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a12生産の理論@(完全競争競争)
利潤最大化原理 生産関数 限界生産性 収穫逓減の法則 費用 総費用曲線 費用分析 収入 完全競争企業の生産量の決定
生産の理論は、右上がりの供給曲線の理論となる。右上がりの供給理論は、企業がいかにして利潤を最大化するように生産量を決定するという所から導かれる。企業の生産は、生産の技術的制約の中で@「各要素の組合せによる生産方式を決定し」、A「費用の考え方に基づいて、利潤最大化となるように」、B「生産量を決定していく」仕組みになっている。ここでは、生産方式を決定する生産関数の基本的な考え方のみを知り、ABを中心に学ぶ。
利潤最大化原理
企業の行動は、全て利潤を最大化するという目的を達成するたあめに行われるという原理で、生産の理論の仮定となる。また、生産の理論では、企業はひとつの財のみ生産すると言う事も仮定としている。
生産関数
原材料、人員などの生産要素(資本・労働など)を投入し、最大可能な生産物の産出量を対応させた関数を生産関数と呼ぶ。
限界生産性
他の生産要素の投入量を一定として、一つの生産要素の投入量のみを1単位増やした場合の産出量の増加の割合を、それぞれの生産要素の限界生産性という。また、各生産要素1単位あたりの産出量は、それぞれの生産要素の平均生産性という。
収穫逓減
他の生産要素を一定として、ある生産要素のみ増加した場合に、ある生産要素のみ増加した場合に、生産要素の限界生産性も平均生産性も当初は逓増し、しばらくして逓減する。この現象を収穫逓減という。
費 用
生産関数で産出される生産量とともに費用が変化していくかが生産の理論における費用の考え方である。費用の概念については、以下の通りである。
a) 総費用 (TC)
生産にかかった費用の合計。固定費用+可変費用
b) 固定費用 (FC)
生産量の大小にかかわらず固定的に掛かる費用。
c) 可変費用 (VC)
組合せを適宜調整できる可変要素にあてられる費用。
d) 平均費用 (AC)
1個あたりの平均総費用。 平均固定費用+平均可変費用
e) 平均固定費用 (AFC)
1個あたりの固定費用。
f) 平均可変費用 (AVC)
1個あたりの可変費用
g) 限界費用 (MC)
生産量を1単位増加させた時にかかる総費用の増加分。
*サンクコスト
企業は事業を開始・継続するに当たって、様々な設備を購入している。しかし、その企業が事業を撤退する場合に、必ずしもその設備が残存価格で売却できるとは限らない。この場合に生じる回収不能な金額の事をサンクコスト(埋没費用)という。
総費用曲線
総費用曲線の形態は下図のようになる。これは、最初の内は、労働力などの可変費用の投入効果が大きく、限界生産性が大きいため上に凸の形となる。しかし、可変費用の投入を増加させるに従ってその限界生産性は低下する事から、ある点からは下は凸の形となる。
費用分析
上記各費用をグラフ化すると次の関係となる。なお、この関係の導きにはかなりの専門的な知識が必要となる事から、ここでは、グラフの結果のみしっかりと把握する事。生産にかかわる各費用には、次の関係がある。
(費用分析5つのポイント)
a) MC(限界費用)曲線はU型である。
b) AC(平均総費用)曲線とAVC(平均可変費用)曲線の差がAFC(平均固定費用)である。
c) MC(限界費用)曲線は、AVC(平均可変費用)曲線の最下点を下から上へ交差する。
d) MC(限界費用)曲線は、AC(平均総費用)曲線の最下点を下から上へ交差する。
e) AFC(平均固定費用)は減少する。
収 入
費用と対をなす収入の概念は以下の通りである。
a) 総収入(TR)
生産によって得られる収入の合計であり、価格と供給量の積で求められる。
b) 平均収入(AR)
生産量1単位あたりの平均収入
c) 限界収入(MR)
生産量を1単位増加させた時に得られる総収入の増加分。
完全競争企業の生産量の決定
(1) 利潤最大化の生産量
企業は利潤が最大となるよう生産を行う。古典派の考え方により、完全競争市場における個々の企業においては、価格は市場から与えられるモノであり、市場から与えられた価格(P1とする)で供給すればいくらでも需要が生じるので、需要線は価格(P1)一定で、横軸に水平となる。また、限界収入(MR)は、生産量1単位の増加により、P1だけ収入が増加する事から、MR=Pとなる。限界費用曲線(MC)は、U字型であり、この状況下で企業は利潤が最大化する個数まで生産する。つまり、利潤=限界収入ー限界費用であるので、利潤がマイナスにならない限り生産を続ける意思決定を行う。利潤がマイナスになると、これまで確保してきた利潤が減少する為利潤=0、つまり限界収入=限界費用となる点が企業の利潤最大化となる生産量で有る。
(2) 利潤の大きさ
利潤の大きさは下図の通りとなる。完全競争企業では限界収入=Pである。また、限界収入=限界費用まで生産するので、限界収入と限界費用の交点の高さからその点における平均総費用の高さを引いた点が平均利潤となる。したがって、平均利潤×生産個数を表した四角形が利潤の大きさとなる。
(3) 利潤最大化と損益分岐点
限界費用(MC)、平均総費用(AC)、平均可変費用(AVC)の関係で、MC曲線とAC曲線が交わるところ、つまり利潤がゼロとなる生産量と価格の組合せが損益分岐点となる。この点よりも左へシフトすると利潤がマイナスと成ってくる。
企業は赤字になった場合でも固定費用を吸収する為に生産を続ける事となる。つlまり、赤字だからといって生産を止めると収入がゼロとなり、固定費用がそのまま赤字(マイナス利潤)と成るからである。生産を停止する点は、赤字が(マイナス利潤)が固定費用の額を超える点、つまり、MCとAVCの交点のところとなり、この点を操業停止点と呼ぶ。
(4) 供給曲線
操業停止点の考え方より、企業は操業停止まで供給し、操業停止点を超えると0となり縦軸と同じとなる。従って、供給曲線は、限界費用MCの操業停止点までの部分と操業停止点以下の縦軸となる。このことから、供給曲線が右上がりである事とその形状を知ることが出来る。
【参考】
【用語】
【関連説明】
【50音検索】