02年7月6〜7日 埼群フレッシュマンラリー あさま隠山岳ラリー2002参戦記

Gr. 新潟の兼子さんにお願いして書いてもらいました



02年5月25日 埼群フレッシュマンラリー あさま隠山岳ラリー2002 のスタート TETUYA HPより 
Gr. 新潟の兼子です。 まず、自己紹介を

今から 8 年前の 1994 年、大学 3 年生の時にモーター
スポーツに初めて触れ、ラリーは次の年から始めました。
最初の年はナビとして、2 年目からはドライバーとして 4 年間
長野、新潟のラリーに参戦しました。
1999 年から 2001 年は私自身の都合により、モータスポーツへ
の参加は休んでいました。
現在は長野県に住んでいます。

さて今回、7 月 6 日、7 日の
埼群フレッシュマンシリーズ第 2 戦あさま隠山岳ラリー 2002
に参加しました。ナビは同じクラブの生駒君にお願いしました。

ラリーに出るのは 99 年 1 月の長野戦以来、実に 3 年半振り。
車はランサーエボ 3 ですが、この車でラリーに出るのも初め
て。

 以前ラリーに出ていた頃に乗っていたのは初代アルトワークスとヴィヴィオで、A クラスにしか出たことはありませんでした。
しかも、ランサーではジムカーナ練習会 1 回とダートラ練習会 1 回しかまともに走ったことがありません。
さらに長野、新潟以外のラリーに出るのも初めて。
おまけで、いきつけのタイヤ屋さんから中古の S タイヤを入手し、Sタイヤを履くのも初めてという久しぶり + 初物づくしのラリーでした。

当日 14:30 にナビと合流し、自宅を出発。
志賀高原から草津温泉を抜けてスタートの須賀尾ダートサーキットに向かいました。
途中の渋峠から白根火山にかけては景色がとても良く、ナビと 2 人で「いい景色だね〜」と高原ドライブを堪能してしまいました。

16:30 にスタート会場に到着。
ちょっと早かったかなと思いましたが、10 分位すると今回一緒に参加する T. 長岡と RT 雪椿の皆さんも到着。
新潟からは T. 長岡の中沢さんが C クラスに、RT 雪椿の本間さんが Aクラスに、クラブの後輩の小俣君が B クラスへの参加です。
また今回は小俣君経由で、T. 長岡のサービスに相乗りさせていただけることになっていました。

17:30 から受付開始。
それから出走準備となりますが、いかんせん久しぶりのラリー。
「走る前って何したっけ???」と右往左往してました。
何とか準備をして、車検も無事通過。

ドライバーズミーティングまでしばらくあるので、指示書を確認しようとナビの所へ行くと「今回ナビの仕事あんまり無い」と一言。
PC が 1ST に 1 箇所、2ST に 2 箇所。
5 箇所の CP も 2 箇所が申告で、しかも正解時間がコマ図に書いてあります。

SS 主体のラリーなので、ペースノート読みという重大な仕事が残されていますが、ドライバーはペースノートなんか使ったことがありません。
というか、そもそもペースノートを持っていません。
少し悩みましたが、中沢さんから 1.5 km の SS のノートを写させてもらい、練習も兼ねて使ってみることにしました。

ドラミも終わり、いよいよスタート。
スタートゲートに車を止め、紹介を受けます。
「ゼッケン 58 兼子・生駒組、所属クラブは Gr. 新潟、…なのになぜか長野県出身」いいぢゃん、長野県民が新潟のクラブに所属してても…

スタートして OD に向かいましたが、途中には峠屋さんの車が結構止まっています。
あるコーナー手前の道端に止っていたシルビアを抜き、そのコーナーを抜けると、後方からシルビアらしきヘッドライトが追っかけてきました。
「俺にはそんなつもりは無いんだ」と思い、車を左に寄せて前に出すと…
後ろゼッケンのインプレッサでした。

OD を通過し、その先のコマ図手前 200m 位の所で前ゼッケンのランサーが止っています。
コマ図と思い曲がろうとしているようですが、道が狭く対向車との行き違いで難儀しているようです。
ナビに距離を聞くと「まだ先。ここじゃない」と言います。
200m 行くとちゃんとコマ図がありました。

ちなみに対向車はパトカーでした。
我々とすれ違うとき、パトカーのおまわりさんは「今日は一体何事か」といった様子で我々の車をしげしげと眺めていきました。

申告の 1 CP を通過し、いよいよ SS1。
ここは F 林道の上り 1.5 km で先程ペースノートを写した SS。
さていよいよスタート…ペースノートが聞こえてきません。
やっぱり読むの止めたのかなと思っていたら、2 つ 3 つコーナーを抜けた所で聞こえてきました。
もしかしていきなりロストしたのか?

さらに高速コーナーの先で、次も高速ぽいなと進入体制に入ってから「右 4!」 (写したノートは 8 段階表記) の声。
インにもつけず、失速して「あ゛〜」と思った瞬間にストロボがピカッ。
取材がいたのね…うう、カッコ悪い。
ちなみに、今回のラリーは 5 本の SS に取材が入ってましたが、いつも僕が「失敗した〜」と思った瞬間にストロボが光っていました (涙)

とどめにゴール手前でもペースノートをロストしたらしく、「あと高速コーナーばっかり!踏め!」と一言。
そんなこと言われてもねえ。
結果は 90 秒。
ドラとナビのコンビネーションは今一つでした。

NCP 区間を経て、2 CP へ。
ここはオンタイム走行をしなければならない CP。
アベは 23km/h。
オンタイム走行も久しぶりで苦労しましたが、何とかラリコン上ではオンタイムでチェックイン。

そして M 林道の上り 3.5km の SS2 に突入。
走りのリズムは今一つ、いや今五つ。
アクセルゆるゆる、ビビリモード全開。

さらに SS 途中から回り込んだコーナーでやたらとハンドルが重い。
一瞬「トラブルか?」と思いましたが、どうも違います。
そう、S タイヤのグリップの良さにドライバーの腕力が負けているのでした。
アンダーが出そうな気はしませんが、余りのハンドルの重さにインにもつけません(涙)
SS を走り終わったときには汗だくになっていました。
ちなみにここは 235 秒でした。

さて、これで 1ST は終了。
サービスに戻ると、T. 長岡の皆さんがすぐに車の調子を尋ねてくれます。
ネジの増し締めと、タイヤのエア圧の調整をお願いします。
サービス食は名物栃尾の油揚げが入ったうどん。
大変おいしく頂きました。
やはり、サービスがあると走ることに集中できます。
ありがたや、ありがたや。

SS タイムを聞くと中沢さんとはキロ 10 秒近く離されていて、小俣君とはいい勝負のようです。
でも、ターボ係数掛けた排気量で比べると、エボはシビックの倍の排気量なんだよなあ。
しかもこっちは S タイヤで向こうはラリータイヤ。
それでいい勝負って一体…

そして、追い打ちをかけるように雨が降ってきました。
S タイヤのままにするか、スペアのラジアルタイヤにするか悩みます。
が、雨の中でタイヤ交換するのがおっくうになり、そのまま行くことにしました。

ナビは 1ST の結果から、2ST の補正を考えている様子。
学生時代にコンビを組んでいた時は、僕が運転しながら計算やらコンピュータのつつき方やらを指示していたのに。
そして僕についた称号が「ドラゲーター」
それから考えると、年月とは人を成長させるもんです。うるうる。

サービスも終了し、2ST に突入。
まずは 3 CP を無難にこなし、続いて SS2 の順走の SS3 です。
雨は止みましたが、路面は濡れています。
ハンドルは先程より軽くなった気がします。
「気のせい、気のせい」と思い、フルブレーキ!…そのまま「つー」とリタイア一直線。
すんでの所でクリアできましたが、その後はビビリモード 2 倍 (当社比) になってしまいました。
でもタイムは SS2 の 3 秒落ち。
もしかして SS2 は恐しく乗れていなかったのかも。

申告の 4CP を通過し、SS1 と同じコースの SS4。
ただ、距離は同じですが、スタート位置がコーナー 3 つほどずれているようです。
ペースノートの開始位置をナビと慎重に確かめます。
そしてスタート。
心配していた路面状況もここはドライで、ドラ、ナビ共に SS1 よりはペースノートに慣れたのか、SS1 よりもはるかに気持ちよく走れました。
結果は 72 秒。
スタートとゴールの位置がずれていますが、同じ距離で 18 秒アップ。
うーん、気持ちいい。

5CP も問題なくクリアして SS5、SS6 と連続して走ります。
SS5 は Y 林道で 3.3km の上り。
先程までに 2 回ローアベで走りましたが、オンタイム走行するので精一杯でペースノートを作る余裕はありませんでした。
で、スタート。
高速コーナーで「アクセル踏んだまま行けるかな?」と思っても、「その先できつかったら恐いな」となって、どうしてもアクセルをゆるめがちです。
SS4 が気持ち良かっただけに、余計に気になります。
加えて中、低速コーナーでの S タイヤとの格闘。

ゴールの計時ラインが見えました。
「CP 見えたら即ウインカー」の癖で、ウィンカーを出そうとしたら…手が滑ってヘッドライトを消してしまいました。
その瞬間、車内はパニックに。
あわててヘッドライトを点けようとしましたが、なかなか点きません。
計時ラインから CP 車両までは直線だったから良かったものの、これはちょっと恐かった。
タイムは 223 秒。

そしてラストの SS6。
SS2、SS3 の順走 3.5km + 下り 2km の計 5.5km。
実はこの時すでに、体力の限界になっていました。
ここまで走った SS 距離は 15km にも満たないのに。
「とにかくここを走り切れば完走」と自分に言いきかせ、車を走らせます。
そして SS ゴール。
ここの結果は 365 秒。
ナビと労をねぎらい、ゴールに向かいます。

ゴールに着き、コントロールシートを提出します。
サービステントでは豪華な夜食兼朝食が出てきました。
焼き油揚げに始まり、餃子、焼きそば、麻婆豆腐などなど、圧倒されてしまいました。
そして、お待ちかねのビール。
至福のひととき。
ああ幸せ。

中沢さんは前回の CAM に続き 2 位入賞です。
が、優勝できなかったため、周りからは厳しいつっこみが入っていました。

小俣君はひどく悩んでました。
どうも自分の走りに納得がいかない様子。
変に思いつめたらいけません。
まだドライバーで 2 戦目なんだから、「これからは上にあがるだけ」とポジティブに考えましょう。

1 時間程して暫定結果が発表になったので、見に行きました。
結果は C クラス 22 台中 17 位。
1ST の SS は 2 本共クラス最下位。
2ST も SS4 以外は下から数えた方が早いという結果。
トップとは平均してキロ 8 秒差。
ああ、やっぱりへこむなあ。
練習しなきゃ駄目ですね。

そして表彰式。
それにしても賑やかというか、濃いというか…
中沢さんは表彰式で主催者からもつっこまれてました。
何はともあれ、おめでとうございます。

久しぶりだった今回のラリー、走りは反省すべき点ばかりでしたが、短かい距離の中にも様々なドラマ (?) があり、
「ラリーは楽しい」ということを再認識することができました。

また今回、ラリーを楽しく進めることができたのも、サービスを引き受けてくださった中沢さん、
また至れり尽せりのサービスをして頂いた、三井さん、谷井さんをはじめとする T. 長岡の皆さんのおかげです。
この場を借りて篤く御礼申し上げます。

これで今回の参戦記は終わりです。
どうもありがとうございました。

最後に今回の教訓。

「ラリーは体力」

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