技術大国
 
 Triumph & Tragedy、今回は子供が枢軸、Y君が西側、私がソ連です。


 ’36年、枢軸はいきなりルーマニアとポーランドが衛星国になりかけますが、ポーランドは西側に妨害されて保護国となり、他にペルシャも保護国、トルコと通商し、大物を全て配下に置いて資源が工場に追いつき、いつでも戦争を始められる状態です。ソ連は7枚の投資で工場を2レベル上げ、西側は4枚の投資だけにも関わらず2工場の建設に成功します。
 ’37年に枢軸はさらに2枚のポーランドカードを引き、西側の妨害を打ち破って、早くもポーランドを衛星国としてしまいます。これは一大事。枢軸圧倒的優位です。枢軸はこれを生かしてソ連を攻めるか?西側か?それとも逆に戦う必要はなくなったのか?
 春には枢軸動きなし。戦略なのか?カードが無いのか?そして夏、低地諸国を占領し、秋には西側に宣戦。フランスとマルタに侵攻します。その結果マルタは占領に成功しますが、パリはあと一歩足りませんでした。
 ’38年、北欧やギリシャと通商し、フランスとバルト諸国を降した枢軸ですが、ペルシャは西側に侵攻されるがままとなり、ソ連もあちこちに外交の手を伸ばします。
 ’39年、枢軸は東方に戦力を集めているものの、攻めたのはハンガリーのみ。果たして独ソ戦は有るのか、無いのか。ソ連も備えを厚くして待ち構えます。この時点で生産力は枢軸18、ソ連13、西側12です。

 そして’40年春、ついに枢軸はフル戦力歩兵5ユニットを持ってソ連に侵攻開始。8ユニットが積まれているレニングラードは避け、枢軸は資源の豊かな南方に侵攻します。国境の薄い要塞線はあっさり破れ、キエフ、オデッサはドイツにがっちり占領されました。
 しかしここでソ連は、キエフにいる無傷のドイツ4ステップ歩兵2個に反撃。戦力は全て3ステップの戦車と歩兵各2ユニットづつです。そしてソ連は秘かに開発していたカチューシャの一斉射撃。ほとんど一方的にダメージを与え、さらに夏には用意していた早いコマンドで追加攻撃をして、ここのドイツ軍を全滅させます。

 枢軸はまず南部の資源を押さえた後、バクーを狙うかドニエプル川で持ちこたえるかという作戦でした。しかしもはや不可能になった計画に固執してロシアでの無謀な越冬をしたりせず、ソ連の保護国となっていたチェコスロバキアを占領しながら、東欧ドイツ山河ラインにきっぱり退却して戦線を再構築します。
 一方、枢軸の注意が東に向かったのを受け、西側はスエズとジブラルタルから北アフリカへ同時侵攻を開始。全て制圧してインドからペルシャ、北アフリカを通って大西洋に抜ける、西シルクロードを完成させます。

 ’41年、西側はソ連に取って代わってスペインと通商を始め、ソ連は代わりにギリシャ、ノルウェイと通商します。またソ連は春にポーランドとフィンランドの制圧を終えると、夏から秋にかけてのダブルアタックでチェコに楔を入れようと攻め込みます。しかし夏の攻撃が全く振るわず、秋には諦めて撤退しました。その結果この年の終わりには、3陣営とも生産力は15で並びます。
 ’42年、山河ラインを抜く術が見つからないソ連は、スウェーデンに侵攻。一方下手に枢軸を攻めて東部戦線を綻びさせたくない西側は、敢えて枢軸に積極的な攻撃を加えません。
 しかし’43年にスペインが西側から離脱すると、西側はこれを武力制圧し、フランス侵攻への足掛かりを作ります。枢軸も不足してきた資源を補うため、ブルガリア、ギリシャ、デンマークを占領して対抗。一方もうこれ以上の侵攻が難しいソ連は、もはや仮想敵国となったイギリスに備え、ペルシャ国境の戦力を増強します。これにより生産力は枢軸15、西側、ソ連16とまた均衡状態になりますが、来年は出そろったアメリカ軍で本格的攻撃を開始できるので、西側が有利な状況では?

 そして当然のごとく’44年春になると、西側はスペインからマルセイユを攻撃占領し、しかも同時に手薄なミラノにまで上陸します。やはり西側強かった・・。かと思ったら夏、西側のDコマンドに対し丁度Cで先手を取った枢軸は、自動車化歩兵で取って返し、ソ連に続いて秘かに開発していたロケット砲で、マルセイユの西側歩兵軍をなんと無損害で撃滅してしまいます。なお当然のことですが、心おきなく枢軸が西側に反撃できるよう、ソ連はこの夏にはわざとコマンドカードを出さない心づかいをしておりました。
 この大惨事により西側はもう枢軸領へ侵攻できる状態ではなくなり、孤立したミラノの部隊も引き揚げ、代わりにバレンツ海に何やら派遣してきました。ソ連はノルウェイも衛星国化し、大ソビエト連邦を完成させます。

 そして最終’45年。ソ連は余裕の生産力で潜水艦を除く全ユニットを盤上に登場させ、西側の侵攻に対して万全の備えを作ります。しかし西側の手は武力攻撃ではなくサボタージュ。工場を1段階失ったソ連は生産力を15に落とされてしまいます。
 一方ここに来てトルコの衛星国化に成功したドイツは、最後の賭けでイラクの資源を狙って攻撃を仕掛けます。しかし通り道のシリアを攻めている間に守りを固めていたイギリス軍を破ることはできませんでした。枢軸の生産力も15で終わります。

 そして西側が最後の攻勢。ありったけの海空軍の支援を受けて再びマルセイユを攻撃し、見事これを占領して終わります。これによって西側の生産力は17に上がります。

 こうしてゲームは終了。生産力最大は西側ですが、ソ連は原爆技術で+1、枢軸は2つの宣戦とパリ占領で差し引き0です。あとは平和の分け前(1枚平均0.625点)がどうかですが、枢軸は2枚とも0で合計15点。西側は2枚で計3点もあり、合計20点。ソ連が勝つには5枚で5点もなければなりません。最後に引いた方から順に開けていくソ連。0、0、、もう西側に決まりか?

2、2、2、、
5枚で6点の合計22点。ソ連の勝ちです。


 最終的に開発した技術は、ソ連がロケット砲、重戦車、原子力技術1、重爆撃機、ソナーで、枢軸が自動車化歩兵、ロケット砲、ジェット戦闘機、ソナー、精密爆撃と、共に技術大国でしたが、西側は無し。この辺は勝敗にかなり影響したと思います。
 技術的優位が無いと、相手が油断していない限り攻め勝つことは難しく、均衡した場合1点を争う勝負になりやすいので、宣戦布告をしたかさせたかや原子力技術の開発が重要になってきます。戦闘一辺倒では勝てないゲームです。
 
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