アフリカヌス
Y君との対戦で、私がローマを持ち、ルールはいつもの10CU頭打ちです。
第1ターン、ローマはキャンペーンで先手を取り、イドゥベダ入り口の3つの港を支配する。マシリアに支配を置くカルタゴに、ローマはイドゥベダ内陸へ支配を広げる。
ここでカルタゴはキャンペーンを使い、ローマ支配になった3つの港に、ハンニバルの主力を真ん中にしてそれぞれ軍を送る。イドゥベダの支配を一気に奪還する狙いである。
ところが次にローマが出したのは「休戦」。不幸にしてカルタゴにはこれを終わらせるイベントがない。そしてハンニバルのいる位置は周りを全てローマ支配地に囲まれている。なんとハンニバルが動けない!ハンニバルは冬期損耗で1損害を食らい、マシリアのカルタゴ支配も孤立で消えてしまう。
第2ターン、ローマは戦闘能力3の将軍を引けなかった。しかしカルタゴもイドゥベダの処理や、戦力補充が精一杯で、イタリア深くへ侵入する余裕はない。ローマはヴァロの10CUをガリアトランスパニアに送り、ロングスの3戦力で西ヌミディアをローマ支配にする。
2ターン続けてターン最後の支配マーカー除去を受けたカルタゴだが、抜けた所もそのままにイタリアでの戦闘準備を整える。ローマにもこの第3ターンにはマルケラスが登場し、迎え撃つ体勢は十分と前進して待ち受ける。
カルタゴは、攻撃の前にまず「ハンニバルは来た」でルカニアを支配し、地域戦力を増やそうとする。しかしローマに外交で返され、ハンニバルはそのままマルケラスを攻撃する。十数ラウンドの激闘をハンニバルは制し、イタリア内部への道は開かれた。
これより後、ローマはイタリアでの直接対決を諦め、ファビアン戦略に移行する。手始めに東ヌミディアに侵入するが、戦力も少なかったため、キャンペーンでやってきたハンノに撃退される。そしてイタリアではカルタゴの支配が広がっていく。
ターンが代わってアフリカにヴァロ、マシリアにネロが登場。ソフォニスバによってヌミディアの支配を奪われたヴァロは、アフリカを捨ててバエティカに渡り、ここで支配を広げ始める。カルタゴもさすがにバエティカを失うわけにはいかず、ハスドゥルバルで討伐に出る。
これを待っていたローマは、ここですかさず傭兵の脱走を出す。しかしただそれだけのためなら、こんな手間はかけない。ローマはさらに東のイドゥベダ内陸の空いた所に支配マーカーを置き、続いて強行軍でアルプスの麓からネロをはるばる送って、イドゥベダの支配を狙う。西に引きつけられたハスドゥルバルからは、1回では届かない位置である。
しかしカルタゴにも強行軍があり、ハスドゥルバルはネロに襲いかかった。このままではネロの不利は否めない。だが残り枚数からして容易に想定できたこの状況、ローマも備え無しではない。
ローマが出したのはスペイン同盟の脱走。いかなハスドゥルバルといえども、戦力に劣り地域戦力が無くなっては勝ち目はない。ネロは勝利を確信し攻撃を繰り返す。ところがあと一歩の所でハスドゥルバルは撤退に成功し、両者損害無しに終わる。ネロは虚しく冬期損耗を食らうはめになった。
アフリカは追われ、スペインでの計略も失敗に終わったローマは、カプアも既に離反して、イタリアではハンニバルに奪われるに任せていた。しかもこの第5ターン、執政官はファビウスとヴァロに決まり、ファビウスはイタリア外に置けないので、スペインの将軍は強制的にヴァロになる。
戦闘能力1のヴァロでは生き残れないので、やむなくローマはキャンペーンで先手を取り、ヴァロをコルシカに逃がす。ターンの終わりころには、イタリア内でローマ側に残っているのは、ラティウムとエトルリアだけという有様であった。
しかし残り2枚のタイミングで、ローマはメッセンジャー捕獲を出し、外交を引き当てる。そして最後ダブルアクションになるもう一枚のカードは、ヌミディアの同盟。あらじかめカルタゴニアの空いた所に置いておいた支配マーカーとともに、ローマはアフリカに大きな地歩を築いたのだった。
そしてこの絶好の状況でスキピオが登場する。もはや目指すはアフリカのみ。まずスキピオはキャンペーンで先手を取ってアフリカに渡り、ハンノを捉えて二重包囲で全滅させる。そしてそのままカルタゴニアも支配におき、さらに前のターンにコルシカへ逃がしていた10CUも、西ヌミディアに呼び寄せる。
一方ハンニバルもラティウムの戦いでファビウスを破り、勝利に向けて突き進んでいた。敗北後は回避で時間稼ぎをしていたファビウスだったが、遂につかまり二重包囲されて全滅する。
その間に西ヌミディアまで支配し、準備万端整ったスキピオはカルタゴ市の攻城戦に突入する。しかし守りは堅く思うようにはかどらなかった。結局1ポイントしかたまらないまま、またも来たメッセンジャー捕獲で手に入れたキャンペーンを使い、ネロらを隣に呼び寄せ次のターンに備えて終わる。
カルタゴで越冬したスキピオだったが、ここで6を出して大損耗を受け、わずか4CUになってしまう。いくらアフリカの地域戦力がつくとは言え、増援を入れても6CUしかなく、次ターンに頼みのキャンペーンも来ない。
この好機にカルタゴは、ハスドゥルバルの10CUで前執政官のネロを撃破し、合流前にスキピオを倒そうともくろむ。しかしスキピオの迎撃に会って、逆に二重包囲で全滅させられてしまう。
こうなったらカルタゴに残された手段は、カルタゴ市陥落より先に、ローマ以外のイタリア全地域を支配することしかない。この時カルタゴには「ハンニバルは来た」があり、それだけでエトルリアは支配できるので、後はナポリを落とすだけである。
1ポイント差を追うハンニバル。両者とも攻城に役立つカードはなく、どのカードでも動けるので、もはやカードの内容は関係ない。そして両者が緊張の攻城戦を繰り返した結果、先に陥落したのはカルタゴであった。スキピオはここに初めてアフリカヌスとなったのだ。
ここ何回かカルタゴはイタリアでの補充と戦闘優先で戦っていますが、こうするとローマは直接戦闘で勝ちにくく、自然にファビアン戦略が実現するようになりました。
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