TOP経済学・経済政策>a1国民経済計算の基本的概念>a2主要経済指標の読み方>a3財市場の分析@−45度線分析>a4貨幣市場の分析@−貨幣の需要バランス>a5投資の理論>a6金融政策>a7財市場の分析A−IS曲線>a8貨幣市場の分析A−LM曲線>a9財市場と貨幣市場の同時均衡ーIS・LM分析>a10ミクロ経済学の概要>a11消費の理論>a12生産の理論@(完全競争競争)>a13需要と供給の均衡>a14生産の理論A(独占と寡占)>a15その他のキーワード

a2.主要経済指標の読み方


 毎月勤労統計調査 労働力調査 就業構造基本調査 工鉱業生産調査 消費者物価指数 卸売物価指数 工業統計 商業統計 産業連関表 景気動向指数 企業短期経済観測調査

毎月勤労統計調査
 民間、官公庁事業所での給与、労働時間、雇用の毎月の動きを明らかにする労働統計であり、賃金、労働時間の月々の動きを見る代表的指標である。厚生労働省が作成している。全国調査と特別調査があり、全国調査は常用労働者5人以上の事業所、約3万3千箇所を対象に実施する。

労働力調査

 労働力調査は、我が国の15歳以上人口について、月々の就業状態、終業時間、産業・職業等の集合状況などの実態とその変化を把握し、雇用政策・経済政策の基礎資料を提供する事を目的に毎月実施されている。総務省が作成している。雇用をつかむ代表的な指標であり、全国から4万世帯を抽出して実施する標本調査の形式を採用している。調査の時期は毎月月末現在で、月末1週間における就業・不就業の状態を調査する。
就業構造基本調査
 家計を対象に、人々の不就業の実態と就業に関する意識などを全国・地域別・産業物などに調査している。就業状況の詳細な情報を収集している、ことから、特に、転職、離職、新就職などについての情報として利用される。総務省が実施している。調査は原則として5年ごとに、全国の総世帯数の約100分の1を抽出している。
鉱工業生産指数
 国の生産活動を示す代表的な指標の一つで、鉱業および製造業の品目別生産量指数を、付加価値額をウェートして加重平均して作成される。なお生産額をウェートしたものも作成される。品目別生産量指数とは、各製品生産量を基準年の月平均生産量を100として指数化したものである。付加価値ウェートとは、基準年の全品目合計の附加価値生産量額に占める品目別、業種別付加価値額の割合の事である。この指数は経済産業省で作成されている。国民所得統計などよりかなり早く、毎月1ヵ月足らずの遅れで速報が発表され、季節調整済み指数は国民経済活動の変化を敏速に捉えている事や、業種別の動きも分析できる事から、景気変動を敏感に映す重要な指数となっている。
消費者物価指数(CPI)
 消費者の購入する商品・サービスの価格変動を測る物価指数である(CPI)。ある基準時点の消費者世帯の消費構造を基準に、これと同等のものをその時点で購入した場合に要する費用がどのように変化するかを指数値で示している。総務省が作成し、政策決定に役立てられたり、家計調査などで物価上昇分を差し引いた実施値を算出する時にも利用される。商品とサービスの価格変動を時系列的にとらえる事ができ、暮し向きの善し悪しを判断する代表的なもの指しとなるが、卸物価ほど景気に敏感には動かない。
卸売物価指数(WPI)
 卸売の段階、つまり、企業間取引における物価水準を図る指標である(WPI)。日本銀行が作成している。生産財・消費財・資本財について販売価格をもとに、取引額をウェートにして計算される。景気を図る代表的な指標で、政策当局が最も重視している。消費者物価指数に比べ景気に敏感に反応して動き、景気が過熱しものの需給が引き締まると高騰し、不況期には下落する。日本は原材料の多くを輸入に依存している為、海外の市況や外国為替相場に影響を受けやすい。又、取引の範囲がそれぞれ異なる3つの卸売価格(国内卸売物価、輸出物価、輸入物価)指数と、それらを総合した総合卸売物価指数が作成される。
工業統計
 工業統計とは、広義には工業に関する統計として品質管理なども含まれるが、通常は、製造業の企業または事業所の生産活動に関する統計を指す。工業センサスや生産動態調査などから得られる統計がその中心である。毎年1回経済産業省が調査・作成している。製造業を営むすべての事業所を対象に従業員数、原材料使用料、製造品出荷額などを詳しく調べたもので、製造業の国勢調査ともいえる。この統計は工業の内部構造の年代別変化が浮き彫りになるなど、製造業の全容が掴める事から、国や地方自治体が工業政策や中小企業対策などを立案するのに役に立てている。
商業統計
 全国の卸売業、小売業、飲食店の分布状況や従業員数、販売額などの実態を明らかにしたもので、経済産業省が作成している。全国の商業の実態を示す「商業の国勢調査」といわれる。中小商業施策を中心とする流通関連施策の立案や「中小企業白書」での活用など、国や自治体の流通政策の基礎資料となるほか、民間でも流通業者を中心に活発に利用される。
産業連関表
 経済体系を、財・サービスを非結合生産する産業部門、および家計等の最終需要部門に分け、ある単位期間内にそれぞれの産業部門の相互間および産業部門と最終需要部門との間の財・サービスの循環状況を集約した表である。総務省が5年毎に発表している。網の目のようになっている経済の各分野の総合依存関係を明らかにし、これを通じて最終需要が経済の各分野へどう波状し、付加価値がどう生じるかを把握する。産業政策や企業活動の指針となる。
景気動向指数
 景気変動にある拡張と収縮の時期の転換点を捉えるための指数である。内閣府が毎月発表している。景気に先行する「先行指標」を13本、一致して動く「一致指標」を11本、遅れる「遅行指標」を8本選び、それらの指標について3ヵ月前と比較する。具体的には3ヵ月前の水準をその指標が上回っていればにはプラス、下回っていればマイナス、同じ際にはゼロとする。景気の判断は一致指標を用い、プラスとなった数が半分以上あれば、景気は上昇局面にあると判断する。これが50%を上から下に切るときが「景気の山」、下から上に切る時が「景気の谷」となる。
企業短期経済観測調査
 マーケット関係者の間で最も注目される調査の一つであり、日本銀行が年4回、3,6,9,12月に調査・発表する。主要企業短期経済観測調査(主要企業短観)と全国企業短気経済観測調査(全国企業短観)の2種類があり、全国企業短観の方が重視されている。企業の経済活動の現状把握と将来の予測を目的とし、主要企業を対象に生産、売上、在庫などの業況判断を調べており、企業家の心理を知る最適な指標である。設備投資、在庫投資、景況感の予測に使用出来るが、企業家の心理は景気動向に敏感に反応するので予測にはブレが付きまとう。



【参考】
【用語
【関連説明】
【50音検索】

 

     産業連関表

            産業連関表の仮設例

産業連関表の見方(国内概念)
(1)ヨコに見る.販売先別
1産業の販売額=(2+10+1)+(7+2+0+1- 6)
       = 中間需要 + 最終需要 =17

(2)タテに見る.費用の構成別
1産業の生産額=(2+3+2)+(2+6+2+0)
       = 中間投入(原材料費用)+ 粗付加価値 =17
 ここで,粗付加価値=売上額 - 原材料費用
       =固定資本減耗+雇用者所得(賃金)+営業余剰+間接税- 補助金
売上額から原材料費用を差し引いた付加価値は,労働者に対する賃金の支払や,資本提供者への報酬として分配されます.営業余剰の内容は,営業利潤,支払利子,動産や不動産の純賃貸料,のれん代,個人業主所得などです.