Gargoyle
密典カーニバルツアー 1000カーニバル 2009.10.10 川崎CLUB CITTA'
10月10日は「とおとお」と読んで、「とうとう1000本」らしい……どこまでも根っからの関西人だよねぇ、ガーゴイル(笑)。
そんなわけで結成以来1000本目の記念ライヴ。実は新潟以外でガーゴイル参戦したことがなかったので、ファン歴10年以上にして初の遠征。
しかし当日朝、関東へ移動した辺りで劇的に体調を崩し、日中はほんとにやり過ごすのが精一杯なくらいしか回復せず、ものすごく不安を抱きながら会場へ。
どうやら俺はガーゴイルにものすごく期待すると、自分が先に体調を崩すらしいよ(大笑)。
今回は楽しみすぎて眠れなかった(遠足前日はいつも眠れない子でしたよ、そう言えば…)ところへ、腹具合がおかしくなったのが重なって大変なことになっていた模様。なんだかなぁ。
体調管理なんてそこそこちゃんとできてるのに、これだよ。愛し過ぎです。でも辞められない止まらない(笑)。
幸い、会場付近で友人と合流した辺りから徐々にテンションが上がり、がちゃがちゃで遊ぶうちに更に回復、スタート直前には人酔いによる軽い頭痛だけという状態まで上昇し、気分はもちろんハイテンション。なんせオープニングアクトからしてすげぇ楽しみだったから、もう具合悪かったことなんてこの時点で一度忘れた(笑)。
で、オープニング。5分ほど押して登場したのが以下の4人。
vo. TSUYOSHI (everset)
g. HIRO (Libraian、ex.La'cryma Christi)
b. CRAZY COOL JOE (DEAD END)
dr. HIMAWARI (DUSTAR-3、SAMURAI DEAD CITY)
……まさか、まさかCOOL JOEさんがガーゴイルを弾くなんつー光景を拝める日が来るなんて…!
kyoちゃんソロのバックにいた当時、広瀬“JIMMY”さとし師匠と張り合ってる光景が大好きだったんだよ!
そんなCOOL JOEさんが恐らくほぼノーメイクと思われるラフさでジーンズで出てきて、木目のVなんか背負ってごらん!
もーねー……凄いよ。ほんとに。行ってよかった。体調不良なんかで諦めなくてよかった。すげぇ嬉しかったよ!
……ただね。3曲とも明らかに原曲に比べてテンポ緩かったけどね(笑)。
完全な毒を要求する
極楽フルスロットル
HUNTING DAYS
vo.TSUYOSHI、歌詞が入ってないのか、足下に歌詞置いてあった? ってくらい下見て歌ってた(笑)。
声でけぇなー。声がバックの音に埋もれないお歌屋さんはそれだけでちょっとポイント高し。あと、決して大柄ではないのに周囲に負けない存在感があるとこなんかも。生で見られてよかった。ちょっとeverset気になってきたよ。
下手にアンペグが2台(微妙にサイズが違う)、上手はクレイトがスピーカー3台とアンプヘッド2台に、マーシャルを1台置いてあったんだが、セッションバンドとガーゴイルの誰がどっちをどう使ったのかは俺の能力では判別できず。でもたぶんHIROがマーシャルじゃないかなーと。謙太郎ちゃんはここ数年ずっとクレイトだし。あ、HIROはワインレッドのVだった。謙太郎ちゃんが近年メインで使っているゼマティスの鉄板Vにはアームがないので、HIROのVにアームついてんのがなんか新鮮な感じだった。
ドラムは勝治のセットをHIMAWARIがそのまま使っていたため、テンポ緩かったのは使い慣れない他人のセットだから、という理由もあるのかなと思った。それでも、「極楽」の最初のAメロ入る前にテンポ上げたのはよおっく分かったけどな(笑)。叩けるなら最初からそのテンポで行こうよ…。
2曲終わったところでvo.TSUYOSHIがものすごく頑張ってメンバー紹介。
「この4人、楽屋でも終始、会話がなく」
……緊張した人と、緊張してないけど振る話題に困った人に分かれていたに1票(笑)。
「ばっくばくやで!?」
そりゃそうでしょう(笑)。
HIRO、CRAZY COOL JOE、HIMAWARIの順に紹介したところで、HIMAWARIがマイク持って立ち上がる。
「紹介したろか?」
TSUYOSHIを上から目線で(笑)。しかし、更に何か言おうとしたHIMAWARIの声を遮るように、挙手しつつ。
「おれ、つよし!」
自己申告かよ(大笑)!
メンバー紹介と前後した気もするが、ちゃんと「ガーゴイル1000本目、おめでとうございます!」との祝辞もステージ上から。後で牙様が言っていたが、実はガーゴイル御一同はこの3曲を上から見ていたそうで。嬉しかったことでしょう、きっと。
「HUNTING DAYS」では歌の入り間違いのミスも出たものの、頑張ってテンション上げてくれたおかげで、こっちも体調悪かった分の名残りが飛びました。
TSUYOSHI、ありがとう!
そして、会場入りした時にはステージ丸見えだったのに、セッションバンドが引き揚げたところで幕が下りる。少しすると、耳慣れたガーゴイル御一同の音が。まさか板付きで出るのか!? と思ったが、15分ほどで20周年以来お馴染みのSEが来て幕が開くと、誰もいなかった。単にサウンドチェックを隠してただけか。そうか。
ちなみにステージの形状が20周年の時とまったく同じで、ステージセンターからホール中央まで伸びる花道が1本どーんと。帰宅後に『虹遊』で確認したら、大幅に違うのは牙様のお立ち台がセンター花道の根元に設置されていることくらいだった。だから花道に出る時には皆さん、お立ち台にしばらくいた後に飛び降りてきたり、お立ち台を飛び越えたり。よかったね、誰もコケなくて(笑)。
更に、恐らくは20周年の時と同じ顔ぶれと思われる女性コーラスが上手のアンプ群の後方に2人。この2人はオープニングアクトの時からステージにいて、ガーゴイルの本番中もずっとお付き合い。
更に更に、客席上手にクレーンカメラ、勝治のドラムセットの頭上にもカメラらしきものが立てられ、客席後方にも最低2台、最前列にもでかいビデオカメラ担いだ人が見え隠れ。これはつまり、DVD出す気満々ですね? というセッティングに、20周年の時と今回と、何をどう変えるのかちょっと期待しつつガーゴイル登場。
……20周年の時とほぼ変わらんかった(笑)。勝治、謙太郎、敏、牙様の順で下手から登場し、中央のマイクで一言ずつご挨拶して準備に入るという、20周年とほぼ同じ形をとりました。誰が何言ったか一字一句までは覚えてないが、敏兄さんがちょっと芝居がかった感じで両手を広げて「ようこそ、ガーゴイルワールドへ!」と言ったのだけは確実。なんか微妙にこの人っぽくないような気がしないでもなかったので逆に覚えている…(笑)。
衣装は、この1000本目も新作『黒密典』発売記念ツアー「密典カーニバル」の一部でもあるんだぞという意思表示か、全員『黒密典』のまま。
で、1曲目は何だろう、「DESTROY」とか「邪悪」とか「HALLELUYAH」とかの旧曲定番で来るか、それとも『刃』からこっち辺りの新定番かと考えてたら、来ました「死に至る傷」。その後「ジェットタイガー」「ZIPANG」「HALLELUYAH」と立て続け。「ZIPANG」なんて俺、何年振りだよ!? すっげぇ楽しー!
以下、思いっきり順不同セットリスト。たぶん抜けてない…と思うんだがどうだろう。
あんまり楽しかったから記憶飛び過ぎてんだよ今回。いつもそんなに鮮明な記憶は残らんが、いつにも増して記憶してる量が少ないよ(笑)。
死に至る傷
ジェットタイガー
ZIPANG
HALLELUYAH
ナチュラル
月下濫觴
マグマキッド
人の為
あめえば らいふ
enigma
真王
風の城
僕らはやがて水へとかえる
カタルシス
メメント・モリ
完全な毒を要求する
SUPER DOGMA
FIRE KING
死ぬこととみつけたり
ぶっちぎりクラッシュ!
HUNTING DAYS
DESTROY
極楽フルスロットル
……うーん。曲数的にはいつもと大差ないのに、所要時間が約3時間だったのは「人の為」のせいかそれとも本編中のMCが3回あったせいか(笑)。
頭5曲と、本編締めが「死ぬこととみつけたり」だったのと、アンコールが2+2+1の3回だった分は、たぶんこれで曲順合ってる。
ついでに1回目のMC後が「ナチュラル」、2回目の後が「人の為」、3回目の後が「風の城」だった。はず。
そして実はオープニングアクトが割と必死でやった3曲を、本家も全部やってしまうという極悪っぷり(笑)。
あーんど、過日放送されたというアニメ『NEEDLESS』、原作者たってのご希望で劇中歌に使用されたという「死に至る傷」と「マグマキッド」が入っていたのは、新規ファンを見込んでのサービスだったんだろうか、と勘繰ってみたり。でもツアーでも感触よかったからね、この2曲。べつにサービスじゃなくても入りそうだったもんね。
で、話戻して4曲終了後。ここでやっとMC。バトルガーゴイル以外ではほぼ定番の、4曲終わったところでのMCなんだけど、なんか頭4曲が既に濃くて、MCタイムを「やっとMCだー」と思った。そのくらいエネルギー使ってたらしいよ、俺。
しかも何話してたか、綺麗に記憶がない。せいぜい牙様が「1000本記念なんだけど、楽屋でもべつにふつーで、勝治が電車の話とかしてた」って言ってたことくらいしか(苦笑)。
逆に言えば、今までにも言ってきたことと、1000本目だからちょっとだけ特別っていう話以外、大変にふつーにいつも通りなお話だけだったということで。それはそれで俺は嬉しい。嬉しいけど覚えてない…。
いいんだよ、1000本だからって、ものすごくガーゴイルらしくないこと言われたりしたらかえって盛り下がるさ(笑)!
しかし、新作出したんだよーという話だったか、カメラが入ってるよーという話だったかのついでで、「最近は『レコード屋でビデオ買う』って言っても通じない。『CD屋でDVD買う』って言わないと」と、時代を感じる発言が牙様から(笑)。そうだよなーガーゴイルの初期なんて確か、ソノシートとかあったよな!? そりゃあねぇ、レコード屋世代だもの…仕方ないよね(笑)。
「22年間でフルアルバム13枚作ってきたけど、これは転機になったアルバム」という前振りから「ナチュラル」。生では初かもしれない。ギターソロ後のとこ、謙太郎ちゃんのコーラスがついててかっこよかった。あれは良い。今後この曲をやる機会があったら是非あれはやってほしい。
その後のセットリストがもう何が何やらまったく不明。なので、覚えてることを順番ごちゃまぜで。
久々の「月下濫觴」に燃えた。なんかすげぇスイッチ入るんだよなーこの曲。
反対に、「カタルシス」が。昔からすっごく好きな曲なのに、なんか手の上げどころに困った。頭も振りにくい。もったいないことした。曲のせいじゃないと思うんだけどなー…。周りほんとに誰も手ぇ上げてなかったし。せっかくやってくれたのに申し訳ない感じになった。これ1曲だけ。でも大好き。1000本目にして、まだ超えていくという曲を堂々と叫べる人たちだし。内心秘かに惚れ直してたよ、「カタルシス」の時。
古い曲だと「真王」もすっげぇ良かった。これも俺には久々の「あめえば らいふ」も異様に楽しかったし。
ただねー、仕方ないことなんだが、楽しい曲ほどあっという間に終わっちゃうんだよなー…「あめえば」なんて事実短いから余計に速く感じる。でも楽しい。
ところで、いつも思うことだがガーゴイルは、なんであんなに曲を混ぜるのが上手なんだ?
古くからの定番曲と新曲が混ざっても片方だけ盛り上がるってことはないし。旧曲で久しくやってなかった曲も、リハで何度か合わせたら本番では全然問題なく新曲や定番曲と混ぜられるし。
これはやはり、ライヴの本数を嫌というほどこなしてきてないと、できないんだよね、きっと。
伊達に1000本やってない。ただ単に1000本をだらだらと、もしくは淡々と積み重ねてきたんでもない。
1本1本、全力で本人たちも楽しもうとしてきたし、客を楽しませようともしてきた人たちだから、できることなんだろうな、と。なんかそんな風に思う。
「ナチュラル」からまた4曲ほどやった、その次。
入場時に配られた黒の手袋の出番が来る。牙様のご指導で、手の骨の形がプリントされた方を手の甲にくるように装着しろ、と。そう言えば、セッションバンドの時にTSUYOSHIが既にその形で装着してて、どっちが正しいのかと転換の間に友人と話してたんだが、TSUYOSHI正解。さてはスタート前に指示されてたな?
牙様曰く「その方が映像で見た時にキレイ」……まぁ許す。
ライヴ中にそういう、「今現在」じゃなくて「未来」の何かを気にしてる話をされるのは正直あんまり好きじゃないんだが(近い将来の予定ならむしろ大いに宣伝してほしいが)、今回はヘタしたら触れそうな位置でクレーンカメラ動いてたりして、将来的に映像商品化するんだろうなーと思えるから、まだ許容範囲。かろうじて。
そしてやって参りましたの「人の為」。俺にはこれもけっこう久々。たぶん5年ぶり。「人の為-B」は今年見たけど、原曲はね。
曲前の上記の如き感情はイントロのギターのあのフレーズに押し流され、超ハイテンションでばんざーい! ……こういう楽しい曲になると俺は、ものすごく単純なイキモノと化す(大笑)。
ここで、20周年の時も「人の為」で登場した風船入りデカ風船が客席上空から落ちてきた。いくつか前へ押して飛ばしたものの、あれ、後ろからくるとびっくりするよー、悪くすると後頭部直撃。前方から飛ばされてくるならいくらでも対応できるんだがな。たいした重さじゃないけどデカいからびっくりすんだよね。でも楽しい。
サビの「むすんでひらいて」を1度やった後、牙様が苦笑いしながら「遊んでないで!」と謙太郎ちゃんを制止。謙太郎ちゃん、ギターを水平に持ち上げて振り下ろしたヘッドでデカ風船割ってたから(笑)。敏兄さんもこの辺りで既に、照明に届くくらいまで華麗に蹴り上げたり、美しき回し蹴りで割ったり。この風船の演出、実はメンバーが遊びたくてやってんじゃないのか(笑)?
お約束のMC回しは敏兄さんから。どこまでも偉そうにどこまでも帝王らしく音頭とるのはいいんだが、ひとつだけ。
いつからあの「ワン、ツー、さんっしっ!」をやめて「ワンツースリーフォー!」になった!?
びっくりした。与太郎君抜けた後も一人だけ「わんつーさんし」の人だったと思ってたのに。のに。かっこいいからいいけど。でもびっくりした。敏兄さんの1回目なんて気づかなくて俺が「わんつーさんし」言ってたよ。あれー?
1回目、マイク渡された直後に花道へ出ながら「44歳になりましたー! ガーゴイルは22周年! 人生の半分ガーゴイルや!」と。うん。そうだ。半分だな。なんかこんな風に堂々と言われると、色々あっても結果的に楽しくて仕方ない人生の半分だったように聞こえる。
2回目で、下手でステージから降り、客席の端の方を歩いていっちゃう敏兄さん。そこで一度楽しげに「むすんでひらいて」をやった後ステージに戻ると、謙太郎ちゃんの立ち位置を奪うかのようにステージ上手へ。上手で敏兄さんが何か言ってる間、謙太郎ちゃんはちゃっかりと下手の客を煽って遊んでるんだけどな(笑)。で、謙太郎ちゃんに振ると見せかけて3回目(笑)。帝王はどこまでも帝王です。「むすんでひらいて」も、この人はひらいた腕がもう帝王。他の3人だとそうは思わないのに、敏兄さんのあの両手広げたポーズは、すごく見下されてる感じがする(大笑)。
で、ようやく振られた謙太郎ちゃん。こちらは花道の中央でやってみたものの、途中で「猫やないけど、目の前に動くもんあると集中できないから、僕の前に風船飛ばさんで! 僕、目ぇつむって(むすんでひらいてを)やるから!」と。しかし、そんなこと言われたら逆に燃えるのがガーゴイラー。花道周辺からデカ風船や、割れたデカ風船から出たちび風船が、幾つも謙太郎ちゃんに向けて飛ばされる(大笑)。仕返しに謙太郎ちゃんは、つかまえたちび風船をマイクと一緒に腕に抱え込んで、割れる音をマイクで拾うというイタズラに出た。えーと……37歳って楽しそうな年齢だな!(←大間違い)
そして迎えた勝治タイム。
腹筋が耐えきれませんでした(倒)。
いっやー…きつかった(笑)。詳細はとても文字で表現しきれないので割愛。あれを完全に文字で再現できる人がいたら神だよ…(笑)。
そして戻された牙様、客席の手袋装着率の高さにご満悦なのか、終始ご機嫌。よかったよかった。
しかし、一番最後のばんざいの直後に大変なことが。
勝治が曲順を間違った(笑)。
勝治、ものすげく頑張って「ワンツースリーフォー!」と声カウントまで入れたのに、それが間違っていたらしい。
よりによって1000本目なんて記念のライヴでそんな! とどよめく客席、そして笑顔でブーイングしまくるステージ上の人たち(笑)。
しかもこの事態をなんとか収拾つけようとした牙様が。
直前のばんざいからやり直した(大笑)!
「人の為」が始まる時に思ったことを、ここで訂正しよう。このミスからの立て直しだけは、映像でどう編集するのか非常に楽しみだ(笑)。
で、今度はちゃんと始まったのが「あめえば らいふ」。楽しいの立て続けになるはずだったのに途中で切れたらそりゃー笑うしかない。
しかも「あめえば」と間違えて勝治が叩き始めたのが「enigma」。実は「人の為」→「あめえば」→「enigma」の順だったらしい。かっこいいのに。かっこいいのに。……ねぇ(笑)。
この辺でだったかもう1曲くらいやってからか、珍しい本編3度目のMC。たぶんここで、さっきの勝治の大ミスが思いっきり攻撃されまくる。
牙様が「(勝治が)『ワンツースリーフォー!』言うのなんかもう何年も聞いたことなかったのにね」と。…けっこう言ってる気がするけどな。ただ、間違うには惜しいくらい気合い入ったカウントだったのは確かだ(笑)。
しかも更に牙様が「僕ね、間違う前の勝治を見てたけど、ものすごいじーっと曲順を見てた!」と。しっかり見てしっかり間違ったのか…(笑)。
これを受けて勝治は、「次の曲を間違えないかどうかが、今一番のプレッシャーです」と言っていた。間違わなかったな。よかったな。
勝治、どれかのミディアムナンバーだったと思うが、シンバルかハイハットを叩き始めてから、足元のモニターと思われるものの辺りを頑張って何かしら調整してるシーンもあったんだよ。本来は両手で叩きたいはずのところを片手で叩きつつ、反対の手で足元付近をいじってるという。でも音は揺れない。音出してる間はものすごい器用なのに、叩いてない時は色々やらかす人だよねぇ…(笑)。
あと、これはどこだったか忘れたが、1000本迎えられて嬉しいとかガーゴイルここまできたのは皆のおかげだとか、そんな話の中で謙太郎ちゃんが。
「僕には君たちが必要なんだ」(←かっこつけてるつもりの棒読み)
客席が笑い転げると更に。
「君たちがいてくれないとだめなんだ」(←一字一句まで覚えてないけど1回目とほぼ同じ内容をまたしても棒読み)
そして笑いすぎて大変なことになってる客席に、とどめの一言。
「関西人やから、大事なことは2度言う癖が、ね」
関西人なせいばかりじゃないだろ、それ!
謙太郎ちゃんのトークは勝治よりはまだまともな落ちがあるので、腹筋も耐えられるだろうと思ったら、これだよ…(苦笑)。
加えて敏兄さんが何かの話の流れで。
「1000本目の会場に救急車呼ぶのもなんなんで、倒れるんやったら、チッタを一歩出たところで倒れろ!」
本日の俺には大変に身に沁みるお言葉でした(大笑)。
でもこんなこと言われても笑ってられるくらい、既に元気になってました。ガーゴイルはある意味ドリンク剤より強力だ。
で、話戻って3回目のMC後、「風の城」。先月の新潟で見た時より格段によくなっていた。だって歌詞が完璧だよ!(←そこですかい)
そしてこの時、照明が。
何故かステージ天井付近の照明の中で暖色系のライトがぽつぽつと点いているだけで1曲やりきった。
ピンスポットとか他の色とかがまったくない。つまり、メンバーの顔が薄暗いまま。ギターソロで謙太郎ちゃんが思いっきり仰向いた時にやっと少し顔が見えた程度。
これはトラブルだったのか、それとも最初からこんな大冒険するつもりだったのか、俺には不明ですけども。大冒険だったと思いたいなー。
基本的には何の打ち合わせもないであろう「人の為」の勝治ブルースタイムにすげぇムーディなワインレッドのライティング(笑)なんかしちゃうスタッフさんが、1曲丸々照明いじらなかったから。この間に裏で対応に追われてたのなら、もっと何かしら点いたり消えたりすると思うんだが。というわけで大冒険に1票。
メンバーの表情までよく見えるライティングで見たいのも確かだけどね。
そしてこの後、これも大好きな「僕らはやがて水へとかえる」。この曲は俺がガーゴイルで泣きそうになる曲のひとつ。深すぎる。
あとはもう本編最後の「死ぬこととみつけたり」まで、曲順その他まったく記憶が飛んでいる。
前述の通り「カタルシス」が非常にもったいなかったなーとか。
「完全な毒を要求する」で出るフロント3人せーのでハイキック、をうっかり見逃したことすら、うっすらとしか残ってない。だって楽し過ぎたんだよ!
そして「死ぬこととみつけたり」で、火が出た。ステージ上でほんとにぼむっと。何度か小規模にぽむぽむ出たーと思ったら、直後にどーん! と火柱が。これが熱い! 客席の後ろ寄りにいた俺にも充分すぎるくらい熱い! まして最前列とかステージ上とかは、あれはかなり熱かっただろう。しかも曲中、更に何度か火柱上げてたし。熱いようびっくりしたよう熱いよう。
ところでこの「死ぬこととみつけたり」の前振りで楽器隊がイントロ前に音出し続けてる辺りで、牙様が何故か上手の袖に控えていたスタッフに背を向けてしばらく立っていた。なんだろうと思ったら。
あの甲冑風に組まれた派手胴着、脱げるん!?
いやー知らんかった。あれ脱いだら下は黒のシースルーのタンクトップっぽい形状のもの1枚だった気が。背中にファスナーついてんのはわかってたが、スタッフさんにファスナー開けてもらってたんだな。
で、そのシースルー部分がちゃんと服の形状をしていることを初めて知った。一応、あの派手胴着のウエスト周りに、いつもシースルー部分が見えてはいたが、個別に着脱できるもんだとは…てことはオープニングの黒マントを入れると、この人は3枚も着て出てくるんだね。そりゃー暑いわ。
あ、シースルーで思い出した。勝治の今回の衣装、ベストの下にシースルーの半袖シャツ的なものがやはりあるわけですが。「人の為」で花道出てきて、くるっと振り返ってステージへ戻る時に見えた、ベストの裾からウエストまでのシースルー素材のその下の、背中。
背中の真ん中のとこに綺麗に筋肉のラインが。勝治、がっちりしてるように見えるし事実筋肉質だけど、今回は腹周りけっこう大丈夫だったんだな!(←かなり失礼)
そして牙様はMCに入る度に、あの派手胴着と同柄のスカート部分のウエストを気にし過ぎだった。毎回いじってたからねぇ…。ツアーの出先ならともかく、ツアー一段落して今日までは少し間があったんだから、気になるなら衣装さんに頼んでサイズ合わせてもらおうよ(笑)。
さて、大興奮で終わった本編に、ツアー前半で牙様がお気に入り発言したりタオル回すのにご執心だったりした「ぶっちぎりクラッシュ!」が入ってなかったなーと思いながらアンコールかけることしばらく。
緩めのBGMをかき消して鳴り出した音は、SEと言うにはあまりにもなんというか表現に困る……エンジン音。しかもやかましい。
誰だよこんな懐かしい暴走音わざわざ用意したの…と笑いながら様子を見ていたら。
まさかの全員特攻服。まぢでええええええっっっっっっっ!?
……平均年齢めでたく40歳を超えたはずのおっさんバンドが、よりによって全員黒の特攻服。合わせてコーラスのお姉さん二人が白特攻。笑うしかありません。
しかもここできたのが問題の「ぶっちぎりクラッシュ!」。もーお笑うしか。
そして牙様のデコに巻かれた旭日旗のバンダナが一際目立つ。それはもしかして夷狄用アイテムじゃないんですか! いいんですか、ガーゴイルで使っても! …や、いいんだな、きっと。本人が良しと思えば何でも有りだからな。うん。
あと、謙太郎ちゃんが金髪を右半分だけ、ちょっとずつ巻いてはピン留めという形にいじってて。申し訳ないんだがそういうことすると、可愛い。かっこいいよりも可愛い。
この曲から謙太郎ちゃんは、本編でずっと弾いてた鉄板Vではなく、黒地に緑のファイヤーパターンのVに持ち替え。鉄板どうしたんだろう。
敏兄さんは終始一貫してワインレッドの1本だったはず。こんだけの幅広い曲を1本で弾ききる敏兄さんが大好きです。今日は、先月の新潟で1曲もなかったスラップも「人の為」で拝めたし。
続けて「HUNTING DAYS」。フロント3人、花道に出まくり。黒い人が3人、客席のど真ん中まで伸びた花道にずらっと。壮観。でも威圧感はない。楽しげだし。
この曲、ギターソロ後に、牙様はまず「♪神出鬼没の〜」のかけあいを敏兄さんとマイク1本でがっつり叫び、サビの「♪HUNTING〜」を謙太郎ちゃんと。その間(だったかな…)に定位置へ駆け戻る敏兄さんのフットワークの軽さが、まったく年齢を感じさせません。だって44歳がもう2時間以上走り回った後なのに、全然軽やかなんだよ。すげぇ。
そして、びっくりだらけのアンコールで、ある意味最もびっくりしたのは、これ。
牙様が、ヘドバンしてる!!!!!
……べつにヘヴィメタバンドのヴォーカルがヘドバンするくらいふつーだと思いたいが、この人の場合、本気でがすがす頭振ってる姿って見たことなかったんだよ。
ライヴ経験者ならわかると思うが、客が頭振ってるタイミングは牙様、叫んでるか、ドラムの方を向いて腰振ってるか、しゃがみこんで休憩してるか。そんな光景なら何度でも見てるけど、かなり本気で頭振ってるのって映像でもほとんどないだろ。生ではもちろん見た記憶がない。それがねー1000本目で巡りあってごらん? びっくりするから(笑)。
そんなこんなの大騒ぎでアンコール1回目終了。退場するのにドラムセットから降りてきた勝治が、ちゃんとバイクのグリップ握ってアクセルふかすポーズをしながら「楽しかったぜー!」と叫んでいった(笑)。
続いて2回目はラフにTシャツで。牙様と謙太郎ちゃんは半パンに穿き替え。勝治は下だけ黒特攻のままだったかな? 敏兄さんがフェイクレザー系のスリムな黒パンツ。『黒密典』の衣装がワイドパンツなので、細いの久々に見た感じ。これも似合うなー。
で、牙様が一応物販とかがちゃがちゃとかの宣伝をして、「言うべきことは言った。OK!」とセルフ確認入れた直後、テンション切り換えて「DESTROY」。久々の「一撃必殺!」が楽しくて仕方ない(笑)。
で、客席からのもう1回コールに応えて3回目は「極楽フルスロットル」。ここで、イントロ直後、歌が入るのと同時にステージ上空で花火が。まだ特効仕込んであったんだ!? とびっくり。音でかかったし。かなりびっくりした。
「極楽」のどこかでどうやら楽器チェンジがあったらしいんだけど、もう細かいとこまったく見えてなかった。楽し過ぎた。
ちなみにこの曲だけ謙太郎ちゃんが更にギター変更。なんか鉄板Vの鉄板取り外したみたいに見える黒Vだったんだけど、でもゼマティスじゃないんだよなーあのとんがりヘッドは。恐らくグレコ。ボディのフロントが、何か貼ってあったのを外した状態に見えてちょっと疑問。なんだったんだろう、あれ。ミドリの上一枚剥がしたわけでもないよねぇ?(←ていうかあれは剥がせる構造じゃないよ、きっと) 謎。そしてこの謎の黒Vにはアームがついていて、ギターソロ辺りでちゃんと使っていたので、なんかアーム無しのVを弾く姿に慣れてた身には割と新鮮だった。
ところでこれは本編中から何度か見えたんだが、謙太郎ちゃんの左足の爪先が気になる。というか可愛い。
これ、地方の小規模会場ではもちろん、お立ち台上がっててもなかなか爪先までは見えないし、デカい会場でもお立ち台上がってくれないと、定位置ではモニタースピーカーに隠れちゃうので、実はなかなかお目にかかれない。過去のライヴ映像作品でもたまにしか確認できないんだが。
かっこつけブーツだろうがアンコールでスニーカーだろうが、ギターソロになると手元を見下ろすのに合わせて、謙太郎ちゃんは何故か左足だけ爪先立ち。べつにそうやって左膝上げなくても、弾くのに影響ない位置にギター構えてるのに、もうあれは癖だねー。ほぼ必ず爪先立ち。妙に可愛いんだこれが。
地方の小さい会場では、お立ち台にいてもそのすぐ前にもう最前列の人の頭があるから、靴先まではなかなか見えないんだが、今回はお立ち台の客席側に花道がどーんと伸びてるおかげで、遮蔽物ゼロで眺め放題。よく見えました。可愛かったー(笑)。
「極楽」が終わって楽器を下ろした後、フロントに揃った4人が。
牙様が、敏兄さん→勝治→謙太郎ちゃんの順で握手を求め、敏兄さんと勝治もがっちり握手。謙太郎ちゃんと勝治がどうだったのかだけ見そびれたけど、牙様が締めのご挨拶を始める後ろで、敏兄さんと謙太郎ちゃんが、この二人だけは握手じゃなく拳をハイタッチの高さでごっつんと。しかも超笑顔。
そんな光景をバックに牙様が言っていたことの、全部は覚えきれなかったけど、でもすごく嬉しいことを言ってくれてた。
実はガーゴイルの何かの記念ライヴに参戦するのは初だったわけだが、行ってよかった。
こういう光景が、少しでも長く続いてほしいと思う。1回でも多く、俺も一緒に楽しみたいと思う。
そんな気持ちにさせてくれたライヴでした。
と、メンバー退場して撤収作業が始まっても尚、いまいち治まり切らないホール内に流れてきた追い出しBGMが、よりによって「ガラポン」。
踊っちゃえー! とばかりに楽しくなっちまって帰らない客、多数。珍しく俺も混ざって遊んでたよ(笑)。
くっそー、「ガラポン」くると妙にテンション上がるから、これがオーラスだなんて更に治まらなくてあんまり嬉しくないのにーと思いながらも遊び倒す(笑)。
そう言えば、牙様は締めに「これからも、楽しいと思えることだけやっていきます」と言っていた気が。まさに「ガラポン」の歌詞まんま。ある意味最強の締めだとは思うが、だからってやり逃げすんなー(笑)!
どこまでも前向きに次へ向かっていくぞ、という気持ちがこもった選曲だったかもしれないな、と後から考えた。後ろを振り返る曲が、元々多くはないけどほとんど無かったなぁ、と。俺の気のせい、という可能性大もだけど。
既に200曲の大台も近い選択肢の中から選んだセットリスト。記念的な意味も、いつも通りだよという主張も、バランスよく詰め込まれた感じで、俺はかなりお腹いっぱいでした。楽しかった。
さ、次行こー。
ってな感じにフットワーク軽く1000本を超えていく兄さんらに、まだ当分ついていこうと思います(拳)。