分家成る
A House Dividedを初めてプレイしました。私が南軍、Y君が北軍です。Y君はその場でルールを教えてのプレイです。使用ルールは基本ルールのみとしました。
戦いはマナサスから始まります。北軍最初の攻撃をしのいだボーレガードのもとに、ジャクソンとジョージョンストンが駆けつけて、南軍は緒戦を飾ります。しかし北軍は西部でも前進を始めており、戦況は緊迫してきます。
勝った南軍部隊はリッチモンドに凱旋し、何も戦力のいない西部で動員を進めます。そして焦点はケンタッキーに移り、北軍はルイスビル、南軍はボウリンググリーンと占領し、さらに南軍騎兵は重要拠点カイロを占拠します。ここで南軍は騎兵をリッチモンドに生産しました。
そして9月、北軍の移動数は2。Y君は悩みます。騎兵は最大4スペース移動でき、敵通過能力もあります。どう動かしても、南軍が6を出したら、徴兵都市を大量に奪われて負けそうです。南軍の移動は4でなんとか持ちこたえますが、南軍はリッチモンドのスチュアート騎兵隊を西に前進させて、さらにカイロに騎兵を生産し、サドンデスの可能性をつなぎます。
さらに10月、北軍はまたもや2を出しますが、カイロの南軍騎兵の前に騎兵を置いて移動を妨害し、南軍が6を出さないことを祈ります。南軍もまた4を出し、最西の都市セントジョセフを占領して、徴兵上限の差を2に縮めます。
こうして迎えた運命の12月、北軍の移動はさらに2。北軍は窮余の策として、セントルイスを空にしてそこの全軍でカイロを攻めて南軍騎兵を後退させ、セントルイスで民兵を生産します。しかしそこの騎兵隊を指揮していたのはあのフォレスト。部隊をまとめ直すと攻撃に転じ、南軍三たびの移動数4の半分を使って、エバンスビル、インディアナポリスを占拠します。
そして東部ではスチュアートのベテラン騎兵隊が北部深く突入し、ピッツバーグを守る民兵を強襲します。攻撃側である分スチュアートがやや不利ですが、この戦闘に勝てば南軍の勝利です。そして何度もの射撃の応酬の後、この地に残ったのは、独立に燃える南軍の方でした。ついに家は分かたれたのです。
ルールは簡単ながらおもしろいゲームです。はじめてのプレイでは、どのような戦略がいいのか良く解りませんでした。
ルールには初心者だと北軍は難しいと書いてあります。初期配置を見た限りでは、「何でこれで北軍が負けるんだろう?」と思いましたが、北部には守るべき都市が多く、南軍の騎兵に対応するのが難しくなっているのが分かりました。
上級・選択ルールはとってつけたような感じで、シミュレーション性やゲーム性はたいして向上せず、煩雑になるだけに思いました。特にチャート無しでできるスマートなシステムに、チャートを持ち込む上級ルールは、不粋としか思えません。やはり基本ルールでやるのが、このゲームの特性を最も生かせると思います。
あと私の買ったものには日本語訳がついていましたが、ご多分にもれずいくらか誤訳があるので、英文を参照した方がまちがいないでしょう。しかし英文は英文でいくらかドイツなまりがありますが。
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