ファビアン戦略
かなりひさしぶりにハンニバルをやりました。私がローマで、Y君がカルタゴ、ルールはいつもの10CUで頭打ちです。
第1ターンローマは、メッセンジャー捕獲をマケドニア参戦で無にされ、大ショックを受けます。
続く2、3ターンも、コンスルがP.スキピオ、フラミヌス、ロンガス、ヴァロと最悪です。このまま手をこまねいていては、ハンニバルにイタリアを席巻させるのは目に見えています。この状況でローマのとるべき道は、ファビアン戦略しかありません。
ローマはまずヴァロでイズベダに侵入しますが、強行軍で駆けつけたハスドルバルに撃退されます。しかしヴァロはさらに海を渡ってバエティカを襲います。そしてハスドルバルが戻ってくると、今度はアフリカに渡ります。最後には外交でバエティカの支配をもぎとりました。この大機動への対応のため、ハンニバルの動きは食い止められましたが、ローマ側も最終的にヴァロの10戦力を失うことになりました。
第4ターン、ローマはやっとファビウスを引き、カードも良かったため、アフリカに地歩を築くことに成功します。
しかし第5ターンのローマは、使えないイベントの1、2カードばかりで苦しい戦いを強いられます。何とかスキピオ登場まで持たせようと頑張りますが、ガリアにいるネロはイスパニアに侵入する隙を見いだせません。結局アフリカの拠点も失い、カルタゴはイタリアの北部3地方に支配を確立します。
そして第6ターンには待望のスキピオが登場しますが、それまでハンニバルが決戦戦略を取り、ローマ軍をかなり撃破していたため、ローマ軍の戦力は十分とは言えません。そこでローマはファビアン戦略継続を決断します。折り良く来たヌミディアの同盟、ヌミディアの反乱でアフリカに支配を築き、そこにスキピオが第一歩を記します。
第7ターン、東西ヌミディアを支配したスキピオは、遂にカルタゴ包囲に入ります。ハンニバルはもうイタリア保持どころではなくなり、南に下ってカルタゴ帰還の準備をして、ターンを終えました。
ここでローマは、メッセンジャー捕獲による連続ラウンドを行えます。一気にカルタゴ攻略を狙うこともできますが、ハンニバルの庇護を失ったイタリア北部をまとめて掃除するのも可能です。とりあえず最初はカルタゴ攻城をして様子を見ますが、今一つはかどりません。そのためローマは広大な北部カルタゴ支配地を奪還することにします。果たしてこれは戦略的成功なのでしょうか?それとも壮大な罠なのでしょうか?
第8ターン、カルタゴはハスドルバルでスキピオの軍を攻撃します。スキピオはこれを撃退しますが、損耗も大きく、手には攻城戦や戦闘に役立つカードもありませんでした。そのため次にハンニバルの攻撃を受けるのは分が悪いと考え、一旦ヌミデイアの予備兵力を拾いに戻ります。
第9ターン、再びカルタゴ市に迫るローマに対し、カルタゴもまたハスドルバルでスキピオを攻撃します。互いにカードを使った戦いの結果、ハスドルバルは壊滅的打撃を受けて撃退されます。
ローマはここでまたカルタゴ攻略を狙うか、あるいは現在1つ有利な支配エリア争いで勝負するかの決断を迫られます。戦闘で損耗し、攻城に役立つカードも無いことから、ローマは地域支配での勝負を選ぶことにしました。カルタゴは秘かに「艦隊が包囲を破る」を持っており、この決断が間違いではなかったことが、後に判明します。
そして互いに作戦を繰り広げる中、カルタゴはメジャーキャンペーンで一気に支配を広げに来ます。手持ちのマイナーキャンペーンでは、ローマは全てに対応しきれません。ローマ市に隣接してきたハンニバルに対し、マルケラスで迎撃し、この戦闘に賭けます。事実上最終決戦となったこの戦闘、カードではマルケラスの方が2枚勝っており、勝てば分散して兵力の減っているハンニバル軍を撃滅するチャンスでした。しかしさすがは名将ハンニバル、マルケラスは破れ去り、勝負はカルタゴのものとなりました。
その後無理矢理スキピオでハンニバルを攻撃してみましたが、もはや士気の落ち切ったローマはこれにも破れ、スキピオの戦死で幕を閉じることになりました。
ハンニバルの攻勢に対して、イスパニアやアフリカで反撃に出るファビアン戦略は、なかなかカルタゴの支配を崩すのが難しく、実現は簡単ではありません。しかし今回結果的には負けたものの、アフリカ全体を支配し、ファビアン戦略を実現することができました。この戦略では陸路に海路に盤上全てで戦うことになり、とてもおもしろいゲームとなります。
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