母乳で育てよう
母乳を授乳中の親子の光景を時々見かけますが,赤ちゃんの顔もお母さんの顔もとても幸せそうです。母乳で育てることは子どもだけでなく母親にもメリットがあります。

こどもにとっては

1:母親とのスキンシップで精神的な安定が得られる
2:母乳は神秘のエキス
 母乳中には赤ちゃんの腸や種々の臓器の発育発達を促進するホルモン,成長因子,生理活性物質を初め,分泌型IgAや種々の抗体などの免疫物質、腸内細菌叢の確立に有効なビフビフィズス因子などが含まれていて赤ちゃんにとって非常に重要な成分を多く含む。
3:母乳の糖質は二糖類の乳糖、脂質は高級不飽和脂肪酸で消化吸収が良く,また人工乳に含まれる異種蛋白がなく,食物アレルギーを起こしにくい。
4:最近わかってきた事ですが、母乳中には100種類以上のオリゴ糖が含まれています。オリゴ糖は腸内のビフィズス菌を増やし、腸内細菌叢を安定にしますが、それ以上に重要な働きあり、ウイルスや病原体に対する感染防御機能を有しています。ウイルスが体内に侵入する時それぞれのウイルスに対応したオリゴ糖と結合して感染が成立するのですが、母乳中のオリゴ糖があるとそれとと結合し感染することなく体外に排泄されます。
5:サイレント・ベビーとならないように

母親にとっては

1:子どもとのスキンシップで精神的に安定する
2:吸てつ刺激により産後の回復が早まる
3:経済的である
また母乳の問題点には、母乳性黄疸,ビタミンK不足、経母乳ウイルス感染,薬物,環境汚染物質の移行などがあり注意が必要です。問題点もありますが利点の方が遥かに大きくなるべく母乳で育ててください。
 母乳の良さはなんと言っても母子間の精神的な安定で,大きくなってからの問題行動やキレる子どもも少なく,また知能の発達も良いと言われています。母乳の出にくい人も居ると思いますが6ヶ月まではできるだけ母乳で育ててください。
ヤマボウシ
山法師
(ミズキ科)