幻の千年帝国
Triumph & Tragedy、今回はY君がソ連、子供が西側、私が枢軸です。
ここの所、枢軸が最初少しくらい戦力を増強しても、連合軍は最小限の戦力増強で工場を増設して生産力を増やしてくるので、枢軸は中盤に外交負けして苦しくなっていました。
そこで今回枢軸は、第1、2ターンは戦力を作らず、工場とアクションだけにしました。さらに外交でも枢軸はPOPの高い所を集中的に狙い、資源だけの国は外交で取った国の部隊で37年に占領します。これにより枢軸はトルコからポーランドまでほとんどの近隣諸国を範疇に収めます。
この間西側は第1ターンからアメリカ参戦に成功し、西側もソ連も毎ターン2づつ工場を増設しました。
さらに枢軸は38年を戦力増強に当てると、39年にはソ連と通商を開始した北欧まで全て軍事占領。これで大大ドイツ千年帝国の完成です。

もはや勝ったも同然!と思われるような枢軸想定以上の大成功ですが、実はここからがどうにも難しく、はたと困り果ててしまいます。生産力は40年の初めに21に達し、あとは平和の分け前と原爆技術で4点手に入れれば勝ちですが、この時点での平和の分け前は3枚引いて0。原爆技術もありません。むしろ勝利が近そうに見えることで、他国の不安を誘っており、こちらから攻めなければ、じき向こうから攻めてくるでしょう。西側もソ連も結構な戦力を整えており、枢軸が大きく広がった分、逆に緩衝地帯もない長い防衛線を守るのが困難になっています。
ではやられる前にどちらかに攻めるか?普通ならフランスを攻めたいところですが、パリは5ユニットで結構強化され、イギリス軍も介入可能です。ここを攻めて泥沼に陥る中で、東部の長くスカスカの戦線にソビエト大戦車軍団がなだれ込んできたら、どうしようもなくなりそうです。
ではソビエトを攻めるか?普通だったらソ連の戦力は強力で難しいところですが、実はこの時枢軸には重戦車とロケット砲が両方ありました。背後の西側に対しては正面が少なくて守りやすい利点もあり、この技術を生かすには独ソ戦しかないかと考え、迷った末枢軸はソビエトへの宣戦を決断します。
枢軸は強固なレニングラードを避けて、中南部で侵攻し弱小な足止め部隊を潰していきますが、ブーリャンスクに進んだ戦車が要塞に止められてストップ。そこからソ連の反攻が始まり、冬季攻撃では大戦車軍団の攻撃により枢軸歩兵2ユニットが消滅します。
実はソ連には重戦車もロケット砲もなく、自動車化歩兵だけでしたが、それでもやはり強かった。枢軸は先に完成したのがロケット砲だったため、歩兵が多めで戦車が足りませんでした。ただ41年の生産力は枢軸22に対しソ連は8となっており、そこに期待を繋ぎます。
が、やはり当然のことながら、41年には西側が枢軸に宣戦。低地諸国になだれ込みます。実は西側も重戦車とロケット砲の開発に成功しており、どうにも守りようのない枢軸は西でも東でも損害を出して撤退。さらにソ連は空いていたスウェーデンやイスタンブールに上陸して占領します。
42年には西側はノルウェー、デンマークを占領し、ソ連もルーマニアを占領して、枢軸はもう防衛線を作れない状況。ただ枢軸の通商破壊が成功して、西側は来年の収入が英米本土以外入らなくなります。そして43年、西側はルールに侵攻し、さらに奇跡的なさいの目でトリポリを一発占領して、インドからの陸上通商路を開通します。

44年、ベルリンに迫ったソ連ですが、やはりここは固すぎて、代わりにバルカンを席巻します。西側はルールに続いてミュンヘンの占領にも成功し準備万端。そして45年、西側は遂にベルリンに侵攻します。ソ連は最後のVP勝負を見据えて西側に宣戦し、スエズを占領した上、ベルリンの西側に攻撃を試みます。しかし西側ベルリン侵攻部隊は強力すぎて、ほとんど損害を与えられないままソ連の救援?部隊は壊滅します。そして西側は夏にさらなる戦力を追加し、ベルリン占領に成功して勝利しました。
枢軸の狙いは前半非常にうまく行ったのですが、やはり平和の分け前0がきつかったです。それでも開戦せずに最後のVP勝負を狙うべきだったのか、あるいは東部を遅滞していくらか取られてもフランス侵攻するべきだったのか(西側にもロケット、重戦車があっては無理だったか)、それとも中小国を全て平らげるという戦略がそもそも無謀な賭けだったのか、いまだに良く分かりません。
逆に西側は第1ターンからのアメリカ参戦で工業力があり、枢軸の海上路妨害に対しても陸上通商路開通が成功して、収入が豊富だったのが勝因でしょう。またロケット砲と重戦車の開発や、イタリア方面でも手を伸ばして枢軸の防御を集中できないようにしたのも効きました。
ソ連は独ソ戦勝利後にまっすぐベルリンに向かっても地形的に難しいので、もっと積極的に東欧からイタリアやミュンヘンに行けば勝機はあったかもしれません。しかしルーマニアで要塞に一度撃退されたショックや、枢軸の軍事技術が強かったことから、東欧の枢軸軍が弱小部隊という保証がない中で、危険な多正面攻撃を仕掛けることはなかなかできなかったようです。
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