| zoro受験秘話〜カンニングで合格した男〜 大学は縁 |
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もう約二十年くらい前の話になる。zoroはそのころ青春真っ盛りの18歳、大学受験の時の話である。
そのころの私は国立大理科系の薬学部を目指す高校三年生だった。自分では入れるとは半信半疑ではあったが、共通1次試験では1000点満点の800点はとれると太鼓判とまではいかなくても結構言われていた。 ところが結果は600点台の大失敗、結局私立をうけるしかなくなったのである。 そこでまず一つは勉強は嫌いなので浪人はしたくない。次の一つはできれば東京の大学に行きたい。そこで選んだ大学はMとTとRだった。でもMはあんまり行きたくなくて滑り止め程度、傾向と対策本も買っていなかったのである。
まず最初の受験校はMである。この大学は前日の下見の時守衛さんが特別に試験を受ける教室を見せてくれたりした好感触大学であった。ところが受験する本人は緊張しまくり、共通一次の悪夢がよみがえり心がもう石のように固まっていた。
ここの試験は変則的で午前中が英語と数学の合わせて120分、午後が化学の60分だった。 いよいよ午前9時試験の開始だ。まず、数学から取りかかった。なんでもないはずの問題が解けない。なんでだ、なんでだ。あわてればあわてるほど過ぎていく時間、白紙の解答用紙、心によみがえる失敗感。そこで顔をあげて一息つくとなんと斜め前の受験生の答えが見えるではないか!とにかくその答えを自分の答案用紙に写した。答えで埋まった答案用紙を見るとなんとなく落ち着いた。一息つけた。 でも人の答えというのは何とも気持ちが悪い。そこで自分で確かめをはじめるとこれが間違ってる、間違ってる。次から次へと自分で解いていく。答案用紙が破れるのではないかと思うほど消しゴムを使った。やっと納得いく数学の答案ができたときには、120分の90分が過ぎていた。 なんと英語が手つかずだ。でもそこでも私はあわてなかった。それは英語には私は優秀な家庭教師がついていて受験テクニックがあった。それはもう、どんな試験でも実証済みだ。そのテクニックを駆使して15分で英語の答案を仕上げた。そして見直しをしていると終了時間になった。 午後の化学の問題はこのあいだの期末試験の時の問題に何でかすごく似ていた。ラッキーだった。そんな風にして受験の1日目が終わった。 次の入学試験はTだった。この大学は結構入りたかった。ところがそれまでの人生で起こったことのないことが起こった。この大学は東京の郊外にあって電車で行かなければならない。はじめて電車で酔った。乗り物酔いだ。そんなことなったこと無いのに・・・。試験はめためただった。急行で40分ほどの距離を各駅でそれも時々降りながら1時間半以上かけて帰った。 次の日は一番はいりたいけれど入れないだろうレベルの高いRだ。この日は受験の昼食をカツサンドから和風弁当に変えた。げんを担いだ。試験はもう1時間目から全然できなかった。その上、和風弁当には、箸がついてなかった。鉛筆で食べた。惨めだった、そんなことで不合格だった。 Rの試験の帰りにMの合格発表を見に行った。合格していた最初に発した言葉は
「これで、勉強をしなくていいね」
だった。
つまり大学なんて縁だと思う。実力だけではどうにもならない因縁みたいなもので支配されているのだと思う。実力だけでは入れないし、実力がなければだめだ。一番大事なことは縁や運をその身の中に取り込める心だと思う。Mの試験が変則的でなければ、斜め前の人の答えが見えなければ、化学の問題が似ていなければ落ちていたかもしれない。Tに行く途中の電車で酔わなければ合格していたかもしれない。でもそれば「たら」「れば」の話だ。僕とMは相性がよくて因縁があった。その後も楽しいキャンパスライフをおくって薬剤師になった。
就職も結婚も因縁が大事だと思う。つまり縁だ。仕事はいい縁があるのではと思うけど、結婚は縁がないなーと思いながらちょっと焦っていたりもする今のzoroであるのである。
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