代もあったろうが、新潟なんて絶対埋まってないから。ちなみに音が凶悪なまでに悪いので俺はPHASEが大変に苦手でした。バスドラが胸元に来るんだよ、足元からじゃなくて。あれはきつい。
ちなみにこの会場の音響は、ちょっと辛かった。PHASEに比べればちょっとだけだけど。バスドラが不思議な鳴り方する。振動は足元から来るんだけど、衝撃が胸元直撃。何故。弦とVo.はいいんだけどね。なんだったんだろう。勝治のせいかセッティングのせいか俺の体調や体格のせいか、判然としませんけども。
ここで謙太郎ちゃんが「僕は国内最初にやったのがPHASEやったから、けっこう思い入れがあるんですよ」と。すると敏兄さんが「12月17日やな」と即座に日付を出す。おかげで一時期、12月17日と何故か5月5日はがーごの日だったんだよ、新潟。
「まぁ、ごめん、いっちゃん最初はロンドンやねんけど!」
と、ここだけはちょっと自慢げな謙太郎ちゃん。知ってるから自慢しなくてもいいよ(笑)。
これはどこで話したんだったか…1000本絡みだから最初かも。
次の新潟は9月だよ、と正しい情報を頭から取り出したまでは良かったんだけど、牙様が。
指折り数えて考えてから「4か月後ですね」(←ちゃんと間違えずに言えてよかった! と満足げな顔で)
……どうしよう、この43歳。数曲歌っただけで算数できなくなるなんて…(笑)。
あと、古い曲の話で。
“超個人的ライヴで一度は見てみたい曲ランキング”の10位以内に必ず入っている「サムライダイナマイト」と「楽園に死す」が入ってて俺はもうすげぇ大興奮だったわけですが、その「サムライ〜」。
謙太郎ちゃんが「いやー『サムライダイナマイト』とかねぇ、久しぶりに弾いたら『こんなに忙しい曲やったっけ!?』って(笑)。でもこの曲は、前やった時はもう一人ギターがいたから」そうだねー与太郎くん在籍時の曲をやるにはアレンジ練り直さないとできないんだよねぇ…。と思ったら牙様がすかさず。
「ああ、ちっちゃい人が、ね」
そこで自分のウエスト辺りに掌を下げてちっちゃい人って言わない! 与太郎くんだって小さめとは言えちゃんと大人サイズ! そんなにちっちゃくないから(笑)!
与太郎くん、気の毒。ちっちゃいのは事実だがそれにしたって。その場にいない人をいじめんなよ…(苦笑)。
古い曲の話はアンコールでもしてたかな。古い曲やると知らない人はぽかーんって顔になる、という話から、敏兄さんが。
「昔から来てる奴でも『(すごく困って記憶をひっくり返してる顔で)あー、これ何やったかなー…』ってなってて、サビまでいってようやく『(やっとわかって超すっきりな顔で)……ぁああ〜!!!』って(笑)。振りとかぎこちないねん!」
すかさず謙太郎ちゃんが「こっちからはお見通しやからね〜」(←小悪魔笑顔で)
確かに、ステージの照明の幾つかは、ちょうどメンバー越しに客席照らす形になるのがあって、そうだよなー見えてるよなー後ろもそう広くないしーとか思った。でも俺は一応サビまで行く前にどの曲かはわかったよ。わかってもライヴで見たことないのがいっぱいあったから、振りはぎこちないけど(笑)。
それから年齢の話。アラフォー(笑)。
もう若くはない、という年長組に、謙太郎ちゃんが「あの、僕、一応がんばって平均年齢下げてるつもりやったんやけど…もうあんまり役に立ってない?」と言うと、敏兄さんが。
「17、8歳の4年5年はかなり違うけど、ここまできたら変わらん。みんなアラフォーや」
ばっさり斬り捨て。容赦なし(笑)。
「いつまでも若いと思ってたらケガすんで!」
と追い打ちをかけられた謙太郎ちゃん、敏兄さん方面から少し目をそらしながら
「は〜い…」
……殺す気ですか!(注意:可愛すぎて)
「大人扱いしてもらいたいのに却下されてむくれる子供」みたいな顔でそんな気のない返事すんな! まぁ意味は逆だろうけどな。「そんなこと言ったって僕まだ30代だもん。半ばだもん。まだアラフォーじゃないもん」っていう若造の意地(笑)?
以前から最年少アピール激しかった謙太郎ちゃんですが、この手のガキっぽい表情はあんまり見たことなかったので可愛かった。えらく可愛かった。どうしよう(笑)。
あとは何の話の時だかすっかり忘却の彼方だけれども、謙太郎ちゃんが自慢げに腕組みして胸反らしてふんぞり返ってたシーンが。少し後で敏兄さんがわざわざ真似して笑いを取るおまけつき(笑)。
それから勝治がなんかあのー……●浅教授みたいな動きをしてて。湯★ほど頭振らないけど、手があんな感じ。謙太郎ちゃんがそれ見て真似してたシーンもあったなぁ。相変わらず互いをネタにするのが上手い人たちだ(笑)。
曲中の楽しかったシーンも幾つか。どの曲のシーンだかすっかり記憶の彼方だけれども。
とにかく最初からメンバーの動きが良かった。よくあんだけ身体動くな、と思う。ほんとに。年長組なんて俺の一回り上なのに明らかに俺の身体能力上回ってます。羨ましい…。
「HALLELUYAH」のイントロ、敏兄さんが自分の入るとこに合わせてハイキック。
実は「完全な毒を要求する」でフロント皆よくやってると聞いていたんだが、あまり派手にヘドバンしない俺には珍しく「完全な〜」のイントロ全パート揃う瞬間は頭振りにいってたので、ハイキックって見た覚えがなかったんだよね(笑)。それが今日は「HALLELUYAH」で敏兄さん一人だけながら、がっつり見てしまって、すげぇ眼福(喜)。ていうかあの人の足はどこまで上がるんですか。すげぇ羨ましい。アンコールの何回目だったか、ステージからはける時にもう一発。ごち。
その「HALLELUYAH」の中盤、牙様が左頬にマイク持った両手を当ててうっとり目を閉じる光景も。これは11年前に「やがてひかる」のギターソロ中ずっとこのポーズだったのをもの凄く鮮明に覚えているので、妙に喜んだ。何が嬉しいのか自分でもよくわからんが。11年経って変わったこともたくさんある中で、変わってないこともあるんだっていう実感? そんなものが、再び歌いだすまでのほんの4小節くらいの間によぎっていった。幸せだった。
「まばたきの底」だったか「太陽の道」だったか。ミディアムナンバーのどっちかなのは間違いないんだけど。
牙様がギターソロ中、動かない。
ハードナンバーなら謙太郎ちゃんに場を譲ってドラムセット前で休憩してる。その休憩した直後、即座にテンション上げ直して叫べるってのも凄いとは思うけど。
ミディアムナンバーだとセンターから動かない。水分補給もせず、ただじっとそこにいる。歌ってない時でも何かを訴えている顔になってる。この人はそういう生き物なんだなぁと思った。
これは別にいつものことなんだろうけど、俺は5年ぶりなので。5年前よりそういうとこが自然体になってる気がした。
少なくとも初めて見た頃(10年くらい前)は、わざとそこでギターソロ終わるのを待ってる感じだった。表情が何かを訴えてても、わざとそう作ってる感じがしたんだ。でも今はそれすら自然体。すごい生き物だなと思う。
「太陽の道」でひとつ、えらく感動したことが。
敏兄さんと謙太郎ちゃんの運指がまったく綺麗にそろってること。そう言えばこれってギターとベースがユニゾンの多い曲だったな…と、生で見てやっと気づく始末。だめじゃん、俺が。
あのーユニゾン多用型の曲だと「一縷」が好きなので、「太陽の道」はあんまりそういう印象がなかったんだよ。でもユニゾンのフレーズだった。そう言えば。
しかも「太陽の道」は『虹遊』でちゃんと見てるのに、それでも気づかなかったという。だめ過ぎですな…。まぁ『虹遊』のこの曲は1画面内で二人とも映ってるシーン自体が少ない上に、立ち位置から動かないこの曲で二人が並べないくらい、ステージ広かったからな。ある意味しょうがないんだが。
生で見て初めて気づく、指使いの完璧なシンクロ。綺麗でした。指が。
話変わって、弦楽器隊のマイクスタンドの高さのセッティングがちょっと気になった。非常に細かいことだけれども。
謙太郎ちゃんは、ギター弾くのにちょうどいい足の開き具合で立ってほんの少しうつむき気味になると、ちょうど口の真ん前にマイクが来るようになってる。それに対して敏兄さん、ベース弾くのにちょうどいい仁王立ちで少し顎上げるくらいで、ちょうど口の真ん前にマイクが来る。
これに二人の身長差と靴の高さの関係をプラスマイナスして、左右の立ち位置を逆転させてみると。
……ちょうどいいんですけど。
謙太郎ちゃんのマイクを敏兄さん、敏兄さんのマイクを謙太郎ちゃん。お互い相手の高さの方がしっくり馴染んで自然に見えるんですけど。気のせい?
なんかね、謙太郎ちゃんが曲中にセンター近くまで出てるとこから慌ててコーラスのために戻ると、かなりのけぞってマイクに接近してるから、謙太郎ちゃんのって高さ低過ぎ? と思ったんだけど。
まぁこんなのは本人たちの好みの問題なので、本人が楽ならそれでよし。
どの曲だったかな…2バス踏みまくりでコーラスも忙しいハイテンポの曲だったはずなんだけどそれが、弦二人が前に出てるのにコーラス聴こえて、てことは勝治が!? と思ってびっくりした覚えがある。
どこまで器用なんだ、勝治。音出してる間だけだけど(笑)!
本編最後の辺りだったかアンコール前半だったか、牙様が敏兄さんにマイクを向けると、敏兄さんが思いっきり「新潟ーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」息長いよ。
続いて謙太郎ちゃんにマイク渡すと、謙太郎ちゃんも「もう一発いくぞーーーーーっ!!!」元気だなー…とか呆けてる場合じゃありません。頑張ってついていったよ、俺も。
これはアンコール後半くらいかな、牙様が左右のスピーカーまで行って隅々まで視線を送るのはずっとやってたけど、最後の方で上手スピーカーに絡んだ後。
恐らく暗幕用であろう天井付近のワイヤーを右手でつかんで、「行けるかな、大丈夫かな」と目測を繰り返してから、よいしょっ! とステージ中央のお立ち台にジャンプ。
……可愛いからやめてくれ(笑)。
でも落ちなくてよかった。ちょっと角度的に難しそうに見えたから。ダイバー出ないからステージ下にスタッフさんいないのに、落ちたら危ないし。
これもどの曲だかまったく記憶してないけど、敏兄さんに接近した牙様がマイク差し出して二人で叫ぼうと思ったのに敏兄さんが口開けなくて。
叫び終わってから「なんでー!?」と言いたげな牙様に目一杯舌出してみせた敏兄さんの顔が凄かった(大笑)。
その敏兄さん、衣装の袖が黒なのに両手首に白いものが見えていて、なんだろうと思ったら、アンコールでTシャツで出てきたときに判明。両方ともリストバンドでした。手首、きついのかな。辛いのかな。ちょっと心配。謙太郎ちゃんと勝治ががっつりハイテンポの16刻んでるときにも敏兄さんの右手は時々音符一つ抜いたりしてたっぽく見えた。気のせいだったら申し訳ない。気のせいじゃなかったら無理はしないでくれ。
でも無理しないための補強用のリストバンドだとしても、衣装との色の違いは気にしてくれ(笑)。袖が黒だからリストバンド黒ならアンコールまでわからんかったのに!
で、その手首のせいばかりではないであろうベースのミスに幾つか気づいてしまった。聴こえた。一度はたぶん、開放弦を1本間違えた。曲構成を勘違いして一瞬だけ不協和音を作ってしまったのも聴こえた。おーい……。
あ、べつに敏兄さんだけがミス連発していたわけではなく、皆それなりに少しずつミスってますよ。ええ。ただ敏兄さんのが一番はっきり覚えてるだけで。牙様が曲構成間違ったのとか、どの曲だか綺麗に忘れてるから(苦笑)。
しかし、音は相変わらず良い! 惚れ直していいですか!(←別に誰の許可も要らんだろ)
敏兄さんがアンペグに、全曲お馴染みのワインレッドのやつ。謙太郎ちゃんがクレイトのアンプで、こちらも全曲黒のV一本。
でもこれって『Super Battle Gargoyle(DVD)』で持ってたVかなぁ。だとすると確かサブじゃなかったか? 去年のバトル当時フールズメイトに載った記事に、メインのネックがリハ中に折れたから本番はサブで、って書いてあった気がするんだが。で、そのライヴを収録したはずのDVDに映ってるのが今日のと同じシルバーの縁取りの黒Vだから…えーと。メインが無事だといいんですが。今はこっちがメインというなら、サブが無事なら。で、二人とも一本だけで弾き切った。たぶん。
勝治は相変わらずパールの2バスセットでタムが幾つかなぁ、3つ? ザ・クロマニヨンズのPVですげぇシンプルなセットで叩いてるの見たけど、同一人物とはとても…(笑)。
客席の1割前後かな、野郎どもがいたんだが、もっと大勢見に来ればいいのに、と思う。特に弦楽器隊なアマバンの若造ども。バンドやってる奴なら男子に限らんけど。
弦楽器隊の機材自体はかなりシンプルなんだよ。加えてギターとベースが一本ずつって。
でかいバンドになればなるほど、大型の機材ラックが一人3つとか、ギターラックが楽器屋並みに10本以上も置けるやつとか、そういう装備でライヴに臨むわけですけど。それが究極の目標だと思ってる奴らは一度Gargoyle見るといいよ。なるべく大きくないハコで。シンプルな機材でこれだけやれるんだよ。使う音色は確かに少ないんだろうけど、だからってワンマンで20曲以上やる中で4小節しか使わないような音色のために機材ごちゃごちゃ増やしてステージ狭くするより、シンプルな機材でも出せる精一杯の音で、色んな曲を聴かせてくれたらいいと思う。Gargoyleは今、そういう状態な気がする。機材が場所取り過ぎたら、あの人たちだって動きにくい。動かないGargoyleなんて見たくないよ今更。(注意:アコースティックライヴなら別。)音色の細かい違いまで分からない客(俺もこれに含まれます)は、そんなことよりテンション高くて血が滾る音をぶつけてくれることを望んでるよ。バンドが持ってる曲の幅に対してこのシンプルさってすげぇと思うよ、ほんとに。
必要なのは機材を揃える金よりそれを徹底的に使いこなす知識と、機材がシンプルだろうが多少のトラブルがあろうが平然と堂々とライヴをやり切るだけの経験値だ。
とか考えたのは後の話。とりあえず本編最後が「死ぬこととみつけたり」で、個人的に久しぶりの大和魂に燃えた。
アンコールも順不同だが、たぶん最初のアンコールで出てきた時に牙様が。
「なんか、ひゅーっと横を抜けてったみたいな、スピードの有るライヴでしたが、アンコールはゆっくり?」
と、いきなり振られて謙太郎ちゃん苦笑い。謙太郎ちゃんでなくても困るから、それ(笑)。
「あ、しゃっきりやった方がね、いいね。はい」
と仕切り直してふつーにハードナンバーで来たはずなんだけどそれが何だったかは記憶の彼方。
結局アンコールは3回プラスもう1回で、たぶん6曲くらいやってる。ごち。
不思議だったのはアンコールの手拍子がだんだんテンポ上がっていくこと。意図的に周囲を煽ってテンポ上げさせる集団がいるわけでもなく、気がつくとテンポ上がってる。客も止まれない感じになってんだろうかと思いつつ、遅れないように一緒にテンポを上げていく俺。Gargoyleくらいですよ、俺がすげぇ頑張って声出してアンコール呼ぶの。他の人々には手拍子はするけど声はあんまり出さなかった。Gargoyleはなんか箍が外れたように声出す。出さないと気分悪い。
2回目の途中にいきなり「EVER GREEN」。ありえねぇ。そこからアウトロ飛ばしてそのまま「邪悪」だった気が。俺が一番よく見ていた98年当時って「邪悪」はなかなかやらないレア曲だったから、振りに慣れてないことに気づかされた(笑)。で、「邪悪」で2回目が終わった時に牙様が一人残ってぼそっと。
「……やー、22年も経ってこの曲歌うとは思わんかったねー……邪悪の狂瀾やからね、凄いよね」って、そう作った人に言われても!
初期メンバーに敏兄さんが入って初めてデモテープに録ってライヴハウスに出した、そういう曲だからね、と説明。そうですね、色んな意味で凄いですよ、と言いたい。
しかしここから突然話が変わって(ここだったはず…?)、「あのね、僕ね、ジム行ったことあるんですよ」昔、体育嫌いだったんだけどライヴだとよく動くよねーってな話からだったかな。
「ジム行ってみて、3回目くらいに思うわけ。『なんで休みの日にこんなことしてるんやろ』って。で、3回でやめた」
きっぱり(笑)。でもライヴやってると動けるんだよね、という話ではけていきました。
ちなみにアンコールの衣装は、1回目の牙様と勝治ががちゃで出る紺のラグランTシャツ、敏兄さんがデビルマウス、謙太郎ちゃんがミニンジョ。ミニンジョがあんなに違和感ないってどういうこと? あれ、例えば客席にいた野郎どもの誰かに着せても絶対怖いよ。GENさんとか想像したくないよ(笑)。なのに。謙太郎ちゃんは似合う。何故。
2回目からかな、勝治がデビルマウスに変わり、3回目は牙様がキャップを後ろ前にかぶり、4回目は敏兄さんがタオル巻きで牙様が黒ツナギ。ツナギはあれ、往年のやつじゃないね、きっと。作り直したっぽい。素材が違う気がする。でも右腕の「初代総長」とか左腿の「HUNTING DAYS」とか相変わらずで眼福。しかし敏兄さんのタオル巻きはちょっと…タオル足りてないし。ぎりぎりだし。意外と頭がでっ(以下自主規制)
ところで衣装のパンツが。勝治はよく注意して見てなかったから分からんけど、牙様と謙太郎ちゃんはアンコールになると穿き替えて迷彩の半パンだったんだけど、敏兄さん。
なんでアンコールまでそんなに暑苦しい素材なんですか(苦)。
あれ、もしかするとアニマル衣装のブーツカバーみたいなアレを取っただけ? でなくても似たようなレザー系の。フェイクレザーだって暑いよ充分。ただでさえ汗っかきな敏兄さんの水分代謝が気になります。脱水状態にならないのがいっそ不思議だよあの人は…。
アンコール3回目はもはや喋る気力もないのか、出てきた牙様がすぐに「野獣爆裂!」と叫んで始まった「B・B」。どうしよう大好きだ!
しかしギターソロ中、謙太郎ちゃんと敏兄さんの背後、牙様の迷彩パンツだけが勝治のドラムの前に見えて、上半身が見えない。寝てますか! 大丈夫ですか! ギターソロ終わったら復活しなきゃいけないのに!
と思ったけどちゃんと復活。へとへとになっても力一杯叫んでくれる牙様が大好きです。
往年に比べると声量も肺活量も増したよねぇ。唄の説得力も一段と増してるし。基本的には敏兄さんを見ていたい俺が、牙様に視線を引っ張っていかれます。頑張ってくれてありがとう。
更に止まらない客席からのもう1回コールに応えて、とどめの「ヂレンマ」。死ねと!?
実際死にました。首が。5年振ってなかったツケは重かったよ…。
心配してた腰痛よりむしろ首の方が重症。すげぇよ。そんなに頑張って振ってないのに!
終わってみれば2時間余り。アンコール待ちの時間があるから実質2時間弱?
往年に比べると短いかな、という気もした。でも、考えてみればミディアムナンバー2曲だけで20曲オーバー。あの年齢でこのセットリストってだけでもう充分だ。構成的にもお腹いっぱいで、アンコール呼んだのは足りないからじゃなくて、お腹いっぱいだけどもっと見たいっていう気持ちだったからだ。壊れてました。たぶん俺のリミッターが。(←だから首が/以下略)
いいライヴだったと思うよ。テンション下がらなかった。お腹いっぱい。また行きたい。
もし今回行ったせいで腰痛復活しても肩こりが今まで以上に酷くなっても(苦笑)、後悔しない自信がある。行ってよかった。ありがとう。すごくありがとう。
ちなみに耳は案の定、ずーっと鈴虫が鳴いてます(苦笑)。