02年9月7〜8日 埼群フレッシュマンラリー GLMCラリーミーティング’02参戦記
レーシングチーム雪椿の田村君にお願いして書いてもらいました
はじめまして、チーム雪椿新入部員の田村です。
はじめに通例となっている様なので自己紹介を少々。
18才で免許を取り「なんちゃって走り屋」を3年、21才から「サンデーレーサー」として8年の年月が経ち、
そして、今回三十路を前に初めて「競技」というものに足を突っ込むこととなりました。
その「競技」に足を突っ込む事となったキッカケは、今年の冬にスピードショッププレーンの社長と練習に行った時の事です。
社長の走りに衝撃を受け、その後、自分の愛車を入替る事となったのですが「だったら」と社長のエボ6を譲っていただく事と
なりました。
この「社長の車を購入」という時点で片足を突っ込んでいたのだと思います。(笑)
さて前置きが長くなりましたが、今回の埼群フレッシュマンラリーシリーズ第3戦 GLMCラリーミーティングには、同じチーム
からは、杉浦さん、T・長岡の中沢さん、G・新潟の小俣さんとの計4台の参加となりました。
当日、今回私の車のナビである中嶋さんと、杉浦さんとナビの小林さんで10時頃五泉を出発!13時に谷川岳PAにて、
T長岡の皆さんと小俣さんコンビと合流し、16時半頃には今回のスタート会場である埼玉県の秩父の山奥にある
「みどりの村」の駐車場へ到着しました。
到着前から天候が心配されていたのですが、スタート会場へ到着するころには雨が降り出しておりウエット路面のラリーと
なりそうです。
それにもまして心配なのが「霧」。他の3台の皆さんは、車のヘッドライトに黄色いフィルムを貼っています。
初参加ということで勝手が分からず、受付を済ませたあと周りの様子をうかがいながら準備を進め何とか車検をクリア。
ドライバーズブリーフィングを終え食事をとりますが、緊張からかあまり食べた気がしません。
19:01には1号車がスタート!「いよいよかぁ!」といっても自分は37号車、まだまだ30分以上あります。いままで、
「よーいドン」で生きてきた自分にはこの「間」がたまらなく落ち着かない時間です。
しばらくして杉浦さんチーム、小俣さんチームがそれぞれスタートしていきます。見送りながら自分の番が近づいてくると
緊張感が高まってきます。
そして、19:37スタート!といってもホイールスピンさせるでもなく、静かにスタート。最初のコマ図を目指します。
ちなみに今回のコースを大雑把に言うと、CPはすべてオープンチェック、林道をぐるりと1周しその中でSSがショートと
ロングで2本有り、1STでは林道を2周し1周目でレッキ、2周目でSS1とSS2、2STも林道を2周(SS4本)という設定です。
要はSS勝負!という熱い設定ですが、1周目のペースノート作りが重要となる訳です。
ペースノートに関しては作ったことも無かったのですが、実はスタート会場に着くまでの間ナビの中島さんに特訓を受けており、
完璧とは言えないまでも「初心者にとっては万全(位)の知識(程度)を身に付ける」事が出来ました。(中島さんに感謝!)
「しかし、この後とんでもない出来事がぁ!」(ガチンコ風)
時折激しく降り付ける雨の中順調にオド処理を済ませ、1CPも減点0でクリア!そして事件は起こったのです。
「ロングSSのペースノートを作る」ということで、慎重になり、ゆっくりと「ここはL4かな?いや3でお願いします。」等、
自分的にはまだ要領を理解してない部分が多く、中島さんの指導を仰ぎながら作っていました。やがてSS区間が終わりに
近づく頃には、後車が追いついてきました。最初のラリー区間でも追いつかれていたので、あまり気にせず流していました。
そして、2CPの看板が見えてきました。私は「あれ?前車がいないっすね?」と看板の前で一時停止。約1秒間の沈黙の後、
ナビの中島さんが「行って行って!」との指示!私もその0.5秒後に状況を把握・・・!「ピィー」と笛の音もむなしく響き、
通過タイムを申告・・・。車の中では2人とも「ちびまるこちゃんの顔に縦線が入った状態」です。(汗)結局「106点」もの
ポイントを頂き、早く走るためのペースノート作りで遅くなっちゃいました。(苦笑)
その後、車の中はしばしパニック状態!お互いをなだめ合い、気持ちを切り替えようと必死になりつつもミスコース!その後、
すぐにコースに復帰し3CPに着く頃には、お互いだいぶ落ち着いてきており、出た答えが
1.「主催者がレッキの時間を考えずに2CPを設定した。」(←主催者の方すいません)
2.「後車がパッシングするなり教えてくれれば良かったのに〜。しかし、後であやまりに
行きましょう。」(←後車の方ごめんなさい)
3.「SS20kmだから106÷20で、キロ5秒づつブッチギリで上位脱落を考慮すると6位には
入賞出来るのではないか?」(←上位の方申し訳ございません)
と、前向きだけがとりえということで上記の3つにまとまりました。(汗)
その後、3CP前に到着するとかなりの台数が溜まっています。上記の1の部分で「ここで帳尻を合わせてほしかった」
と二人で納得。
そして、車を降り後車の方へ誤りに行きました。
私 「本当に申し分けございませんでした。」
相手の方 「計算間違えですか?」
との問いに 「いえペースノート作りに精を出しすぎて・・・」と、それ以上言葉がありません。車に戻った後、逆境に燃える私は
中島さんに 「これで遅かったらかっこ悪いですよね。全開イケイケで行きますよ!」と意気込むと
「いやいや落ち着いて行こう!」
とありがたいお言葉!ラリーに参加するにあたり、色々な人から車だけはぶつけるなと言われていたので、良い意味で
熱くなりすぎた気持ちを抑えてもらうことが出来ました。
そして、SS1。実はこの1週間前に生まれて初めてラリータイヤと言うものを履いて、まだ練習で4本程度しか走っておらず、
練習時にほぼ直線の高速コーナーでいつもの感覚でハンドルを切ったら遅すぎ「藪に突っ込みそうになったなあ」
という変な不安が襲ってきます。
コーナー進入時の姿勢作りが重要という社長の言葉を思い出し、まあ気楽に抑えて行こう!
といろいろ考えているうちに自分の番。
「5・4・3・2・1スタート!」の声で今までのすべてを忘れ(笑)全開!(←自分の中では)中島さんのペースノートの
読み上げが絶妙で気持ち良くフィニッシュ!
ラリー最初のSS区間完走ということで「やっぱ全開は楽しいなあ」と興奮気味に次のSS2へ。ここは、標高の関係からか
霧がすごい!途中ほとんどのコーナークリッピングポイント付近にグレーチング。また、後半は土砂流入により
車1台分位しかない場所もあり、中島さんのペースノートと、かすかに見える目標物を頼りにアクセルを踏むも、アクセルより
アドレナリン全開といった感じで無事ゴール!
ガスコンを経てとりあえず、無事に中継地点(みどりの村(スタート会場))へ帰ることが出来ました。(ホッ)中継地点で話を
聞いていると、SSでは結構良いタイムが出ているとのこと。ちょっと気持ちが楽になりました。
中継地点では、T長岡の皆さんがクッパとあぶらげを用意してくれいて、あぶらげは最高にウマイがこのクッパがまた
ウマイ!
実は私、数年前に仕事で住んでいた十日町市内の国道沿いにある焼肉屋の激辛クッパ(ほんとうにウマイ!)を食べて以来
その虜となり、クッパにはうるさい「クッパ通」と自負しております。(笑)そんな、私を満足させる味でした。また、
辛みそが絶妙で・・・。と、話はじめると長くなるのでこのへんで・・・。
さて、いよいよ2STということで、車が次々とスタートしていきます。1時間半程休憩していたので、夜中と言う事も合わせて
ちょっと気だるい感じです。
再スタート後に飲み物を持ってくるのを忘れたため、自販機でお茶を購入。気分を入れなおして車を走らせますが、
4CPまでが遠い!途中ダート区間にもかかわらず中島さんと共に眠気に襲われて、完全に気が抜けた状態。
なんとか4CP手前に到着!しかし、またも車が溜まっていて数十分の待ち。私にとって、この「待ち」は非常に苦しく
「早く走らせてくれ〜」状態です。
とりあえず4CPを通過しSS3です。路面は相変わらずウエットですが、ここは霧もなく道幅も広いので気持ち良く走れます。
とりあえずSS1のタイムを更新して一安心。「このまま次のSSもイッたるで〜」と眠気も覚め、イケイケの気持ちでSS4!
しかし、ここは相変わらずのひどい霧!ひるむことなく「スタート5秒前!」で回転を5500回転にあわせロケットスタート!
ペースノートを信じきり!?霧の中をひた走る!
中島さんの「つぎR3!よしっ良い感じっ!」との指示に「R3よっしゃぁー」と気分はノリノリ!「ストレート80」との指示に
「恐えー」(実はストレートの距離結構適当に言ってたかもという不安が・・・)と思いながらも、アクセルよりアドレナリン
全開モードです。そして、左中速コーナーを抜けた瞬間、赤灯が!
「ヤバイ!警察か!?そんな訳ないクラッシュだ!」とハザードを出して近づくと、ミラージュがひっくり返って道を塞でいます!
「あちゃーキャンセルだ・・・。」とがっかり。中島さんとのキロ5秒ブッチギリ計画が終わりました。(←これはウソ)
すぐさま、赤灯をもって数人と霧の中を歩き後続車へ知らせに行きます。しばらくしてオフィシャル車が到着。人海戦術で車を
路肩に寄せます。
車は一発廃車。こーなったら恐いなと思いつつ眠気は完全に覚めてしまいました。
そこからまた長い道のりを経て5CPを通過。次のSS5をゴールするもSS3の3秒落ち。これが自分の限界かな
(ちょっとドリフトさせすぎたかな?)と思いつつ、SS6へ。
SS6では相変わらずの霧で先ほどのクラッシュの光景が思いだされるが、とりあえず飛ばす!途中、Aクラスの車が
コースアウトしていて、減速を余儀なくされたが(ちょっと落としすぎた)ゴールするころには、前の車をラップ
しそうになりながらゴール!
しかし、タイムは最初に走ったSS2より5秒落ち。
ちょっとガッカリしましたが、すべてのSSを無事走りきることが出来た充実感が体から湧き出してきます。
「とりあえずゴール会場へ行こう!」と充実感に浸りながらゴール会場に向かい、無事武甲温泉に到着。ナビで私を完走へ
導いてくれた中島さんに感謝です!
結果して、Cクラスでは12位という結果となりました。一緒に行った方では、T長岡の中沢さんがCクラス初優勝!
しかもシリーズポイントでもトップ!表彰式では大分良い感じでお酒がまわっており、舌もなめらか!賞品のタイヤ4本が
羨ましい!
Bクラスでは、杉浦さんが本人は納得いかないながらも6位入賞!小俣さんは、本人納得の10位完走!
と皆無事完走することが出来ました!
初参戦の感想としてはSS区間で考えれば6位入賞も狙えただけに残念ですが、これがラリーというものだと思いますし
初めてにしては上出来だったと思います。
しかし、SS6位という結果に納得しているのか?と自分の気持ちの中では燃えてきており「次こそは!」と、
すでにラリーにハマッた自分が出来上がってしまいました・・・。
最後になりますが、車購入からラリー参戦まで結構急ぎ足での準備でしたが、プレーン社長始め色々教えてくださった皆様に
感謝を申し上げます。と同時にこれからもよろしくお願いいたします。