決戦が一歩遅れ
 
 ナポレオン1815: ワーテルローをやりました。タイトル通りワーテルロー・キャンペーンのゲームですが、簡単なルールながら、カードを使って移動等の不確実性が表され、部隊の渋滞や兵の疲労も表現されています。フランスは、都市・要塞化農場の占領や、戦力の損失差による同盟軍VPを0にしたら勝利です。
 シナリオは史実通りに侵攻を始めるシナリオ3と、少数の部隊で史実より早く侵攻を始められるシナリオ4があります。しかしこれを比べると、同盟軍の配置は両方同じで、シナリオ4では初期戦力だけフランスが少なくなっています。するとシナリオ4で即侵攻を始めれば、3よりただ初期戦力で劣るだけで、シナリオ3の時期まで侵攻を遅らせれば、国境のプロイセン軍が逃げて奇襲効果が無くなります。負けた史実よりもさらにフランスが不利なシナリオをしても勝てる訳が無いので、史実通りのシナリオ3をやります。また初期配置が分かっているシナリオで、古参兵ルールは時間が掛かるだけだと思われるので使いません。
 ビッディングで初期VPが11になり(シナリオ標準では12)、Y君がイギリス、子供がプロイセン、私がフランスです。

 開始ターンの第3ターン、フランスは全軍前進カードで順調な進軍。プロイセン軍前衛の後退も、道路閉塞で遅らせました。第4ターン、ナポレオンは右側のZiethenを急襲し、フランスはリニーとカトルブラを占領しました。


 第5ターン、ナポレオンはさらにプロイセン軍を追撃してダメージを与え、ワーテルローに追いやります。これでVPは5まで下がりました。第6ターンは降雨で移動が困難になったので、ナポレオンは休息。


 第7ターン、ナポレオンは全軍前進で取って返してプロイセン主力に向かい、対応移動でプロイセン軍に隣接します。さあこれで第8ターン、強行軍でプロイセン軍に総攻撃を仕掛ければ、フランスは大勝利できるはず。
 ところが強行軍は命令取り消しでキャンセルされ、フランスの進軍は失敗。その隙に同盟軍はカトルブラを取り返し、VPを7にしてしまいました。

 第9ターン、ナポレオンは遅ればせながら再度の強行軍でプロイセン軍に決戦を仕掛けます。結果は大勝利でしたが、決戦が一歩遅れたことでVPが1残ってしまい、惜しくも勝利には及びませんでした。これで0VPになる可能性は無くなったので、同盟軍が勝利です。


 積み木のワーテルローキャンペーンは、AHやColのものが有名ですが、それよりもリアリティやゲーム性を増しながら、プレイアビリティをあまり下げず、なかなかよくできていると思います。
 勝利条件上急いで旗を2つ取らなければいけない(それまで毎ターン同盟軍に1VPが入る)ので、侵攻ルートはほぼ史実通りのリニーとカトルブラを目指すしかないでしょう。その上でフランスの作戦の肝は、効率良く部隊を進め、同盟軍が戦力を集結する前に多数で少数に攻撃を仕掛けて、いかにキルレイショーを高めるかという点になると思います。
 
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