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e10 倒産法制


倒産とは 倒産会社の処理 倒産 会社の解散 会社の整理 会社更生法 民事再生法 

倒産とは
 会社の経営が破綻し、債権者に対して弁済をなし得ない状況に陥った時、会社は「倒産」下といわれる。「倒産」という言葉は法律用語ではなく、何らかの法定倒産手続の申立てや不渡手形・小切手の発生により銀行取引停止処分を受けたりした場合に、「倒産」したとされる。
倒産会社の処理
 倒産の法的処理には、資産のすべてを売却し、得られた資金で試験者に支払えるだけ弁済をなし会社を解散させってしまう方法である清算型倒産と、債権者の権利内容を調整した上で会社事業の継続を実現し、継続した事業から得られる収益を通じて会社債権者に弁済を行なう再建型倒産とがある。清算型倒産には倒産法による破産手続と、商法による特別清算がある。再建型倒産には、会社更生法による更正手続と民事再生法による再生手続とがある。
 このほかに法定の倒産手続による事なく、会社の債権者と経営者との任意の協業を通じて会社の事業や財産関係を整理し、会社事業の清算または再建を図る「私的整理」がある。
倒産会社の処理の体系
 倒産会社の処理--- 法的処理--- 清算型倒産--- 破産・特別清算等
                         再建型倒産 --- 会社更正
             ---私的処理           --- 民事再生
倒産
 裁判所は、破産申立てがあった時に破産原因の在否を審理し、破産原因の存在を認める時に破産宣告をする。破産原因には履行期がきた債務の弁済が出来ない支払不能、手形の不渡りなどの支払停止、債務(消極財産)の評価総額が資産(積極財産)の評価総額を上回る状態である債務超過などがある。
会社の解散
 解散とは、会社の法人格(権利能力)の消滅原因である法律事実の事である。解散によって会社の法人格は直ちに消滅するものではなく、解散後でも清算目的の範囲内ではなお存続するものとされ、清算終了の時にその法人格が消滅する。なお、清算目的で存続する会社の事を清算会社という。
会社の整理
 株式会社が支払不能もしくは債務超過に陥るおそれがあると認められる場合、又は支払不能もしくは債務超過の疑いがある場合には、取締役、監査役、一定条件を満たす株主及び債権者などの申立てにより、裁判所は整理の開始を命じる事が出来る。株式会社の監督官庁が整理開始事由の存在を裁判所に通告し、裁判所が通告を受けて職権で整理の開始を命じる事が出来る。
 会社整理の手続は、原則として従来の取締役によって行なわれる。また整理計画の成立方法については規定はなく、当事者の自治に委ねられる。ただし整理案の実現は個々の債権者の同意を前提とし、多数決によって反対債権者を拘束する事は認められない。この方法は債権者数の少ない規模の小さな株式会社の再建に適している。
会社更正法
 会社更正とは、破産にいたる比較的早期の段階で事業の継続が困難な株式会社の再建を図る事を目的とする手続である。株式会社、特に大規模な株式会社では、多数の従業員や取引先が存在する為、その解体清算は、社会経済全体に与える影響が極めて大きい事に鑑みて、株式会社に限って特に認められた再建型の倒産手続である。
 更正手続開始原因は、@事業の継続に著しく支障をきたすことなく返済期にある債務を弁済する事が出来ない事、A会社に破産原因たる事実(支払不能・債務超過)の生じるおそれがある事である。
 会社更生法の申立権者は、更正手続開始原因により異なる。上記の@の場合は当核株式会社に限られ、Aの場合は当核株式会社のほか、資本の10分の1以上にあたる債権を有する債権者及び発行済株式総数の10分の1以上の株式を有する株主も申立てをする事が出来る。
民事再生法
 民事再生法は、平成12年4月に和議法に代わる新法として施行され、これにともない従来の和議法は廃止された。民事再生法は、従来の和議法の欠点を補い、経済的に窮地にある債務者の事業または経済生活の再生を図る事を目的としている。
 当該法律は、中小企業などを主たる対象として構想されているが、その対象となる債務者については法律上何らの限定もされていないので、有限会社などの株式会社以外の会社はもとより、個人事業者や大企業も利用する事が出来る。
 手続開始原因として民事再生法では、債務者は、破産原因となる事実が生ずるおそれがある場合や、事業の継続に著しく支障をきたす事なく弁済期にある債務を弁済する事が出来ない場合を手続開始原因としている。また、破産原因の事実が生ずるおそれがる場合には、債権者も、再生手続開始の申立てをする事が出来る。
 また、民事再生法では、裁判所は、再生債務者に対して再生手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権を有している再生債権者の一般に利益に適合し、競売申立人に不当な損害を及ぼすおそれがない場合には、相当の期間を定めて、担保権の実行としての競売の手続の中止を命ずる事が出来る事としている。また、担保権の対象である財産が債務者の事業の継続に不可欠なものである場合には、裁判所の許可を得て、その財産の価額に相当する金銭を裁判所に納付する事により、その財産の上に存するすべての担保権を消滅させる事が出来る制度を導入している。
 さらに、再生手続は「自力再建型」の手続であり、経営者の経営能力・信用を活用する事が出来る様にするべく、手続開始後も債務者(取締役、理事など)が業務の遂行及び財産処分を継続する事を原則としている。ただし、債務者の財産の管理処分が妥当では無い場合など事業の再生の為に必要がある場合には、例外的に、 債務者に代わって業務の遂行権などを行使する管財人を選任する事が出来る事としている。
 債務者は、再生計画案(弁済計画案)を債権届出期間が満了した後の裁判所が定める期間内に作成し、提出しなければならない。再生計画案では、債権の変更、例えば債権者が会社に対して有している債権を削除したり、返済期限の延長したりする事を盛り込む事が出来る。なお、再生債権者にも再生計画案の作成・提出権が認められている。
 再生計画案を可決するには、出席再生債権者の過半数であって、議決権を行使する事が出来る再生債権者の総債権額の2分の1以上に当たる者の賛成があれば足りる事とされている。
 再生計画案が可決された場合には、裁判所は、認可または不認可の決定をする。再生計画認可の決定が確定すると、債権者が有していた債権は再生計画の定めに従って変更される。



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最終更新日 02/06/13