蒼き臥竜の戦歴

フィフティ・フィフティ
　

　かさいさんとの対戦で私は南軍です。２００６年版ルールは改悪が多く、単純な展開になるので、いつものように２０００年ルールを使い、作戦備蓄の選択ルールを入れます。賢明な皆さんなら、改定が必ずしも改善ではないことをよくご存知だと思います。

　マイナーキャンペーンで先手を取った南軍は、東部国境の分散した部隊をリッチモンド付近に引き揚げ、極西部でプライスを南に送ってテキサスの沿岸を守らせます。その後南軍はリトルロックとニューオリンズに砦を築き、ケンタッキーに１箇所支配を置きますが、北軍は一向に上陸してきません。北軍には３のカードも上陸カードも無かったのでした。結局北軍はワシントンを守る要所フレデリックに砦を築き、無名軍団長でヴァージニアの２箇所に侵入し、ケンタッキーを２箇所支配したに留まりました。
　第２ターン、今回はうって変わって４枚も３のカードが来た北軍。これを生かして東湾岸海域を封鎖し、ケンタッキーに兵を送り、赤川戦役で砲台を突破してルイジアナに地歩を築き、上陸修正を１上げます。一方南軍は１が４枚と最悪で、デービスが南方遊説した以外は、全て中立州の支配拡大に使います。
　第３ターン、６ＳＰでボウリンググリーンまで前進してテネシーを窺うハレックに対し、ナッシュビルのＡＳジョンストンは２ＳＰで東を迂回して回りこみ、レバノンに到達してハレックの連絡線の切断に成功します。ハレック嵌まったか？
　しかし北軍はここでメジャーキャンペーンを出し、ポープでＡＳジョンストンを撃破してケンタッキー支配を拡大し、さらにフロリダにも上陸します。結局北軍は今回も３が４枚という優勢な物資を生かし、テネシーに侵入してナッシュビルを落とし、フロリダも脱落させます。
　一方南軍はあらかじめヴァンドーンで危険な位置に居るクラークスヴィルの兵をノックスヴィルに移動させ、交通の要所を守らせます。そしてミズーリ州の支配に成功し、ニューオリンズには鉄甲艦を建造して守りを固めました。

　第４ターン、侵入してきた北軍に対抗するため、南軍は登場したリーと騎兵をノックスヴィルのヴァンドーンの所に送ります。しかしリーが軍を編成している間に、北軍はドーヴァーの砦を東側から落としてしまいます。そこでリーはＡＳジョンストンを使ってジョージアから増援を呼び寄せると、ケンタッキーに残った２ＳＰを撃破し、さらにその先の１ＳＰをオーヴァーランし、その後ドーヴァーに反撃できる位置に移動します。
　ここで危険を感じた北軍は兵をまとめるとケンタッキーを通って北に引き揚げましたが、これは裏目に出ました。南軍はリッチモンドから増援を呼び寄せて兵力を増強すると、マクレランの軍団に大規模戦闘を仕掛け、難なく勝利してインディアナへの地歩を築き、ケンタッキーの支配にも成功しました。
　序盤の成功を生かすならば、北軍は、ドーバー占領による水上支配で南軍の東西移動が阻害されたのを利用し、西に移動してメンフィスの占領からアーカンソーの脱落を狙うべきだったと思います。もし南軍がこれを放置すれば、赤川戦役の結果と相まってリトルロックの連絡線も切れ、極西部全体が危機に陥り、南軍は相当困難になることが予想されます。しばらくは北部侵攻どころではなかったのではないでしょうか。
　ともあれ北部侵入の糸口を掴んだ南軍は、第５ターンになるとロングストリートに援軍を持って来させます。鉄道線を切られたままなので、直接戦略移動で持って来られないのです。そしてリーはマクレランの目前を通過しますが、マクレランは迎撃に失敗し、まずインディアナ侵入に成功です。
　これに対し北軍はミズーリ州の奪還に乗り出しますが、セントルイスへの突破に成功したジャクソンに食い止められます。南軍は最後番を使ってさらにイリノイへの侵入にも成功します。

　そして第６ターン。ここを乗り切れば北軍は次にグラントの登場です。そこで北軍はまず陸路で１０番島を占領し、さらにミズーリ州の兵を集めてセントルイスのジャクソンを排除に向かいます。ジャクソンはこれを迎撃して勝利を上げますが、勢いに乗りすぎて戦死してしまいます。そして北軍はさらにイリノイも奪還します。
　大きな痛手を負った南軍。ジャクソンなしでの長期戦は不利と考え、大博打に出ます。まず下準備として今回来ていた「ディクシーランド」と「ブラジルが南部に味方」を次々と出し、戦意を６上げます。そして仕上げはマクレランへの正面攻撃！
　リーの軍にはロングストリートも居て８修正で、自動的に最大の５＊の結果になります。しかしマクレランは砦で守りプリザントンもいるので、６修正があります。修正後の目が１０以上で６の結果になって防御側が勝つので、リーが勝つにはマクレランが３以下の目を出してくれることに賭けるしかありません。勝敗はフィフティ・フィフティ。同じ損害を受けるのは明らかに南軍が不利なので、普通だったらやらない攻撃です。
　運命のマクレラン。サイの目は・・・２。リーの勝利です。北軍の最後に残ったカードは１で何もできず、リーは西に翻って再びイリノイを支配します。これでマクレランに対する勝利と合わせて戦意が北軍の２倍になり、南軍の勝利となりました。

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