決戦に負けても私は負けてない
 
 子供ともCaesar: Rome vs Gaulを久しぶりにやりました。子どもがカエサル、私がガリアです。

 第1ターン、登場部族はいずれもケルティカの互いに近いところだったので、ガリアは真ん中のBiturigesを会議に埋めます。するとカエサルは普段なら修正がきつくて苦労するVenetiを楽々落とし、2部族とも除去しました。そしてガリアはカード分を合わせて最終的には2部族残り、ローマは冬営でケルティカの3地域を支配しました。
 ガリアはガリア連合に期待して、第1ターンで各地域に影響マーカーを蒔いていましたが、残念ながら第2ターンには配られませんでした。登場した部族も北に偏って良くありません。ところがガリアは序盤のカード引き直しで幸いガリア連合を引き、一気に影響マーカーを増やします。一方ローマも順調にケルティカ中央の部族2つを倒し、ケルティカの支配を盤石にしました。


 第3ターン、いよいよカエサルはベルギカに進みますが、服従を連発してしまって撃破は1部族のみ。一方ガリアは低いカードばかりで苦心しましたが、イベントをうまく利用して攪乱し、ターンの終わりには服従していた3部族を復活させました。ただ南側に全く部族がおらず、このチャンスに背後で襲撃できなかったのが残念。


 第4ターン、これだけ部族がベルギカに偏って出ているのに、今回もまた全部族がベルギカに登場。なぜ自らまな板の上へ並びに行く?しかもローマはカードの数字が大きく、ガリアは少ない上に重要なイベントも引けてない。そのためカエサルは1ターンで4部族も倒してしまいました。ゲルマニア、ブリタニアはまだなものの、これはローマ優勢だろうな。


 第5ターン、さすがに今回の部族は全部南に登場。ヴェルキンゲトリクスはこれを持ってArverniに進んで招集し、さらにAeduiにも入ってこれも呼び出します。これはちょっと危険な状況のローマ。ゲルマニア探索をイベント併用ですばやく終わらせたカエサルは、急いで戻って対応に当たります。
 しかしヴェルキンゲトリクスが間に割って入っているので、ラビエヌスの軍団とは合流できず、その戦力コラム差は4もあります。これではいかなカエサルとて不利を免れないでしょう。一方で今後このまま支配を維持されたら、ガリアは負けてしまいそうです。そこでヴェルキンゲトリクスはArverniに侵入したカエサルに勝負を挑みました。すると1回目カエサルは回避に成功したものの、2回目は失敗して決戦に突入します。「赤いカエサルと言えど、避けられるはずがない。私のために死んで!ローマ軍!」
「うわあああああ!」サイを振るガリア。「勝った!」そう思った瞬間、出たのは蛇の目。「いない?どこ?」ガリアは1つ振り直したものの、ローマは3回+1回も振れるのですぐに戻し、一方的な目となってガリア敗北です。
 その後カエサルはラビエヌスと協力して損耗した部族の本拠を服従させて行き、このターン4部族打倒の累計打倒13部族3VPとなって、一気に勝勢になったかに見えました。しかしその間ガリアはケルティカの支配奪還に作戦を変えていて、最後になってみるとどうしてもローマはケルティカの支配数が足りず、このターン統治VPが入りませんでした。まだ勝負は分かりません。


 最終ターン、それでもローマは既に10VPを持っているので、ブリタニアを探索しても、部族の除去とケルティカ統治をしても勝てます。ガリア主力が壊滅した今、それほど難しくないのでは?
 しかし事はそんなに簡単ではありませんでした。ガリアはまず戦いのトランペットで全方向から一斉侵攻し、ローマの支配をあちこちで崩してきます。これでは統治1VPを取れないかもしれないし、ブリタニアに進んだら3統治ポイント以下で負けてしまいそう。そこでカエサルはケルティカに戻って攻囲に入ります。
 しかしガリアは、町を荒らせるヴェルキンゲトリクスでプロヴァンシアに侵攻したり、いつもは役に立たない3日行軍でさらにあちこち前進して支配を覆したりして、ローマに支配回復の余裕を与えません。このままではケルティカかプロヴァンシアの支配を失って、ローマは負けてしまいます。
 しかし最後から2枚目のカード。ここでローマが放ったのは「カエサルの栄光のために」。このカードは全軍団がそれぞれバラバラに移動できるカードで、うまく使えば役に立ちそうなものの、使い方が難しくこれまで有効活用できたことがなかったものです。しかし今回はケルティカ西側にガリア支配地域が連なっていて、なおかつガリアの支配マーカーが余裕を持って置かれているため、このカードだけがそれらの支配を一気に崩せる状況でした。
 その結果ガリアのケルティカ支配地域は一気に4つも減少します。しかしそれでもガリア支配は1つ上回っており、ガリア最後の外交カードで、ガリアの優越は2となりました。ここでローマが支配を逆転するには3のカードが必要ですが、最後のカードは果たして?それはやはり3で、ローマは3つの地域の支配を取り戻し、ケルティカを支配して統治VPを獲得し勝利。
 と思っていたのですが、良く確認したら倒した部族は15で、4VP目に1つ足りておらず、勝ったのはガリアでした。ああ、いくつも服従してしまった部族が、もう1つだけでも倒されていたら。



 中盤まではローマが優勢かと思っていましたが、最後は全く互角の非常に難しい勝負でした。やはりカエサル初版は最高傑作です。改悪などしてはなりません。
 
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