積み重ね
Hearts and Mindsの1967年から72年までのシナリオをやりました。Y君が北・ベトコン、私が米・政府です。
67年は、どちらもキャンペーンを発動せず、北・ベトコンはテト攻勢に備えて国境都市を支配し、米・政府は北部で重要都市フエを奪回します。米・政府のカードの数字が大きかった割には、ホークはノルマ通り。ただ安定化地域は2つ増えて6になり、グリーンベレーで政府兵の練度が上がりました。
68年、北・ベトコンはテト攻勢発動。メコンデルタでの攻撃を繰り返し、米軍2個を撃破する大戦果を得ます。得点対象となる国境エリアも8個中7個支配しており、好調なスタートです。しかしここで米・政府がスターライト作戦を発動し、北部ゾーンの全エリアを支配すると様相が一変。このまま放置して4ホークを稼がれてはまずいと思った北・ベトコンは、アンクルホー指揮の元ここに兵を送りますが、ハンバーガーヒルを利用したフルスタック打撃軍の上陸攻撃により、あっさり撃破されただけでなく、フエ安定化によるホークまで取られてしまいます。ここでの反撃は無理と悟った北・ベトコンは、サイゴン付近で安定化地域の破壊を試みますがこれもうまくいかず。北・ベトコンは国境エリアの支配で2ダヴを稼いだものの、支配エリアは2つ減って9となり、全体としてはノルマに4もダヴが足りず、一方米・政府は安定化地域が7にまで増えます。

69年、前年に損害を出し過ぎて8ユニットもデッドプールに残っている北・ベトコンでしたが、状況を覆すべくメコンデルタキャンペーンを発動。この地域には米・政府軍が少なかったため毎ターンダヴを稼ぎ続け、さらに中部でもベトコンが支配エリアを拡大していきます。しかし中部の攻撃に対しては韓国軍を先頭にベトコンを狩り(韓国軍がベトコンの待ち伏せを撃退するカード)、逆に米・政府はアンロックまでの3エリアを奪取します。また最後にはメコンデルタへの上陸も実施され、北・ベトコンの支配エリアは1減って8になります。全体としては、北・ベトコンがノルマ不足を1つ押し戻しました。
70年、これだけ安定化地域が多いとなかなか政府を崩せないので、北・ベトコンはインディアンカントリーを使って、サイゴン近郊の安定化地域2つを吹っ飛ばします。米・政府はこれに構わずサイゴンゾーンでキャンペーンを発動。ベトコン1つしかいない北・ベトコン支配エリアを制圧して、1ダヴを獲得します。
しかし次々とこのゾーンに北ベトナム軍が侵入してきて、RPG7で米戦車を撃破されると、付近に戦力の少ない米・政府軍は再支配が難しくなり、方針を変更。他のゾーンで北・ベトコンの支配エリアを潰していくことにします。これを放置するとサドンデスで負けてしまう北・ベトコンは、ダナンを占領して耐えきることに賭けます。
米・政府は最終ラウンドでベトコンの守るエリアを支配に向かいますが、待ち伏せが成功したことで損害が北・ベトコンと同数になり、このままではよけいに1ダヴ取られてサドンデスに足りません。北ベトナム軍を攻めてより多くの損害を与える手も考えましたが、安定化地域を減らされたため、1つでも損害を受ければクーデターが起きて見込み薄。やっぱり無理かなと思ったその時。
「そういえばこのカード、ダストオフだった。」
普通米歩兵を復帰させるのに使うカードですが、アメリカ軍の損害は戦車だけだったので今回は使えないなと思っていました。しかし最後の予備資源でイベントを発動し、政府軍歩兵を復帰。これで損害が北・ベトコンを下回り、米・政府のサドンデス勝ちです。

このゲームはウォーゲームでありながら、戦って敵を倒して勝つゲームではなく、ベトナム戦争らしく、効果的に政治的意志を稼ぐことを積み重ねていくゲームです。そのためゲーム感覚はちょっとユーロゲームに近いかもしれません。今回サドンデス勝ちできたのは、私だけY君以外とさらに3回プレイして、効率の良い稼ぎ方を多く身に付けていたせいでしょう。
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