a6金融政策 資料 


【確認&まとめ】
T.中央銀行の機能

 中央銀行は、一国の法定通貨である銀行券を発行する独占権を持ち、通貨供給するとともに、通貨供給量を調整する機能をもつ。中央銀行は、貨幣供給量を増減させる事により、利子率を変化させ、総需要を増減させ、国民所得も変化させる。これが景気対策としての金融政策となる。
 景気が過熱し総需要が大きくなり過ぎて超過需要になると物価が上昇する。物価の上昇は貨幣価値を下落させるから、通貨の安定措置が必要となる。この通貨の安定も中央銀行の大きな役割となる。
 また、中央銀行は市中銀行からの預金の受け入れや市中銀行への貸し出しを行う。このような日々の取引を通じて、市中銀行資金不足による支払不能(倒産)などを防止する。これらの貨幣循環の円滑化による金融システムの維持も中央銀行の役割である。
 さらに、政府は中央銀行に口座を有し、中央銀行は政府の資金収支の事務を行う役割を持っている。
U.ハイパワード・マネー

 ハイパワード・マネーとはマネタリー・ベースとも呼ばれ、中央銀行が最初に市中に供給した現金のことをいう。内容は民間部門の保管する現金と市中銀行が中央銀行に預け入れた日銀準備の合計額で有る。この資金が元となり、貨幣量を何倍にも増やすことからハイパード・マネー(力が強い)・マネーと呼ばれている。
V.法定準備率(支払準備率)

 銀行預金の一定割合を日銀に無利子強制預金させ、その割合の上下で通貨量を調整する制度を準備預金制度(支払準備制度)という。この制度により法定で定められている準備率のことを法定準備率という。市中銀行は法定準備率のに基づく一定額の支払準備をに日銀準備の形で保有することが義務付けられている。この準備預金制度に基づき、日本銀行がこの割合を変更することにより、金融機関の与信活動に影響を与える政策が準備率操作である。
W.預金創造

 日銀が最初に供給した現金であるハイパワード・マネーは、その同じ現金が何度も貸出預金を繰り返すことによって、預金が増えて行く。子の現金が増えること無く、経済活動の循環によって預金が増えることを預金創造という。
X.公開市場操作

 中央銀行が、金融機関はもちろん企業や個人など不特定多数が参加できる公開市場において、主として短期国債や長期国債などの市場価格を基準に証券を売買することにより、ハイパード・マネーの量を増減させることを公開市場操作という。中央銀行がハイパード・マネーを増加させたい時は、市場で国債などを買い、現金を市中に供給する。これを買いオペレーションという。また、逆を売りオペレーションという。
Y.日銀貸付公定歩合

 ハイパード・マネーを増減させるために、日銀が市中銀行に対して行う現金の貸付や回収を日銀貸付という。この日銀貸付の際の利子率を公定歩合と呼んでいる。金利の自由化が行なわれる80年代まではあ、もっとも信用力のある企業への短期資金の貸し出し利子率である短期プライムレートは、公定歩合+0.5%で決められており、金利の操作に公定歩合の操作は有効である。しかし、金利の自由化が進み、貨幣市場の需要と供給で利子率が決まる現在では、公定歩合は利子率にあまり影響を及ぼさなくなって来た。現在の公定歩合は、公定歩合の上げ下げによって、日銀が貨幣供給量を変化させると市場関係者に予測させる効果のみとなっている。この効果をアナウンス効果という。
Z.通貨乗数

 ハイパワード・マネーの1単位の供給がどれだけの貨幣供給量を生み出すかを貨幣乗数という。貨幣供給量をM、貨幣乗数をm、ハイパワード・マネーをHとすすると、M=mHという関係となる。金融政策において、公開市場操作と日銀貸付は、M=mHにおいてハイパワード・マネーに影響を及ぼし、支払準備率操作は貨幣乗数に影響をおよぼす。

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