ジョージョンストンの奇妙な妄言
久しぶりにFor the Peopleをやりました。いつもどおり2000年ルールに作戦備蓄の選択ルールで、私は北軍です。
まず私は初手でいきなり"Forward to Richmond"。北軍が僅かながら有利な戦闘ですが、Y君は一方的に6を出して、北軍は敗北し虚しく引き揚げます。なぜ私はこんな成果の見込めない攻撃をしたのか?それはカードが4枚とも「1」だったから〜 (ToT)。エリート旅団を手に入れるくらいしか成果のない北軍に対し、南軍はテキサス南岸を固めたり孤児旅団を編成したりします。
第2ターン北軍は「南部鉄道の衰退」で南軍のカードを1枚減らし、ガドソン沿岸要塞を占領します。そして南軍がウエストヴァージニア、ケンタッキーに支配を広げる始めると、北軍は後番を利用してケンタッキーの支配マーカーを軍団移動でひっくり返します。結局南軍はウエストヴァージニアの支配に成功し、要塞線カードでリトルロックとニューオリンズを固めました。
第3ターン北軍は2枚の封鎖で海域を締め付け、さらに東湾岸海域の港湾を閉鎖します。そして南軍がASジョンストンで軍を作ろうとドーバーの砦から戦力を引き抜いた瞬間、北軍はマイナーキャンペーンを使ってまずケンタッキーの裏口からこれを狙います。しかしこれはASジョンストンにナッシュビルから1のみで迎撃されて失敗します。北軍はさらに続けて上陸でドーバーを狙い、カンバーランド川の支配を確立してASジョンストンを孤立させようとします。ところが今度はクエーカーガンで追い返され、北軍の千載一遇のチャンスは川面に消えてしまいます。
ただ南軍は割り込みカードを使って手番が減り、北軍は1のカードが無いという良い手札だったので、北軍はコロンバスKYの砦を破壊し、10番島、メンフィスの占領に成功します。一方南軍は次のリーの登場に備え、ケンタッキーで支配地域を拡大しました。
第4ターン、ミシシッピ方面で大分侵攻された南軍はこれを放置できず、リーをフンボルトTNに登場させ、ここで軍を編成します。危険になったバーンサイドはルイジアナのシェバポートに上陸し、ここを支配します。さらにテキサスに侵攻するつもりでしたが、結局そこまで余裕はありませんでした。
その後リーは奪われたミシシッピ河領域を回復し、メンフィスに砦を築き、パドゥカに鉄甲艦を置いて北部侵攻の準備をしますが、このターンの侵入は間に合いませんでした。しかし南軍はケンタッキーの支配に成功します。一方北軍は海軍を増強して封鎖レベルと上陸修正を1づつ上げ、エリート旅団をさらに1つポトマック軍に加えます。またミズーリ州の支配を広げ、フロリダにも上陸しました。封鎖が好調で、北部への侵攻を許しておらず、戦闘で互いに損害を出しているので、比較的北軍好調に見えます。
第5ターン、リーの攻勢方向が完全にイリノイに向いているのを見て取った北軍は、インディアナのビンセンスでマクレランの軍を編成し、イリノイに砦を築いてリーの侵攻阻止に成功します。北軍はマイナーキャンペーンを2枚引くという幸運に恵まれていましたが、さすがにグラント登場前のリー相手には大したことはできず、フロリダを脱落させケンタッキーに侵入を開始したにとどまりました。
第6ターン、南軍はマクレランの防御に阻まれて北部侵攻は叶わず、北軍も沿岸部から侵攻しようとしますが、南軍の増援カードに阻まれて進めません。結局両軍大した動きは無く、北軍がまた来たキャンペーンを利用してアーカンソーに一部侵入したにとどまります。ただここまで北部侵攻を許さなかったことで、この時点で戦意は99対82と北軍が上回っており、依然北軍好調です。しかし南軍も増援カードが結構来ているので安心はできません。
第7ターン、グラントが登場すると西部で侵攻を図ります。しかし南軍はリーのほかにジャクソンの軍も作って対抗し、1対2ではなかなか攻撃ははかどりません。今度は北軍が、優位を拡大すべき時にできない悩みを抱える番です。結局北軍はミズーリ州とケンタッキー州を支配し、アーカンソーにも再侵入しますが、ケンタッキー州の支配は時期尚早だったかもしれません。
そして第8ターン、北軍は南軍の戦力をすり減らしに行くも、チャクトウインディアンによってカードを減らされ、その結果南軍のダブルアタックでケンタッキーとミズーリに侵入され戦意を稼がれる始末。このターン始めようやく奴隷解放宣言に成功し、上陸修正も2に上昇しましたが、この時点で南軍の戦意は62。果たしてこの調子で間に合うのでしょうか。
第9ターン、ここで南軍はキャンペーンで先手を取って防衛態勢を整えます。北方が固くなったので、北軍は代わりにモウバイルALにいたポープでウィンチェスターMSの南軍を破って前進します。それに対し南軍はヴァンドーンでモウバイルを攻めて連絡線を切ってきます。北軍はグラントでアーカンソーポストに進み、水上連絡線を繋ぎます。そしてテキサスの脱出港サバインシティーが増援で3SPになっているのにつけこみ、ここに上陸します。中規模戦闘になり上陸修正2と指揮官で3修正がついて2/3の確率ですが、うまく占領に成功します。しかし南軍はリトルロックなどから兵力を引き抜いて、ここに反撃し奪還してしまいます。
そしてこの状況で北軍が残しておいた最後のカードはキャンペーンでした。普通であれば資源都市で砦のあるリトルロックは1回では落とせません。しかし手薄になったリトルロックに上陸戦闘をしかけて戦力を0にした上で、ポープはジャクソンMS、ヴィックスバーグMS、リトルロックと進み、コンビネーションで北軍はそれらの支配に成功しました。これでようやく極西部での侵攻ルートが開きます。
第10ターン、念願のシャーマンが登場し東部に配置されますが、北軍は東部侵攻を後にして、アーカンソー州を脱落させます。そしてテキサス州の資源都市マーシャルを占領して連絡線を切った上で、再びサバインシティーに上陸占領し、生き残った南軍はナコグドーチェスに孤立します。南軍は増援が細る一方、あちこちで北軍との小戦闘に戦力をすり減らし、前線を維持するのが精一杯でコロンバスGAも破壊されます。
第11ターン、西部での攻撃だけでは時間が足りないとみた北軍は、登場したシェリダンをシャーマンの軍に加え、強力な戦力でリッチモンドに迫ります。ただしケンタッキーを南軍に侵入されたままなこともあり、あまり何回も負け続けて戦意が下がるとリンカーンは選挙に負けてしまうので、北軍も決して楽な攻撃ではありません。
これを迎え撃つのは防衛戦に定評のあるジョージョンストン。スチュアートの巧みな偵察により迎撃は成功し、3以上を出せばジョーの勝ちです。
ジョー「ふっふっふっ、シャーマンよ、お前の策は全て見切った。この勝負俺の勝ちだ!」
・・・1。ジョーは完敗してリッチモンドに逃げ戻ります。
ジョー「ふっ、こうなることを見越して迎撃しておいたのだ。全て目論見どおり!次のリッチモンド決戦こそが本番だ!」
ジョーは付近の戦力を集めて守りを固めます。
もちろんまだ余力のあるシャーマンは、後詰を拾いつつリッチモンドに突入します。
ジョー「今度は首都だから1以外では負けない!俺には南部の勝利が見える!てえいっ!」
・・・1。
大規模戦闘の連敗と首都陥落でいきなり戦意は急落し、南軍は敗北となりました。一体何を見たんだ、ジョーおやじ。

ジョーおやじのおかげで最後北軍はあっさり勝てましたが、実際にはすでにその前に戦力と戦意の点で北軍はやや有利になっていました。封鎖レベルが上がっていた所に、結果的に奪還されることになっても小規模な攻撃を繰り返して戦力損失を強いたのがじわじわ効いていて、それにより第9ターンのリトルロック戦役が成功し流れを決定付けたのだと思います。
それから上陸修正を上げていったのは、地味ですがやはり重要でした。サバインシティーやニューオリンズなど2SPで守られていることが多いところは、上陸修正が上がっていないとなかなか落とせません。またリトルロックに砦を築いて守られていた場合、グラントによる軍の上陸がここを落とす重要な方法になります。しかし貴重なキャンペーン1枚を全て消費する高価な作戦で、失敗すると大きな損失になるので、これを確実に占領するためやはり上陸修正は必要になります。
上陸修正が簡単に上がって沿岸など守りようがない2006年版と違い、二千年版には上陸修正と南軍兵器のせめぎ合いの面白さがあるのです。
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