笑い殿堂、京都ラリー

今回は、京都ラリーに出場の高橋 巧です。

 

二駆四駆併設の全日本戦でしたので

当初の予定ではガッキーさんと組んで二駆Bクラスで出るつもりが

二駆の人たちは冷たくて...だ〜れも出ない!

(エントリーは3クルーだったらしい?)

ということで、二駆Bクラスどころか、二駆部門は全クラス不成立。

折角、京都ラリー楽しみにしていたのに....

と思っていたら、シロキヤの堀田さん、ナビゲーターの依頼が!

そりゃ出なきゃいかんだろ!ということで堀田さんと出ることに。

クルマは、ランサーエボ6。

知る人ぞ知る“堀田イズム”あふれるクルマだ。

 

今回は、シロキヤからラガーこと保田さんがサービスに。

京都へ行く積車の車中からラガー三昧。

なにしろ、保田さんの日当はラガーで清算されるのだ。

(いったい保田さんはこの3日間で何ラガーを消費したのだろうか?)

 

金曜の朝からレキなので、会場に木曜の深夜に到着。

で、現地で仮眠なのだが、積車の中で3人寝るのは大変!

寝たもん勝ちだ!ということで、

堀田さんと保田さんがランサーを降ろしている間にとっとと寝てしまう...

しかし、無茶苦茶な体勢で寝るので、体が痛くて、すぐ起きてしまう。

それは保田さんも同じらしく、いつのまにか積車から消える。

私も耐えられず、外で寝ることに....コンクリのベンチは寒い....

 

一昨年、昨年の堀田さんのペースノートを基にレキをするが、

他人が書いたペースノートを読むのが、私はすげえ苦手。

だって、自分の書いたペースノートだってよく判らん。

レキのときにだいたいの道の雰囲気覚えて、イケイケで読んでいるので、

自分のペースノート使ったって、2度と同じ風には読めん!

だから、前年までのデーターの無い原峠(SS1)と

継ぎ接ぎで雰囲気が変わると怖いので

前年のデーターを使わなかった八丁(SS3)の方が気分的に楽。

まあ、それが良かったかどうかは別として。

 

レキは無事に終了して、民宿つるやへ。

ここから京都ラリーらしくなる。

なにしろ、そこのおばあちゃんが何しゃべってるのか、わかんない!

部屋に案内してもらおうとしたら、

 『ここは、おぶ飲むところです。』

“おぶ”ってなんだ???

で、そこで登場、地元京都のBOWBOW島田さん、

 『おばあちゃん、とりあえず部屋!』と

おばあちゃんを引き連れて、づけづけと2Fに上がる。

呆然と玄関で待っていると、どうやら2Fに部屋があるらしい?

で、島田さんが戻ってきて、最初に案内されたところで

 『ここは“おぶ”飲むところ。お茶飲むところってことや。』

通訳 島田氏がいなければ、全然判らんかった。

 

また、このおばあちゃんが強烈。

金曜日の夕食は地鶏のすき焼きだったが、

ここで“松葉サイダー”なるものが登場。

どうやらここは、おばあちゃんの自家製の酒(リキュール)が名物らしい?

この“松葉サイダー”講釈を同宿していた4クルー全てにする。

それも途中何かで途切れると、また最初から一字一句間違わずに講釈。

これは呆れるよりも、感動もんです。

 

この民宿では、地元京都のBOWBOW島田選手、村田選手、

オサムファクトリーの福永選手、群馬の石田正史選手と同宿でした。

いろいろとおもしろい話を聞かせていただき、楽しい宴でした。

 

実際の競技は

 土曜日

  1ST 林道 3本

  2ST コスモスパーク(ダートラ場+ショート林道) 2本

 日曜日

  3ST コスモスパーク(ダートラ場+ショート林道) 2本

トータルSS距離 約40Km。全日本戦としては短めか?

でも、

 SS1 原峠  4.7Km(舗装)

 SS2 染谷  9.4Km(舗装)

 SS3 八丁 12.9Km(舗装+ダート)

 SS6 堀越  5.8Km(ダート)

と林道は結笹くて走りがいがありそう。

でも、京都の道は狭いし、片側が崖。

落差もあるところはある。絶対、落ちたくない。

 

まずは1STで使うタイヤを確認するとSP91Rとのこと。

しかし、山が無い!

フロントは0部山!リア2部山あるかないか?

 私    『堀田さん、本当にこれで走るの?』

堀田さん 『舗装は山が無いほうが、絶対いいです。 

       91Rはまだまだ使えます。』

でも、ショルダーに一部カーカス出てるんだけど....

おまけにSS3の八丁はダートが半分あるんだよな...

使えるタイヤは各ステージ5本だし....

SS3の前にタイヤ交換か?

 私     『SS3の前にタイヤ前後交換するんですよね?』

 堀田さん 『えっ、大丈夫でしょう。』

“絶対、大丈夫じゃない!”と内心思いつつ、

“これで1STリタイヤしなかったら、大丈夫だな”とも思う。

まあ、SS3前までに決めればいいので、どうにかなるか?

 

SS1

ゼッケン31(我々はゼッケン36でラストゼッケン)までスタートしたとこ

ろ、

スタートが止められる。

なんとサービスをお願いしているゼッケン25の福永選手クラッシュ。

地元だから狙ってったのか?

でも、なにやら下りの狭いところでやったらしい?ここの下りは危険か?

で、いきなり20分くらい競技中断。

おかげで前方ゼッケンの近畿の全日本チャレンジャークルーと雑談。

緊張するはずのSS1からすっかり和んでしまった...

 

SS1スタート

前半の道幅の狭いところはそこそここなし、後半の狭いセクションに。

落ち葉がかなりあるところで、堀田さんは結構抑えて行くが、

それでもいつ落ち葉に乗って、奈落の底に行くかわかんねえ。

だいたい助手席側が崖っていうのが、いやらしい。

テクニカルセクションで車速が乗らんから、

ペースノート読むには楽だなと思っていたら、

最後の最後で高速セクションに

 R8 クレストON R8 !狭い ST30

ここをあっという間に通過してしまったので、

ペースノート読み遅れてしまった。

ランサーの加速を侮ってはいけない!

すぐ復活して、じきにゴール。

TOPから15秒落ち。

ちょっと抑えちゃうと、もうこれだけの差。

全日本戦の洗礼をいきなり受ける。

 

SS2

ここは川沿いを走る低速から高速に行く舗装林道。

このSSで発見!

ペースノートはL(エル),R(アール)で読んでいたのだが、

Lヘアピン(エルヘアピン)は、強烈言い難い!

ただでさえ、夏風邪を引いて喉がいらいらしていたので、

呂律がすぐに回らなくなる...

で、そんなのを気にしていたら、頂上手前でペースノートロスト。

 R5 L6 R7 L8 R6 L5 R5 L7 L5 R5

が、ごっそり判らなくなる。やっちまった!

でも、幸い頂上で復活。

その後は順調?で、高速の下りセクションに。

 R7 クレストON R9 ST5O で、ジャンプ!

結構、私は気持ち良かったのだが、

このジャンプで堀田さんは萎えてしまったようで、

その後のクレストからジャンプは抑えていく、ちっ、つまんねえ。

 

SS3

前半舗装、後半ダートの上り下り。舗装は狭いが、ダートは良好ダート。

SS3前のTCで時間調整。

ここで普通だったら、山の無いタイヤを使っているので、タイヤ前後交換なのだ

 私     『タイヤ交換します?』

 堀田さん 『しません!』

ということで、面倒くさかったのもあるので、タイヤ交換は辞め。

後は理性があることを祈る。

 

SS3スタート

前半の舗装区間は、舗装とは思えないほど砂利が出ている。

インカットして砂利出して行きやがって!

なにしろ、また助手席側が崖なので、恐怖倍増。

いろいろなところに真っ直ぐ行ってしまったブラックマークや縁石が倒れた跡。

もう危なそうなところは、ベタベタに落とす。

いくらがんばったって、落ちたらお仕舞いなので、仕方が無い。

 

頂上のダートIN手前、“R6longすぐL7”のR6でランサーのお尻だけ

見える。

一台、頭から刺さっていました。

ああならなくてよかった!

ダートINしてからは、何しろ丸坊主タイヤ。ぜんぜん加速しない!

ってことは、ブレーキも利かないだろうから、かなりやばい。

無理せず、そこそこで走る。

しかし、堀田ランサーはおそろしい!

車内にダートの土ぼこりが侵入。

“あっ、窓開けてたか?”と思い、ウィンドウレギュレーターを回そうとする

が、

ちゃんと窓は閉まっている。

減速すると土ぼこりに襲われる。それも車内で...

なにしろ、ペースノートの前に茶色い煙幕が...

なかなか貴重な体験でした。

で、無事ゴール。これで1ST終了。

“ああ、これでもう今回は大丈夫”と思う。

 

何しろこのSSで、チャンレンジクラスは大抵がリタイヤ。

お尻だけ見えたランサーは上村選手で、

ゼッケン34、35の中村選手、景山選手は同じコーナーで転落。

まだ中村選手が逃げる前に景山選手が降ってきたらしい?

その次の我々のときもまだ道まで上がって来れなかったそうだ。

これですっかりさみしい後半グループに。

 

サービスに到着して、車両整備。

で、いきなり爆笑。

フロントタイヤは、トレッドが剥離して、バースト寸前。

よく走れたものだ!

SS3で前後交換すべきだったのかもしれないが、

そこで換えていたら、きっと無理してバーストしていたのだろう。

リア側の整備に入ったら、今度は燃料タンクのリターンホースに穴が...

それもガソリンがマフラーに垂れている。火達磨寸前!

シンフォニーの林さんのライトを犠牲にして、修理完了。

すばらしいサービスのおかげで、2STに挑む。

しかし、オサムファクトリーの武市さんの堀田さんのクルマを指して、

 武市さん 『やっぱり、このサービスはおもろい!』

というコメントが...

“堀田イズム”溢れるランサーは人気者か?

 

2STのコスモスパークのダートラは、

ゼッケン30番のキャロッセ炭山選手が目の前で転倒。

まじまじと見れたので、すっげえ、お得な気分!

でも、ああは、なりたくない。

ここは、2本目で斜め大ジャンプ!と体験。

ジャンプ好きの私としては、これで満足。

 

最後の林道SS、堀越峠。

噂に違わず、悪路のダート。

途中の左コーナーで飛び出しそうになるが、アウト側の溝に助けられる。

このSSにも結構ギャラリーが入っていた。

まるで木にギャラリーが生っている様。

こんな変なところで見なくたって...

まあ、ここも完走。

 

しかし、サービス会場に行くロードセクションで、何かリアから異音が?

 私     『何か、後ろから音してるよ?』

 堀田さん 『あっ、言われてみれば、そうです。』

 私     『何か壊れた?』

 堀田さん 『あ〜、心あたりがあります。』

サービスの保田さんに電話して、

とりあえずリアから整備してもらうように連絡。

 

サービスでリアをジャッキアップして、武市さんが発見。

ショックアブソーバーの下側のブラケットが変形。

そのせいで、アッパーアームとアブソーバーが干渉しているようです。

しかし、その程度で動じる堀田さんでは無い!

 堀田さん 『それ、前からです!』

その程度はトラブルのうちに入らないらしい。

そのまま、増締めしてサービス終了。

この程度では動じない“堀田”ランサー。

ランサーの耐久性を褒めたらいいのか、“堀田イズム”が凄いのか?

 

これで土曜日は終了。また、民宿つるやへ。

今度はオフィシャルに来ていたシンフォニーの面々が乱入。

『ラリー三大馬鹿』に『ラリー三大○ゲ』と、とても書けない話題等で爆笑。

翌朝は、『納豆嫌いは、遺伝!』という島田説で、

納豆ネタだけ15分は、笑いが続く。

 

日曜日は、コスモスパークが2本だけなので

“もう、完走だ!”と思っていたら、やっぱり侮れません。

1本目は、シフトミスで全然ダメ。

残すは後1本、4回目のダートラ。

前半のダートラ場のセクションは、完璧。

林道区間に入るが、

“もう4回目なので、ペースノートは効果無いな”と油断したら、

どうも、読み遅れたらしい?

『L7すぐR4 L5 ST30』のL5で、アウト側に転落しそうに。

ブレーキロックして、なんとか路肩で停止、エンジン再始動。

最後にオチを作って、さらし者になるとこだった!

 

これで、やっと完走。

後半ゼッケンは、いなくなったり、トラブったりで、結局11位に。

プライベーターとしては、1位か?

(OZの星野さんをプライベーターとすると2位か?)

でも、10位の綾部さんとは47秒差。

当然、優勝した奴田原さんとは莫大な110秒差。

全日本のレギュラー陣は凄い!

 

ということで、無事完走でした。

毎日毎日、いろいろなことで笑わせてもらった、おもしろラリーでした。

四駆部門には二駆部門には無い楽しさがある。

十分、楽しませてもらったラリーでした。

また、機会があったら出たいな!

 

 

高橋 巧 (所属いろいろ、今回はチームシロキヤ)


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