野 上 電 鉄

 紀勢本線の海南に隣接した日方から登山口までを結んでいた野上電鉄は元阪神電鉄の
小型電車を中心とした旧型電車が最後まで活躍し、タイムスリップしたかのような雰囲気の
有る路線でしたが平成6年3月一杯をもって廃止となりました。このページでは昭和61年か
ら廃止直前の頃の写真を紹介します。

 野上電鉄の起点であった日方駅です。ローカル私鉄の始発駅にふさわしい感じの木造駅舎でした。ホームで発車待ちの電車はモハ32です。

 連絡口に停車中のデ10、日方駅構内には紀勢本線との乗り換え客用の連絡口という名前のもうひとつのホームが有りました。手前左のホームが日方です。

 連絡口のホームから見た日方駅の構内、昭和61年の撮影でモハ24もまだ広告塗装ではありませんでした。日方ではデ10が発車待ち。

 幡川〜重根間を行くデ10、遠くに海南港が見えます。元富山地方鉄道のデ10は主に日中の列車に単行で使用されていました。

 幡川〜重根間にて、クハ104+モハ31、日中は単行運転が中心でしたが朝夕には2連が見られました。

 重根で交換するモハ24とモハ32、重根では終日交換が見られました。日方側から見た交換風景です。

 重根で交換するデ10とモハ32、タブレット交換も行われていました。登山口側から見た交換風景です。

 沖野々〜野上中間、貴志川の鉄橋を渡るモハ26+モハ24、野上電鉄ではトンネルは無く、鉄橋と言える鉄橋もここだけでした。

 北山を後に登山口へと走り去るデ10、北山には交換設備が残っていましたがすでに交換は行われていませんでした。向こうには八幡馬場駅が見えます。

 北山付近にて、緑に囲まれて走るモハ32、北山から紀伊野上までは直線区間が続いていました。

 紀伊野上で交換するモハ27とデ10、紀伊野上では朝夕のみ交換が行われていました。同じ路線で活躍していた車両なのに車体サイズがずいぶん違います。

 紀伊野上〜動木間、貴志川沿いを走るモハ27、野上電鉄の中でも特に風景の良い区間でした。動木は「とどろき」と読みました。

 動木を後にするモハ32、線路脇には藤の花が咲いていました。

 竜光寺前〜下佐々間を行くモハ32、終点近くになって次第に山間の雰囲気になってきました。

 登山口に停車中のモハ31+クハ104、奥にはすでに使われなくなったクハが留置されています。

 登山口に停車中のモハ24、もう1両はモハ25のようです。モハ24は平成2年頃に広告塗装となり、以降廃止までこの塗装でした。