伝説の鍋しゃぶすきー
 あれはもう10年も前の話。まだ仲良し3人組が独身貴族だったころのことでした。そのころの僕らの共通項は漫画の美味しんぼでした。
僕らは社会人になって7〜10年くらいがたって社会の仕組みに組み込まれていることに疑問も感じることもなく淡々と歩いていました。きっと社会の閉塞感も感じていたのかもしれませんけど・・・・。
 で本題に戻るとおいしんぼを見ていた3人がある寒くなった季節の1月のこと3人で鍋をやろうということに。でも住む場所の違う、仕事の時間帯が違う三人が逢うのは一苦労。ひとりはばりばりの衛星通信の研究者で毎日次の日にならないと帰ってこない横須賀人。もうひとりは労働時間も曜日も一般のカレンダーとは関係ない第一線の新聞記者。もうひとりはのほほんと9時5時で働く病院薬剤師のzoro。
 その3人がほとんどおなじようにある鍋物を求めていました。それが奇跡の伝説の鍋しゃぶすきーでした。まず場所を調整にかかり新聞記者のアパートに。日時は正月三が日も過ぎた土曜日に。あとはレシピの検討になりました。3人それぞれおいしんぼを熟読し当日に望むことになりました。
 そして当日、横須賀人の乗る新幹線にzoroは車中で合流し新聞記者の待つ駅に。3人は新聞記者の車でスーパーに買い出しに行きました。そこで材料の牛肉、ネギ、豆腐、だしの元、酒を買いました。
 ここで役割分担をして厨房に入りました。横須賀人が指示を出し、zoroが調理、新聞記者は助手をしていました。さながらおいしんぼの美食倶楽部さながら海原雄山並みの横須賀人の指示だしに反応する料理人zoro簡単にいうとこの鍋はしゃぶしゃぶとすき焼きの中間のものでした。作り方はさておき一番の失敗はだしを日本酒でとるのですがどぶろくの濁り酒で煮きりを作ることにしたためアルコールが部屋中に充満してそれだけで酔っぱらいそうになりました。笑うやら怒るやらでおかしい1日を過ごしました。
 3人は未来について語ったのか与太話をしたのかもうおぼえていません。仲良し3人組もひとりはそのときの彼女との長いすぎた春に別れを告げ別の可愛いこと結婚し、ひとりは本社の管理職になるために子会社に出向しながらもひょうひょうと生き、ひとりは新しい自分の価値を求めて道を捜しはじめました。30代後半これからフルスロットルになるか、失速していくのか勝負はこれからです。そしてあのとき美味しかったのはしゃぶすきーなのか、青春だったのか。3人の出会いはまた次の機会に。
しゃぶすきーのレシピ
肉も美味しいけど、ネギや豆腐も美味しいよ。
.日本酒をすき焼き鍋に入れ(高さ2〜3センチ)その中に昆布をいれてだしをとります。このとき火にかけた日本酒が沸騰する前に昆布は出してしまいます。もちろんかつをぶしでだしをとっても、ほんだしでだしをとってもかまいません
.だしをとった日本酒を煮きります。(よく煮きりましょう)
.この日本酒のだし汁の深さに合わせてネギと豆腐を切ります。
.3のネギと豆腐を鍋に入れて煮ていきますが、これからは絶対だし汁を沸騰させてはいけません。
.そしてすき焼き用の肉をいれじっくりと火を通して、ポン酢でもごまだれでも青ジソノンオイルドレシングでも好きなもので、好きな薬味でたべましょう。
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