!Arriba Espana!
 
 World at Warの付録ゲーム、!Arriba Espana!をかさいさんとやりました。一度練習プレイをY君も入れて3人でやったことがあるのですが、その時は損害による政治支援ポイント(PSP)のルールを間違えて、1戦力につき1ポイントにしていたので、政府軍に勝ち目がないとして途中終了していました。本当は師団(4か5戦力)につき1で、旅団の損害は影響無しだったので、政府軍はもっと持ちこたえることができました。また前回は、もしかすると外国支援によるPSPは最大の国1つだけなのを、全部の国からもらえるものとしてやっていたかもしれません。
 今回は私が政府軍を持ち、かさいさんが反乱軍で、要塞化と初期の指揮混乱(最初の2ターンは2D6の半分の数のスタックしか動かせない)の選択ルールを使いました。

 最初の混乱期、反乱軍は装備ポイントの目が悪かったり、政府軍は移動の目が悪かったりして良し悪しがあった結果、政府軍は国内生産力の得られるビルバオとマドリードを保持しましたが、北部と中部が西に突出するでこぼこの戦線となりました。
 このゲームでは支配を広げるために1戦力の旅団をばらまくことになりますが、これは例え都市に篭っても相手の1戦力の部隊に攻撃されると、CRT上必ず相打ちになります。 そのため両軍自由に動けるようになると、長い戦線では戦力に勝る反乱軍に相打ち攻撃を繰り返されて支えきれなくなるので、政府軍はできるだけ戦線を直線的にして戦闘正面を小さくします。
 一方外交面では、政府軍はなかなかソ連を介入させることができず、逆に反乱軍はイタリアを参戦させることに成功します。こうなると生産力的に反乱軍は優位が広がってきて、政府軍は徐々に北東部へ後退させられます。要塞化して持ちこたえていたビルバオとマドリードも、反乱軍が最強師団のフルスタックを作り始めた中盤には、ビルバオは無血開城し、マドリードは数ターンの攻囲戦を粘った後陥落します。
 その後の政府軍は決戦を避け、毎ターン1旅団ずつを送り込む足止め作戦で、反乱軍の進撃を遅らせます。これに対し戦力でも政治支援ポイント収入でも圧倒的となってきた反乱軍は、PSPの増減でダブルムーブを起こして防衛線を食い破って行きます。移動の順序はPSPの大小で決まるので、外交にPSPを浪費すれば、後番を取れるのです。これをPSP収入の少ない政府軍が真似して止めようとすると、PSPが下がりきって負けてしまいます。
 どんどん押し込まれてくる政府軍。最終ターンには東端のバルセロナとヘローナのみになってしまい、次に反乱軍の圧倒的戦力に撃破されるのを防げなくなっています。しかしこの時点で政府軍にはまだ三十数ポイントのPSPが残っていました。政府軍は前半に地域支配をかなり維持してPSPを増やし、PSPの外交使用も控えめにして、中小勢力へもできるだけ装備ポイントを与えることでPSP低下を抑えていたのです(6つの政府側中小勢力は、装備ポイントをもらえないターンごとにPSPを1低下させる)。反乱軍もソ連に外交攻勢をしかけ、後一歩で中立化させるところまで来ていたのですが、結局ソ連の政府軍への支援を断ち切ることはできませんでした。唯一の支援国であるソ連がいなくなれば、政府軍は毎ターン1D6のPSPを減らされるところだったのですが。
 ここで反乱軍が最後に残った政府軍を全滅させ、師団やAP(戦車と砲兵)の壊滅でPSPを減らしたとしても、政府軍のそれらは十数個しかありません。反乱軍の勝利条件は政府軍のPSPを0にすることであり、それは不可能になったので、ここで政府軍の勝利が決まりました。

 不利なように見えた政府軍も十分勝てることはわかりました。しかしほぼ全域を制圧されて勝ちと言われても、なんだか・・・。前半(特に混乱期の最初2ターン)は支配を争う感じで結構おもしろいのですが、後半は一方的でいまひとつです。同じシステムのBattle for chinaもそうでしたが、システム的には悪くないのに、圧倒的な戦力差の戦いをテーマに選んだのが失敗だと思います。


 
戦歴トップへ