リーよ!
何年振りかのFor the Peopleです。Y君が南軍、私が北軍です。
第1ターン、南軍は増援カードで増強されたASジョンストンにより、早くもケンタッキーを支配。一方北軍もポトマック軍がジョージョンストンを倒しシェナンドー渓谷を南進するという積極的な展開で、封鎖も第1段階に入ります。
第2ターン、3のカードが4枚で内1つがマイナーキャンペーンと非常に手の良かった北軍は、マナサスとケンタッキーの入り口ルイスビルを押さえ、ポープでフロリダに上陸しここを脱落させます。一方南軍もメジャーキャンペーンを持っており、ジョージョンストンで軍を作った後、ボーレガールとブラッグでウエストヴァージニアを支配し、ペンシルヴァニアの一角に侵入し東西の鉄道を分断します。
第3ターン、南軍は自軍だけが持つ騎兵を頼みに、ヴァージニア軍でマナサスの1戦力だけの砦に攻め入ります。しかし隣に控えていたマクレランの2戦力が見事迎撃に成功し、ヴァージニア軍は撃退されます。やはりマクレラン強い。

北軍はさらに、ウエストヴァージニアからペンシルヴァニアへの南軍の侵攻をポトマック軍で食い止め、封鎖を第2段階に上げ、そしてニューオリンズに作られた南軍の砦を丁度良くファラガットで陥落させて順調です。
第4ターン、いよいよリーが登場。この状況でどう来る?すると何とリーはジョージョンストンの配下に入り、そのままマナサスにできたマクレランの軍を目指して突進します。ここで戦っては分の悪いマクレランは回避。ヴァージニア軍はさらに前進してメリーランドに入りますが、マクレランは迎撃に失敗。ヴァージニア軍はここを支配すると、そのままワシントンに直撃します。
ああ?もしかしてこれって北軍まずいんじゃない?南軍は8修正に対して北軍は5修正しかありません。戦闘は中規模戦闘、両者サイコロを振ります。南軍は当然振り切って3*、北軍は4を出して3、これは?ワシントンは首都で*を無視するためマクレランの勝ち。胸を撫で下ろす北軍。後で確認するとこの戦いは2/3くらいで北軍有利でしたが、繰り返されると危険です。
そしてその後さいの目が振り切ったことによる戦死チェック。1/2の南軍は戦死者発生。さあ誰だ?「リー!リー!」と祈る北軍。そして引いたのは、
「リーーー!」
候補は7人もいたのに、丁度流れ弾に当たったリーは、その名を残すことなく初戦で消えていきました。

リーの死によってワシントン侵攻は困難になりましたが、南軍は死ぬ前にリーの残したゲリラ襲撃の策で北部侵攻を継続することを考えていました。このゲームのマクレランには攻撃修正が無いため、リーがいなくなったといってもフレデリックに残るジョージョンストンを叩き出すことはできません。着々と準備を整える南軍。それを知る由もない北軍でしたが、頃合いを見て出したのは、南軍のカードをランダムに捨て札するもの。これにより北軍が後番になってしまっては、南軍の作戦はもはや無理となります。ヴァージニア軍は諦めて引き揚げることとなりました。
最後北軍はニューオリンズから出発したカーチスで、グランドガルフとジャクソンの街を押さえ、戦意を稼ぎます。
第5ターンになると、死んだリーに代わり、ジャクソンがテネシーで軍を作ります。ケンタッキーからインディアナに侵攻しようとする南軍に対し、北軍はルイスヴィルに砦を作ったり、クリテンデンの妥協で補給を切ったり妨害します。しかし実は北軍には3のカードが大事な封鎖カードしかなく、肝心のポトマック軍を連れてくることができません。結局北軍の妨害作戦は失敗し、ジャクソンは1州で戦意を稼ぐのに成功します。北軍は最後に封鎖を使い第3段階となりました。
第6ターン、北部奥深くに侵入したジャクソンに対し、北軍は師団移動で補給を切りに行きます。ジャクソンは補給を回復に戻りますが、北軍はさらにメジャーキャンペーンで補給を切って、師団襲撃やポトマック軍の隣接でジャクソンを締め付けます。しかしジャクソンは賭けでポトマック軍の脇をすり抜けることに成功し、ペンシルヴァニアまで到達して再びここで戦意を稼ぐことに成功します。ただ補給切れでの戦闘により、南軍の戦力はかなり削がれてしまいます。封鎖段階もついに4にまで達し、さらに南部を締め付けます。
そして第7ターン、グラント登場です。グラントは守るもののいないミシシッピ方面で侵攻を開始し、メンフィスまで到達します。しかしここでペンシルヴァニアから長駆駆け付けたジャクソンが、補給切れのままこれを攻撃します。しまった、グラントには騎兵がいないのでまともに戦えなかった。不意を突かれたグラントは迎撃にも失敗。グラントは敗北して大損害を受け、メンフィスで稼いだ戦意も帳消しにされてしまいます。
やむなくグラントは一旦下がって増援を得て、最後のマイナーキャンペーンで再攻撃を目論みます。ところがここで南軍によってカードを捨てさせられ、計画は水泡に。最後南軍も持っていたマイナーキャンペーンで逆に侵攻して、この時期にもかかわらず2州で戦意を稼ぐ大成功を納めます。

第8ターン、ずっと解放宣言も外国の介入も出ておらず、さすがにこのターンは出るでしょう。戦力を再建したグラントは、ケンタッキーから再侵攻を開始します。しかし戦力を全く残さず南軍はどんどん撤退。北軍はあっさりテネシーに到達します。実は北軍の手にも南軍の手にも解放宣言は無かったのですが、北軍が持っていると思った南軍は戦闘を避けようとしたのです。
北軍はドーヴァーの砦を落として南軍の東西移動を止めると、南軍は妨害できなくなり、北軍はテネシーからアラバマにかけて12か所ものスペースを支配します。南軍はロングストリートの軍団でジャクソンの街を攻撃に向かいますが、カーチスは回避に成功し倒すことはできずに終わります。

序盤から激しい戦闘が繰り返されて時間がかかったため、ゲームはここまでとなりました。ただリーがおらず戦闘で戦力もすり減っているため、南軍はがら空きの中央部を守りようがなく、北軍が優勢でしょう。
ずいぶん久しぶりだったので、ワシントンに隙があったり、それが結果として逆にリーを倒すことになったり、グラントに騎兵を入れ忘れて進軍したり、ミスも多かったですがその分戦闘が激しくなりおもしろかったです。本当にこのゲームは定跡が無く、唯一南軍がリトルロックに砦を置くことくらいかなと思っていましたが、それすらも今回はやらずに南軍は極西部を持ちこたえるなど、一回一回状況を見て戦略を新しく組み立てるゲームだと実感しました。(2000年版ルールに限っての話です。)ですので慣れても、というよりむしろ慣れた方が、あれしようかこれしようかとどんどん考える時間が伸びていくみたいです。
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