離乳というのは、母乳やミルクをやめさせる為のものではなく、母乳やミルク以外の ごはんを主食とする日本人本来の食生活ができるように進めていくことです。(赤ちゃんの歯がしっかり生えて、自由に歩けるようになった時に、家族と一緒の食事が出来るようになれば良いと思います。)
<離乳開始の時期>
母乳やミルク以外のものを喜んで食べるようになる時期は赤ちゃんによって個人差があるので、まず大切なのは、赤ちゃんに食べたいという気持ちがあるかどうかということです。(だいたい5ヶ月を過ぎると母乳やミルク以外のものを口にしたがる赤ちゃんが多いので、育児書等では5ヶ月頃を離乳食開始の時期としていることが多いようです。赤ちゃんの消化能力や、アレルギーのこと等を考えると開始をあわてる必要はありません。むしろ、離乳は遅いくらいでちょうど良いです)
<赤ちゃんの食べたい気持ちのサイン>
〇お父さん、お母さんと一緒に食卓を囲んでいる時、食べたそうなしぐさや食べ物に対して興味深そうな様子が見られる時。(赤ちゃんによっては食べ物に手を出したり、タラーッとよだれを出す等)
○ごく薄味の味噌汁のうわずみや、おもゆを少し赤ちゃんのお口に入れてあげて赤ちゃんがおいしそうに飲んだり、もっと欲しくてさいそくする様子が見られる時。
○赤ちゃんの手に赤ちゃん用のスプーンを持たせてみて、赤ちゃんが嫌がらずにスプーンを持っている時。これらを目安に離乳食を始めると良いでしよう。
<離乳の進め方>
一番良いと思われるのは、離乳食を赤ちゃんの為に特別に作るものではなく、大人の食事から取り分ける。‘取り分け離乳食’です。味噌汁、野菜の煮物、煮豆、魚などの和食料理から薄味の段階で取り出して、月齢応じてすり潰したり、スープでのばしたり、細かく刻んでとろみをつけたりして食べ やすい状態にします。お母さんが噛んでやわらかくしてあげても良いです。
味はごく薄味から始めて下さい。水分としてはできるだけお茶(麦茶、番茶などの茶色のお茶)や白湯をあげて下さい。早い頃から糖分の多い果汁をあげる必要はないので、果汁はむしろ離乳が進んでからおやつとしてあたえてはいかがでしょうか。
離乳食はできるだけ赤ちゃんが喜んで食べるものをあげるようにして、決して無理をせず、ゆっくりと進めていく方が良いと思います。
食べる量は、育児の本の献立表のように思うようにはいかない場合が多いですが、とても個人差があるので、気にする必要はありません。
最初は少ししか食べない赤ちゃんも月齢が進むにつれて、量もその子なりに増えていくものです。又、食べっぷりのよかった赤ちゃんでも、しだいに好みも変わってくるので、思うように食べてくれなくなることもよくある事です。
<離乳の完了後の食事>
離乳が完了した後、乳、幼児期、学童期では、できるだけ、ご飯を主食とした和食を中心とした食事が望ましいと言われています。
毎日の食事の基本は
ごはん―――エネルギーのもと、日本人の身体に最も適しています。 +
味噌汁―――味噌は大豆、具は野菜、特にだしの香りは情緒の安定に + 作用すると言われているので、ぜひ作っていただきたいです
漬物――――ぬか漬けのぬかにはビタミン、ミネラルが豊富なので、ぬか 漬けが一番良いですが季節の野菜の即席漬けでもいいです。
お茶――――水分、飲み物はできるだけ番茶、麦茶、水などのカロリーの
おかずにはのり、納豆、魚などを中心に取り入れてください
主食:副食=1:1が望ましいです。
また、副食の中では、野菜や海藻:豆類:動物性蛋白=3:1:1の割合で摂取する事が望ましいと言われています。
*豆類―いんげん、そら豆、小豆、大豆な
*動物性蛋白食品−魚を中心に卵や肉など
幼児、学童にとっておやつというのは、補食です。子供の胃は小さいので、1日3回の食事では成長や運動量に見合うだけの十分な量を摂る事ができないので、おやつで補う必要があります。したがって、おやつ=お菓子ではなく、おやつ=主食だけの食事と思って作ってあげて下さい。
★おすすめのおやつ★
絶対一番―――おにぎり
おすすめ―――おもち、焼いも、とうもろこし、干しいも、おやき
楽しみ程度―――豆類(いり豆)、種実類(栗、甘栗、くるみなど)、ドライフルーツ(柿、ぶどう、プルーン、いちじくなど)、くだもの、おせんべい
できるだけ避けたいもの―――洋菓子(クッキー、ケーキ、プリン、チョコレ ート)ドーナツ、菓子パン、スナック菓子、
フライドポテト、乳酸飲料水、清涼飲料水、
炭酸飲料水、アイスクリーム