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c6. 経営組織  


経営組織の意味と構成基本要素 経営管理の原則 職務権限 経営組織の基本形態と管理原則 ラインとスタッフ 事業部制組織 動態的組織 組織のコンティンジェンシー理論

経営組織の意味と構成基本要素
 経営組織とは、「企業の経営目的を達成するために結合された複数人間の活動システム」あるいは「経営目的を効率的に達成するための人間の協調システム」と定義できる。そしてこの組織を構成する基本的要素には、
 @ 目的達成のために必要な職務
 A その職務を遂行する人間
 B その人間間の垂直的又は水平的関係
 C その職務が一つの職務集団を形成した職務状況  の4要素がある
 そしてこれを規定するものが組織図、業務分掌規定、各種マニュアルなどである。 また、バーナードによれば、組織は@共通目的、A協働(貢献)意欲、B意思伝達(コミュニケーション)の3要素で成立するとしている。
経営管理の原則(組織原則)
(1) 専門化の原則
 経営目的の達成に必要な「職能」に分割して、各構成員に「職務」として配分する場合に適用する原則である。すなわち、職能は出来るが限り同じ種類の仕事に分割して、各構成員が単一の活動に従事出来るように配分しなければならない。それによって各構成員は、職務遂行するに必要な専門的知識と熟練を習得でき、分業の効果が活かされ、経営効率を高める事が出来る。またこの原則は、部門編成の場合にも適用される。
  *職能・・目的達成に必要な仕事  職務・・個人に割り当てられた仕事
(2) 統制範囲適正化の原則
 スパン・オブ・コントロールといって、1人の上司が直接統制(監督)し得る部下の数にはおのづから限界があるという原則

(3) 権限・責任一致の原則
 権限とは、職務遂行する上で各構成員に認められた力であり、責任は、各構成員が上位者におっている職務遂行の義務である。したがって、権限と責任は職務を媒介として対応関係にあり、適切な大きさの権限とそれにそおうする責任が与えられる事が大切である。

(4) 命令統一の原則
 構成員は、常に特定の1人の上司から命令を受けるようにしなければならない。というものである。この原則により、組織の上下関係の秩序は維持され、統一的行動が期待できる。
職務権限
 職務権限とは、一般に「職務を公に遂行しうる力」と規定される。権限の発生、成立する根拠をなにに求めるかによって、3つの説に分けられる。
 @ 権限職能説
 権限を職能に求めるもので、各構成員は職務を分担し、それを遂行して期待される成果をあげる責任とこれを果たす為に認められた権力が備えなければならないという考え方である。
 A 権限法定説
 権限の源泉は、組織階層をさかのぼったところにある。すなわち、権限は上位者から下位者に委譲された権限であるという説で、権限上位説ともいう。
 B 権限受容説
 権限の源泉は下位の個人に求めるもので、権限は下位者が自分に対して行使される上位者の力を受容することによって、始めて権限として認められるものである。
経営組織の基本形態と管理原則(組織原則)の関係
 経営組織は、職能の分化と統合の過程で仕事の分担関係と協働関係を規定して成立する。その過程でどの管理原則に準じるか、又それを適用するかによって異なった組織形態をとる。
 
 基本形態としては、伝統的な組織論に基づく「ライン組織」「ファンクショナル組織」「ライン・アンド・スタッフ組織」がある。これらは、今日の内外の環境条件との関わりあいを重視した動態的組織論に基づく経営組織編成を考慮する上においても、依然として基本的な組織となっている。
 以上の基本的な組織形態とそれぞれが準する組織原則、そしてその組織の長短をまとめると次のとおり
組織の基本形態名 準する組織原則 組織としての長所 組織としての短所
ライン組織(直系組織) 命令統一性の原則
統制範囲適正化の原則
@命令系統一貫し、組織全体の
統一的行動を導く
A責任権限は明確になる
B規律尊守、秩序維持が容易
@1人の上位者に権限が集中し、責任過大となる
A権限委譲による管理階層の多層化でコミニュケーションに時間がかかる
B横の連絡が取りにくい
ファンクショナル組織
(職能組織)
専門化の原則 @上位者の仕事を専門化し、負担を軽減する
A上位者の専門能力を活用、管理者の育成が容易となる
@複数の上位者命令により組織秩序が混乱
A下位者の仕事に対する掌握不十分、責任者所在の不明確
B上位者に意見対立により調整困難
ライン・アンド・スタッフ組織 命令統一性の原則
専門化の原則
@命令の統一性が確保できる
A専門家の活用により仕事の能力向上
@スタッフの重視によってライン部門への介入を招き命令系統を混乱
Aスタッフを軽視すると専門家的立場の助言が活用されない

ラインとスタッフ
(1) ライン
 企業経営における基本的職能で、経営目的の達成に直接関連した職能である。製造業では購買、生産、販売などがこれに当たる。このライン職能は、仕事の量的拡大に伴って順次下位の担当者へと配分される為、階層的分担のもとで調整、統合する最高管理層がトップ・マネジメントである。
(2) スタッフ
 企業活動の基本的職能であるラインに対して、ラインの管理職能を側面的に輔佐し助言することを通じて、間接的に経営目的の達成に寄与する職能がスタッフである
事業部制組織
 事業部製組織は、製品別、地域別あるいは市場別に事業部として分化し、それぞれが単一的事業体に等しい権限を持った独立のプロフィットセンター(利益単位)の役目を果たしている。この組織は日本企業では、大企業の内60%が採用していると言われているが、この組織の長所と短所の主なモノを整理すれば、以下の通り
事業部制組織の長所と短所
長所 短所
@ 仕事の責任分担が明確になる
A 利益改善計画が強化される
B 長期計画の樹立が容易となる
C 管理者の育成に役に立つ
D 従業員の勤労意欲が向上する
E 新製品開発が促進される
@ 管理スタッフ重複で人件費増大
A 競争意識過剰、部門間の強調を欠く
B 全社的人事移動が困難となる
C 事業部と本部との交流円滑化を欠く
D 支店、営業所の業務上の混乱を招く
E 短期的問題に目が向きやすい

動態的組織
 経営組織は、特定の目的を達成する為に遂行すべき職能を分化、統合して、成員に対する仕事の分担関係や協働関係を規定するものであるが、その根本には効率性、合理性を追求する原則がある。これに基づく経営組織には、マックス・ウェーバーのいう「官僚制組織」があるが、余りに専門化、規制化、非人格化された合理的組織のために「逆機能」を生じ、組織の硬直化やセクト主義、事なかれ主義、形式主義などの弊害が顕著となって来ている。

 一方、企業を取り巻く環境の変化は速く、この変化に対応するためには、柔軟性のある組織でなければならない。その代表的な形態として、プロジェクト組織(プロジェクトチーム)とマトリックス組織がある。
(1) プロジェクト組織(プロジェクトチーム)
 この組織は、いくつかの部門に関連する課題を遂行するために、各部門から専門化を集めて臨時的に編成された目的別組織である。プロジェクト組織は縦割り組織では対処できないいくつかの部門に関連する横断的課題を異なった分野の専門知識と能力を集め、全社的視点から解決する機動性をもたせて、環境の変化には柔軟に対応して行くことを目的としている。
(2) マトリックス組織
 職能別と目的別という基準を組織全体に適用し、定例的業務の効率的遂行とともに、新規課題の機動的解決とを同時に達成することを狙った複合組織である。このため各担当者は複数の上司との間に命令系統を持つ、いわゆるツーボス・マネージャー・システムとなり、このツーボス・マネージャー間のコンフリフトの調整がこの組織の運用上重要な課題である。
マトリックス組織


組織のコンティンジェンシー理論
 組織原則は、ある条件のもとでは依然として有効であるが、別の条件のもとでは障害となる事もあり、組織原則は常に普遍的なものではなく、その経営組織がおかれている環境条件に寄って決まる。
 このように、状況適合的な組織論を展開することを、組織のコンティンジェンシー理論という。この理論の特徴は、いわゆるオープン・システム・アプローチによって、環境との関連で経営組織を取り上げ、環境条件に規定される組織の特徴を明らかに仕様とすることである。この環境を特定する要因は、技術、環境の不確実性、市場などがある。



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最終更新日 02/06/13