遠すぎた和平
Hellenesの413年シナリオ、デケレイア戦争を始めてやってみました。今回もY君はスパルタ、私がアテネです。
まず考えたのは、431年シナリオに比べるとこのシナリオはスパルタ側の戦力優位が大きく、さらにペルシャの支援によりその差は開いていくということです。そのためアテネは長期戦になったら勝ち目はなく、点数で優位に立っていて戦力差の少ない序盤の内に勝ち切るしかないと考えました。そのためにはアテネはあちこちのスパルタ側都市を攻め、できればスパルタ側に寝返っている大都市アンフィポリスを早期に奪還したいところです。
413年、いきなりペルシャの支援を受けたスパルタの動きは予想もしない北上で、テッサリーを包囲し騎兵をアンフィポリスの守備につけました。アンフィポリスの奪還が不可能になったアテネは、無能な指導者を追放すると、アンブラシアとケテラ島を順調に占領し、このターン3点を獲得します。
しかし412年、スパルタがアテネ郊外の略奪を始め、テッサリーが落ちると、アテネのケテラ島反復攻撃では成果は少なく、ペルシャ支援によるマイナスを含めても点数は動きません。
そして411年、アテネは3個の艦隊に分乗した軍で、ついにアンフィポリスへの総攻撃を仕掛けます。アテネ側は騎兵による襲撃に悩まされながらも強襲を開始し、大損害と引き換えにアンフィポリスの奪還に成功します。しかしスパルタもアテネやペルシャでの略奪で点数を稼いでおり、アテネが稼いだ点数は結局1点にとどまり、累計ではアテネ側に7点です。
410年、アテネは続けてゼウスに祈りを捧げているにもかかわらず、頼みのアルキビアデスは来ず、和平派も台頭せず、点数も増やせず。
409年にはようやくアルキビアデスが来たと思ったら、スパルタにもリュサンドロスが登場。戦力整ったスパルタのデケレイア駐留軍は、西に進んでアテネ側支配都市のナウパクトス、レウカスを落とし、1点を稼ぎます。窮したアテネはこの年重税を開始しました。
408年、両者の優秀な指導者は共に1年で解任されてしまいます。そして春に先手となったスパルタは、ついにこれまで蓄えてきた海軍でアテネ沖の封鎖を行います。もしこの後陸上でも包囲されたらアテネ市では大損耗が起きて負けなので、アテネは全海軍を出して海戦を挑みます。しかしアテネ海軍がいくら質では勝ると言っても、数に勝り防御側のスパルタ海軍には勝てませんでした。アテネ海軍は撤退します。
そしてアテネ市に迫るスパルタ陸軍。包囲されたらもはや負けなので、アテネは戦うしかありません。といってもアテネ側は1ステップや海戦の敗残兵が多くあまりに頼りない状況で、もう負けを覚悟です。ところが先撃ちできる防御側で、1戦力の部隊も強制退却の吸収に役立ち、さいの目もふるったことで、なんとアテネ側が勝利します。
しかし何とかアテネが持ちこたえたのもここまでで、すでに海軍力で大きな差をつけられているアテネは、イオニアの重税反乱を鎮圧することができず、再度戦力を再建して挑んだ海戦にも破れます。制海権のないアテネにはスパルタがどんどん点数を稼いでいくのを止める手段はなく、406年の終わりに累計得点がスパルタ側に6点となった時点で、スパルタの勝利としました。

やはり前半に勝てないとアテネが勝つのは難しいと思います。今回は10点に到達することも和平派の勝利を引くこともできませんでした。ペルシャ支援による毎回+1アクションは大きく、戦力差が開いてくるといずれ制海権を奪われ、ギリシャの諸都市も守れなくなります。
今回のスパルタの序盤の作戦は有効だったので、アテネの対抗策としては最初にマケドニアに上陸して騎兵を一旦足止めし、次にその部隊でアンフィポリスを包囲する手が考えられます。
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