久々に2週連続ラリー出場の高橋です。

 

今回は、今年から地区戦が復活した中部地区富山のANDラリー。

中部唯一のダートイベント。

今回のドライバーはシロキヤの牧さん。

クルマは、きれいなGC8インプレッサ。

 

まずは、富山ということで『きときと寿司』に、

実は、これが目当てでもあったのだ。

“かんぱち”,“地あじ”,“うまづら”,“がんとぶり”等々、

さすが富山!美味い!

でも、最高は、“地バイ”(地場のバイ貝)!

あのコリコリした感触、そして、絶妙な甘み。最高でした!

これは、美味かった....

何故、富山は年一しかラリーが無いんだ!

というわけで、十分寿司を堪能してかラリーに挑む。

 

地区戦復活したとは言え、ANDはシークレットラリー。

レキは無いし、アベレージ走行もある。

ってことは、当然、オド処理が必要ってこと。

これは、困った...何しろ今年は、一度もオド処理していない。

オド処理しようとして、失敗したことはあっても...

つまり、昔ながらのラリーってこと。

 

そうとなると、バインダーに関数電卓がナビ道具の定番だが、

最近、ロードブック&ペースノートに慣れてしまって、

すっかりバインダーも電卓も持っていかなかった....

バインダーは、きときと寿司に行く途中で現地調達。

しかし、電卓まで忘れてきたことに気づいたのは、ラリー受付後....

でも、電卓忘れたのは、僕だけじゃないから!

あの御領さんだって、忘れたんだよ!

 

今回のラリーの設定は、

 1ST 舗装SS 5本 TOTAL SS距離 23Km

     ローアベラリー区間  2ヶ所

 2ST ダートSS 1本 SS距離 3.3Km

     のれないハイアベ   4ヶ所

     ローアベ         3ヶ所

となる。

ローアベ区間は、PC(パスコン、懐かしい!)からすぐなので、

大量減点は食らわない設定。

立派な速さ勝負のラリーです。

 

まずは、SS1。

ANDの舗装はどこもハイスピード。

最近のラリーだったら、レキもしているし、ペースノートもあるので、

ハイスピードであっても、

どんなところ走るか判っているので、そんなに不安にはならない。

が、久々のシークレット。

牧さんがどんな走りをするのか、すげえ不安。

 

で、SS1スタート!

あっという間に2速ふけきり。

インプレッサって、こんなに速かったか!

おまけに先がわかんねえところをこんなスピードで!

こいつ、馬鹿か!こんな道でこんなスピード出しやがって!危ねえよ!

こ、怖い....

 

SS中は終止、前方を凝視。

体は、完全に固まっていました....

感覚的には恐ろしく怖かっただけで、速いかどうか判らんかったが、

とりあえず、SSゴールでは“BEST”と言われる。

しかし、今回は速いと思われるところが後ろゼッケン。

C四駆クラス 17台中前から6番目なので、

当然、後ろゼッケンはもっと速いと思う。

思わずツナギ区間で、“怖かった....”と言う。

でも、牧さんは笑っている。ってことは、まだ余裕があるってことか?

いや、わからん道を暴走するってことは、奴は大馬鹿に違いない!

 

つづいて、SS2。

ここは、今回最長の8.5Km。

ロングのSSのため、だんだん体と目が慣れてくる。

でも、ペースノートラリーだったら、先がどうなっているか判るから、

そんなに不安にならんが、いかんせんシークレット。

もう、牧さんに全てを授ける状態。

こりゃ、大変だ!

 

SS2終了後、後ろの枝光選手とタイムを比較すると

SS1 2秒負け。SS2 1秒負け。

枝光選手は、九州から中部にやって来た九州地区C二駆チャンピオン。

クルマは、トクオワークスランサー(エボ5だか6)。

大人しい中部のラリー車の中では、異色のフルカラーリング。

なんとタイヤは、245−40−17!

牧さんのインプレッサは、205−55−15.....

両輪足すと、80mmもタイヤ幅が違う。これが同じクラスとは...

でも、この派手なランサーといい勝負しています。

 

ここで初めてのラリー区間。それも今年初!

よし、俺の出番だ!と言っても、時間走行+300mでお仕舞い。

これでは、減点のくらいようが無い。よかった!

 

SS3ともなると、シークレットラリーのSSにも慣れて来て、

適当に勝手にしゃべり始める。

SS3,SS4はショートSSであっという間にお仕舞い。

 

SS5、適当さ加減も絶好調。

ストレートの後は、全て抜けているように見える。

 私   『右コーナー、ゆるい、ゆるい!

       ....あっ、巻いていた。

       危ない、危ない、ロングコーナー....』

 牧さん 『嘘つき!』

 私   『....』

言い直したって遅いって!まあ、刺さらんからOKさ!

でも、もう、しゃべんないもんね! 

 

ここで、1STは、お仕舞い。

サービスに行って、しばし休憩。

 

1ST減点を見ると、

 1位 真下(兄)・池田 組 1153

 2位 牧・高橋 組      1179

 3位 枝光夫妻 組     1181

 4位 中川・杉山 組    1207

なんと2位!

3位の枝光夫妻とは、ラリー区間の減点差で2秒勝っている。

どうだ!一見いい加減なナビゲーションでも、減点少ないぞ!

でも、2STはダートなので、4位以下のダート好きがどう出てくるか?

4位の中川・杉山組はダートが得意だし...

真下選手とは、26秒差なので、無理をして追いつこうと思うより、

後ろゼッケンにやられないようにしないと...

 

これで2STは、『舗装で稼いで、ダートは無理しない!』作戦に。

でも、まさかこの数分後に....

 

2STのスタートはいきなりハイアベ。

それもサービス会場から見えるところ。

サービスのテントから、見上げるとスタート風景がかろうじて見える。

サービスから見えるものだから、みんな気合入っちゃって!

 

前者がスタートして、スタートラインに着く。

ストレートの後、ゆるく左に曲がって、その先もまたストレートで、

遥かかなたの藪の中に道が消えている。

左側は結構切り立った崖なので、視界は良好。

左の崖下には、サービス会場(公園と体育館)を取り巻く道路が見える。

そして、前者のエンジン音とスキル音が山にこだまする。

否応無しにも気合は入る。

 

1:04:00 スタート。

インプレッサはどんどん加速。

最初の左コーナーで車の向きは変わるが、ちょっとアウトに。

ガコン、ガガガ...

左リアタイヤが側溝に落ちたようです。

でも、フロントは落ちていないし、アクセルも全開!

ってことは、もう、これは大丈夫!

と思ったら、いきなり側溝からジャンプ!

そのまま反対側に振られる。

 私 『うわー!』

左の崖の方へインプレッサは吸い込まれるごとく走っていく....

いつも通り、凄いスピードで前方の草が掻き分けられていく。

おまけに、今回は助手席側を下にかなりの角度が付いている。

はるか崖下にはアスファルトの道路が見える。

このパターンは転倒だ!ってことで、

両足で踏ん張って、手はシートベルトへ....

ま、回る...と思ったら、インプレッサと牧さんはがんばってくれて、

辛うじてフロントがちょっだけ道の方向を向いて、崖の法面に引っかかる...

でも、これは停まってから、転落ってパターンか?

しかし、上手い具合に安定しています。

 牧さん 『やって、しまいました。ゴメン!』

 私   『しょうがない。こういうときもあるさ!』

と言ったときには、すでにドアノブに手が...

だって、安定しているうちに逃げなきゃ。

牧さんはインプレッサと一身同体なので、これから落ちても仕方が無い。

 

無事、外に出て、

 私   『ギア入れて! ブレーキ放して! ハザードつけて!』

どうやら、落ちないようです。

もう終わってしまったので、これからはギャラリーに。

しかし、SSスタートから見えるところとは....

F−ROMのトリップは212m....

 

遠くからレーシングする音が。

スタート位置が遠くに見えます。かっこわる〜。

でも、スタートから見えるから三停板も懐中電灯も要らん!

当然、踊りも無しだ。楽勝!

キュ、キュ、キュ!

スタートのスキル音が聞こえる。

次は枝光選手だから、よく見よう!

牧さんは、まだインプレッサの中にいる。

出てくるの遅いな...折角見れるのに!

 

派手なランサーが加速して来る。

あれ、1コーナーは普通にあっけなくクリア。

あんな、普通のコーナーだったわけ?

そして、すぐ脇をランサーが通過。そして、山の中に...

一瞬、ブレーキランプが点く、そして姿勢が変化して、コーナーリング。

と思いきや、その先の藪に突撃。

ドオン!

いい音が聞こえたとともに、ランサーが飛び上がって、屋根が正面に見える。

なんと、山側の法面をランサーはコーナーリングして行く。

まさに、ルパン3世だ!

これはお得なものを見た!絶対、他のクルーは見れんぞ!

でも、ありゃ絶対どっか壊れたから、すぐに停まるな!

と思ったら、法面から着地して、そのまま走っていちまった....

ランサーの丈夫さは、ただ者ではない。

 

シロキヤ馬鹿2台が続いたのか、その後のゼッケンは大人しく行く。

でも、途中でゼイゼイ言いながら走ってくるおっさんが...

競技長の野村さん登場!

まったく、スタートから見えるところでやっちまったので、競技長自ら確認に。

すいません、迷惑を掛けてしまいまして...でも、見えるところだから!

 

全車通過して、とりあえず、サービスに行く。

でも、徒歩でリタイヤ地点からサービスまで行くのは初体験。

サービスに行くと、“何故ここにいる?”問い感じで、目が点状態。

だって、すぐそこで終わったんだよ!

 

リタイヤ現場にすぐに直行。

落差と距離はそれほど無いが、角度がかなり付いていたため、

結局、ユニック登場!外装にはなにもダメージ無く、無事引き上げ完了。

そして、現場検証に。

やっぱり最初の左コーナーは大したところではなかった...

どうやら、Sタイヤからラリータイヤに換えたときのグリップ差の読みが

足りなかったということか...要修行だよ、牧さん。

続いて、枝光選手のルパンコーナーの検証に。

手前のちゅるちゅるの路面に載って、コースアウト。

もう少しで大木!っていうところを辛うじてかわして、法面をコーナーリング。

なんと、インナーフェンダーがお土産に落ちていました。

 

スタート会場に戻ると、すでに無事完走したクルーが戻ってくるところ。

“ルパン”枝光選手も戻ってきました。

やっぱり、右のランプポッドとリップスポイラーを破損しています。

どうやら、右フロントのロアアームもかなり曲がっているようです。

対して、牧さんは、リアのリンクが曲がっているだけ....

でも、“ルパン”は完走です。

 

結果は、なんと1ST上位陣が総崩れ。

 1ST 1位 真下選手  エンジンブロー、リタイヤ

     2位 牧さん    コースアウト、リタイヤ

     3位 枝光選手  ルパンになって、その後調子を崩して、4位。

     4位 中川選手  真の優勝者(?)、ナビ&計時マジックで3位。

結局、長野から遠征してきた水芭蕉の高木・倉科組が優勝。

Sタイヤが長野では売っていない(?)との言い訳で、1STは9位。

トップの真下選手とは71点差だったのに...

2位はグループNインプレッサの田口・瀬川組でした。

 最終結果(C四駆クラス)

     1位 高木・倉科組  1681点

     2位 田口・瀬川組  1684点

     3位 中川・杉山組  1696点

     4位 枝光夫妻組   1710点

     5位 別府・川上組  1735点

     6位 花岡・大出組  1781点(長野のリンドウの花岡さん)

 

でも、ここで恐ろしい事実が...

B二駆クラスは、オーバーオールの1645点で全日本クルー 天野・井上組が

優勝。

ここにC四駆がやられるのもなんだが、

それ以上にC二駆クラスの小川・御領組が....

  小川・御領組  1681点(クラス1台なので、当然、優勝。)

この減点は、C四駆と一緒!

1STは、1236点で高木・倉科組よりも悪かったのに....

小川・御領組は、2ST減点はオーバーオールで最小。

全日本クルーをも食ってしまう、快走でした。

C四駆の上位の面々は、理性と知性が足りないのか?

 

ということで、久々のシークレットラリーは見事リタイア。

1STの26秒差をどうにかしようとしたため、2ST、26秒で終わったラ

リーでした。

すっかりレキ&SSラリーに慣れてしまっていて、

ゴール会場で思わず、

『このドライバーは“馬鹿”だと思った。だって、わかんねえ道、全開で走

る!』

と言ってしまいました。

でも、シークレットラリーも楽しい!

寿司も美味かったし、ラリー設定も楽しかったので、もう満足です。

なにしろ、ルパン走りも見れたし!いいだろう!