TOP>目次 日経の経営記事 02/03/01から
コベルコ建機 独ボーマク製品販売 日本経済新聞 2002.3.22 9面
神戸製鋼所グループのコベルコ建機は世界最大の道路機械メーカー、独ボーマクと国内販売で提携することで合意した。製品群を広げて建機レンタル業者など大口顧客への販売力を強める。ボーマクはコベルコの国内約500カ所の販売サービス網を活用して日本市場のシェア向上を狙う。
コベルコが日本法人のボーマクジャパン(茨城県古河市)から製品を仕入れ、「ボーマク」ブランドで4月1日から販売する。振動ローラーやタイヤローラーなど道路工事に使う機械全製品が対象。保守点検などサポート業務も請け負う。3年後には年間15億円の販売を目指す。コベルコは資本提携先の伊フィアット系CNHグローバル社の製品を今春から順次、国内発売する。ボーマク社からの供給も加え、搭乗型建機のほとんどの製品群を提供できる体制が整う。ボーマクは世界の搭乗式道路機械市場で約25%のシェアを占めるが、日本市場では約18%にとどまる。国内建機メーカー第4位のコベルコと手を組むことで日本での販売力をテコ入れする。
古河機械販売(東京・千代田)と北越工業とそれぞれ結んでいた国内販売代理店契約も継続する。
医薬VB 薬価下げに対応 日本経済新聞 2002.3.20 17面
医薬品や医療機器関連のベンチャー各社が2002年度からの診療報酬・薬価引き下げに備えた対応を急いでいる。製造・販売品目は大手に比べて少ないものの、シェアで優位に立つ商品の輸出拡大や引き下げの対象にならなかった商品の販売強化など「一点突破型」の戦略で活路を見いだす考えだ。
関節機能改善剤の主成分販売でシェアトップの医薬品製造メーカー、生化学工業は同改善剤「アルツ」の米国での販売を2003年3月期から本格化する。
同商品は他社後発品との販売競争激化に加えて薬価が7.5−9.9%引き下げられるため、国内では薬価引き下げの影響をまともに受けると見ている。米国では昨年4月に販売認可を取得。医療保険が任意加入となっているため、大手保険会社6社と保険指定医薬品の対象になるよう交渉している。今期は3億円にとどまる見通しの米国での販売額を2003年3月期は2倍以上に拡大、国内販売の落ち込みを補う。後発医薬品中堅の富士製薬工業は同業他社からの不妊症治療剤の製造権買い取りや製造受託に乗り出す。薬価引き下げを受けて、同剤の製造を中止する他社などと交渉を進めている。
同社は不妊症治療剤の一種、胎盤性性腺刺激ホルモン製剤の販売シェアトップの実績がある。同剤の薬価が5.4−11.7%引き下げられる分を増産による販売拡大で補う戦略で、2002年5月に富山工場内の注射剤製造ラインを新たに稼働させる。ペースメーカー国内販売2位の医療器具輸入商社、日本ライフラインは植え込み型除細動器(ICD)の輸入販売を強化する。心拍数が上昇する心臓病患者の心拍数を減らす同機器では、購入時に医療保険から支払われる現行価格が維持された。症状が重い患者にも適応できる新機種を2003年3月期に投入、同部門の売り上げを今期の10倍以上の7億円に増やす。心拍数を増やす方のペースメーカーの輸入元とは医療保険の点数が下がった場合に輸入価格も引き下げる契約を締結済みで、「影響を最小限にとどめられる」という。
「3分たまご」 家庭向けに販売 日経流通新聞 2002.3.19 19面
キユーピーは外食業界で採用が増えている新食材「3分たまご」を家庭向けに発売する。同商品は一見すると温泉たまごだが、卵白が半熟状態で卵黄は生に近いタイプ。加熱殺菌によりサルモネラ菌による食中毒の心配がなく、生臭さがない。
スーパーを新たな販売チャネルに加えることで、業務用との二本柱で今年度は前年度の2倍にあたる3千トンの販売を見込む。「3分たまご」は1998年9月に発売。サンデーサンやタスコシステムなど有力外食チェーンに食材として相次ぎ採用され、業務用として隠れたヒット商品。
キユーピーの持つ特許技術で加熱殺菌している安全性と、様々なメニューにトッピングが可能な形状も人気の理由という。昨年から生活協同組合の宅配ルートで家庭向けにテスト販売したところ、リピート客も多く販売に手応えがあったことから、本格的に一般向けに販売することを決めた。3月下旬から、一部の地域スーパーの店頭に並ぶ。6個入りパックで、価格は250円程度を想定。賞味期限は冷蔵で製造後2週間。トロリとした卵黄が特長だけに、生食のたまごに代わる食材としての需要も期待する。
印刷物、ネットで見積もり 日本経済新聞 2002.3.18 14面
「あなたの会社の印刷費用は適正ですか?」――。情報サービス大手インテックの子会社で、印刷事業を手掛けるネプリ(東京・渋谷、木村信幸社長)が印刷物の見積もりをインターネット上で自動処理、適正価格をはじき出す無償サービスを4月から始める。価格情報の透明化で印刷受注の拡大などにつなげる狙い。ネプリが約5千万円をかけて開発した新サービスの名称は「プリンサー」。ホームページ上で刊行物の形状、紙の種類、色数や発行部数など必要な情報を入力すると、自動的に印刷費用を見積もる。同社によると、このサービスで得た見積もりを利用して印刷会社と交渉した場合、費用を最大40%削れるという。従来の印刷見積もりは時価で算出される場合が多く、印刷所の設備により同一形態・同数の印刷物でも価格が異なっていた。時間も数日かかる。同社のサービスは、全国の印刷費用の実態調査を元に費用を計上、適正価格を算出する。
ネプリはインテックが丸紅、コクヨなどと共同出資した。少部数のパンフレットやカタログを受注印刷するオンデマンド印刷が主力。「新サービスを通じて印刷の仲介などコンサルタント業務も拡大したい」(木村社長)という。
接客係4テーブルに1人 日本経済新聞 2002.3.14 31面
居酒屋チェーン「和民」などを運営するワタミフードサービスは、「ゴハン」と名付けた高級タイプ店の多店舗展開を始める。4月1日、東京都町田市に1号店を開く。一品当たりの平均単価は600円台と「和民」の約2倍。前菜からデザートまで60種類をそろえる。
「魚と春菊のサラダ」(680円)、「納豆のソーメン和え」、「あんこ入りキャラメルのムース」(580円)や、「桜エビの塩焼きそば」「鶏の唐揚黒酢和え」(各780円)など。ドリンク類は食前酒やワインの品ぞろえを充実し、コース料理の感覚で飲み物を替えられるようにする。
4テーブルに1人の担当ウエーター、ウエートレスが付いて接客する。居酒屋チェーンでは、客が「おーい」と呼んでも、忙しくて「少々お待ちください」と後回しにされる場合も少なくないことに配慮した。首都圏を中心に5年間で約40店を設ける計画。「和民」と同じビルなどへの出店も計画しているため、その日の気分や懐具合などに応じた使い分けもできそうだ。
全社挙げ注文取りを 日経産業新聞 2002.3.13 15面
トプコンの鹿毛創一郎社長は「役員はハイテク知識を若い者に独占させていては駄目だ」と社内の意識改革に努めている。
同社は光通信用電子部品などを新たな経営の柱に育てる方針。新しい事業分野に尻込みする年配者もいるが、「役員が自ら販売活動をしなければ取引先も本音を話さない」と率先垂範を求める。光部品は情報技術(IT)業界の低迷で設備投資意欲が依然として弱く、「計画通りに売り上げを伸ばすのは簡単ではない」と覚悟している。
技術者や役員も含めて「全社挙げて注文を取りに行く意気込みで取り組まなければ」と引き締めていた。
製薬各社、厳しさ増す 日本経済新聞 2002.3.12 11面
医療費抑制を目的に薬価(薬の公定価格)が2002年度に平均6.3%引き下げられることが11日、正式に決まった。特許が切れている古い薬では下げ幅が二ケタに達する製品もあり、製薬各社の経営環境は厳しさを増す。
新薬の早期開発や成長が見込める欧米市場への展開だけではなく、業界再編の呼び水にもなりそうだ。厚生労働省は同日、4月1日から実施する薬価改定の内容を告示した。薬価改定によって国内の医療費総額は1.3%減少する。全体で11191品目のうち、市場価格が下がっている薬を中心に約8割、9096の薬価を引き下げる。1997は据え置き、98のみ引き上げる。
効能群別に見ると、ビタミンA及びD剤は12.3%、解熱鎮痛剤は6.9%、血圧降下剤は6.6%それぞれ下がる。主要製薬企業が2001年度あるいは2002年度の売上高見通しをもとに試算した影響をまとめたところ、特許が切れて同じ成分の「後発品」が売り出されている製品を抱えるメーカーへの打撃が大きい。持田製薬は高脂血症治療剤が10%強引き下げられ、全社の下げ幅も10.3%になった。主力の消炎鎮痛剤が9%台前半の引き下げとなった久光製薬や、高脂血症剤の一部が10.9%引き下げられるキッセイ薬品工業、杏林製薬など中堅メーカーの下げ幅が大きかった。大手でも住友製薬の下げ幅は8.1%、第一製薬が7%台後半と業界平均を上回った。住友製薬は肝炎などの治療に使い、同社が業界トップのシェアを持つインターフェロン製剤「スミフェロン」の下げ幅が25%になったことが響いた。
一方、特許が有効な新薬が多い企業の下げ幅は業界平均を下回った。最大手の武田薬品工業は前立腺がん治療剤「リュープリン」など主力製品の下げ幅が5%前後となり、全体でも下落率は5%台後半。山之内製薬は5%台後半、藤沢薬品工業も5%台半ばにとどまり、製品構成によって格差が付いている。
デジカメのプリント 基本料「無料」広がる 日本経済新聞 2002.3.11 17面
デジタルカメラで撮影した画像を専用紙に印刷するサービスの利用が拡大してきた。DPE(写真の現像・焼き付け・引き伸ばし)各社の店頭ではプリント枚数が前年比2−3倍のペースで増加。デジカメが普及、ブロードバンド(高速大容量)回線も急成長するなか、基本料金を無料とする業者の増加も利用を後押ししている。
キタムラでは現在、プリント全体に占めるデジタル比率が平均約10%。前年に比べ5ポイント上昇した。55ステーションでも平均7%。「昨夏までは3%台だったが、秋以降急速に増えた」(ネットビジネス部)。デジカメの低価格化や使い勝手の向上で、パソコンを持っていない人が通常のカメラ代わりに使う例も目立ってきたという。
一方でインターネット経由のプリント依頼も増えている。特にADSL(非対称デジタル加入者線)が大幅に値下がりした昨夏以降、ブロードバンドを使う人が増え、「昨年前半は20枚程度だった一人当たりの利用枚数が年明け以降は50枚を超えてきた」(55ステーション)。
プリント代は一枚35−50円と通常のネガからのプリントと同水準。昨年前半までは一枚50円が中心だったが、35円とする業者が増えてきた。
現像代として必要となる基本料金も「ネガを出さない以上必要ない」(写真屋さん45=東京・豊島)と無料にするケースが目立ち、NECが昨夏から500円だった基本料金を無料とするなど無料化の動きが広がっている。
送電設備 運営のみ分離 日本経済新聞 2002.3.8 7面
経済産業省は電力市場の自由化を推し進めるため、送電設備の運営部門を電力会社から切り離して外部に新設する中立機関に移す方針だ。
送電設備の所有権は電力会社に残るが、運営部門の職員は新組織に移り電力会社への復帰を認めない。送電設備の運営部門に対する電力会社の影響力を小さくして新規参入や競争を促す。経産省は近く電力業界との調整に入る。同時に経産相の諮問機関、総合資源エネルギー調査会の電気事業分科会で電気事業法の改正案など詳細を詰める。同省は来年の通常国会への同法案の提出を目指している。電力小売り事業は2000年3月に大口顧客向けを中心に自由化されたが新規参入者のシェアは0.4%程度にとどまっている。 電力会社の送電設備を利用せざるを得ない新規参入者からは「電力会社の小売部門に情報が漏れ、開拓しようとした顧客に先回りされるなど不利な扱いを受ける」との不満が高まっている。経産省はかつて電力会社に対し送電部門とほかの部門との間で情報のやりとりを禁止する指針を作成したが、十分に機能していない。電力会社が送電設備の分離に強く反対しているため、所有権は残したまま運営部門だけを分離する方式が現実的だと判断した。運営部門分離は米ペンシルベニア州などで実施している。新設する中立機関について、経産省は電力会社の事業区域ごとに公益法人を設立する案を軸に検討しており、分離の範囲は今後詰める。
将来は新組織を全国で一本化する案も浮上している。東京電力の場合、運営部門の心臓部である中央給電司令所の職員は数十人。電力会社との人事交流を認めれば、新組織への影響力を完全に取り除けないと同省はみている。経産省は川上に当たる発電部門、川下の小売部門については自由化による競争促進を進める一方で、送電部門はインフラとしてすべての事業者が同一の競争条件で利用できなければならないと考えている。
本来は送電設備の所有権を分離するのが最善策だが、電力会社の理解を得られなければ電力自由化の議論が足踏みしかねない。経産省の方針は折衷案ともいえる。ただ、電力業界は運営部門の分離にも難色を示している。経産省は調整を進め、2003年度中の実現を目指す。
製造業にカイゼン指南 日本経済新聞 2002.3.7 15面
トヨタ自動車は6日、リクルートと共同出資で、製造業を対象としたコンサルティング会社「オージェイティー・ソリューションズ」を4月1日付で設立すると発表した。
生産現場の経験が豊富なトヨタのベテラン社員を受け入れ、生産管理の手法などを指導するトレーナーとして顧客企業に派遣する。従業員の再雇用の受け皿にする狙いもある。新会社は名古屋市に本社を置き、資本金は2億5千万円。トヨタが51%、リクルートグループが49%をそれぞれ出資する。社長はトヨタの木下光男常務が兼務する。初年度の従業員は30人程度の予定で、そのうち約15人がトレーナーとして顧客企業に出向く。自動車の製造現場で培った経験を生かして顧客企業を診断し、生産や原価、品質、職場などの管理について具体的な解決策を提案。顧客企業と共同で、数カ月かけて解決策を実行する。
トレーナーには30年以上、製造現場で働いた経験のある50歳以上の熟練社員を出向させる。事業拡大とともにトレーナーの人数を増やす予定で、トヨタを定年退職した従業員の新たな再就職先として活躍の場を提供する。コンサルティング料金などは明らかにしていない。
幸運にも法則性 日経産業新聞 2002.3.6 18面
営業マンが偶然、飛び込んだ先で契約を取ってくる「ラッキーオーダー」。そんな幸運にも「法則性があるはず」と説くのは派遣大手アデコキャリアスタッフ(東京・港)の宮本忠政取締役。
「ニーズがあったからこそ“幸運”となりえた。複数のケースを検討すれば、隠れた共通項が探り当てられる」と考える。背景にあるのは蓄積した膨大なデータから役立つ情報を引き出す「データマイニング」の発想。現在は営業代行業務などを売り込む営業サービス開発室長を務めるが、もともと営業畑の出身ということもあって「営業は科学だ」との哲学で、効率的な営業スタイルの確立を模索している。
自動車生産を請負 日本経済新聞 2002.3.5 15面
軽作業請負大手のフルキャストは4日、トヨタ自動車系の車体メーカー、セントラル自動車(神奈川県相模原市、小森治社長)などと車体や部品などの生産ラインの作業を請け負う新会社を設立すると発表した。
引っ越しなど主力の短期業務の請負が景気低迷で落ち込んでおり、作業期間が長い工場ライン請負事業を強化する。新会社は「フルキャストセントラル」(東京・渋谷、資本金9千万円)で4月1日に設立する。出資比率はフルキャストが55.6%、セントラル自動車グループが44.4%。フルキャストの丹沢昭二常務が社長に就任する。フルキャストはこれまで全額出資子会社で自動車、食品、機械など生産現場の作業全般を請け負ってきたが、自動車部門を新会社に移管する。
セントラル自動車側が遊休倉庫を請負スタッフの教育施設として提供する。教育期間は1カ月以内に抑える。まず、70人前後を派遣しているセントラル自動車向けを拡充、今後はトヨタ自動車系の他の車体・部品メーカーを中心に売り込む。2002年9月期の売上高目標は2億7千万円。ライン請負事業が軌道に乗れば、文書作成など事務処理なども請け負っていく。生産のライン請負事業は期間が3カ月以上と長いほか、30−50人単位で一括して請け負える。自動車業界はこれまで期間工で繁閑業務を調整してきたが、労働力を外部委託することでコスト削減を強化する動きが広がると判断した。
商談情報、本社で一括管理 日経産業新聞 2002.3.1 13面
建設用クレーン大手の加藤製作所は全国各地の商談情報を本社で一括管理する体制を整えた。クレーンの売値など販売条件を事前に把握し、営業部隊に採算割れの売り込みは許可しない仕組み。従来は営業部門が独自の判断で条件を決めていた。クレーンは需要急減で、値引き競争が激しくなっており、同社は営業部門のスリム化を加速する一方で、採算重視の販売も徹底する。全国の支店・営業所の営業部門は販売契約前に売値や支払い条件、中古機の下取り価格、無料のオプション部品などを本社管理部に報告するシステムに改めた。
管理部は採算性を確認した上で営業に販売許可を出す。営業部門以外が個々の案件にチェックを入れることで採算割れを防ぐ。これまで販売条件は営業部門が決めていたが、他社とのシェア争いから下取り価格を高くするなど無理な条件で契約するケースが少なくなかった。
名目上は値引きをしなくても、下取り条件などで譲歩しすぎ、結果として採算割れになるケースも多く、収益悪化の一因になっていた。加藤製は営業管理の厳格化の一方で、全国営業拠点の統廃合と人員削減も進める。このほど姫路市と徳山市の2カ所を閉鎖し、2001一年度の閉鎖拠点は上期の宇都宮市、岐阜市と合わせて計4カ所になった。従業員も今年度末には1年前より200人少ない約600人とする。
建設用油圧クレーンの主要メーカーは加藤製、タダノ、コベルコ建機の3社で、加藤製の国内シェアは4割前後。ただ国内建設投資の落ち込みでクレーン市場は急激に縮小しており、限られたパイを奪い合う安売り競争が目立っていた。日本建設機械工業会の調べでは、建設用クレーンの2001年度国内出荷額は前年度比19%減の926億円の見込み。直近のピークだった1996年度実績の3割強の水準。
2002年 3月分