育児書を選ぶなら
 私が推薦する育児書は松田道雄先生が書かれた「育児の百科」(岩波書店)です。

 松田先生は「育児を子どもの立場、母親の立場より考える」を基本とされ、日本式育児を推し進められてきました。残念なことに先生は98年にお亡くなりになられましたが、先生の育児書を超えるものはありません。以下に「育児の百科」のあとがきより先生の言葉を抜粋してお示しします。

 「この本ではできる限り子どもの立場に身をおいて、育児をかんがえようとした。子どもの成長はひとつの自然の過程である。自然には自然の摂理がある。風土に密着した民族の長い生活は、絶え間ない試行錯誤によって、この自然に適応していった。日本の風土にふさわしい育児は、こうして民族の風習として形づくられた。」・・・・・中略・・・・・「もう画一的な育児指導から脱却しなければならぬ。子どものそれぞれの天分をのばすためには、子どもの個性を尊重せねばならぬ。子どもの成長には様々なタイプがあっていい。「標準体重」によって優良児と不良児を区別すべきではない。乳児の指導では、個性に応じて、未経験の母親を励ましてほしい。」・・・・・後略
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「猩々袴」