戦には勝てても議会には勝てぬ
 
 またThe Halls of Montezumaを、今度はY君メヒコ、私アメリカでやりました
 前回終わってから、アメリカは宣戦前に補充できないことが分かりました。最初から補充できてもアメリカは難しい感じだったのに、それだとかなり苦しそうです。しかもそれではアメリカが第2ターン開始時に宣戦するしかなくなり、せっかくの好戦度と宣戦チェックのイベントやシステムが無意味になってしまいます。
 これについてギークのヴァリアントを探したら、やはり問題だと感じていた人がいて、「宣戦前はメキシコの補充を半分(端数切捨て)にする」という提案がされていました。今回はこれを入れてやってみます。


 今回アメリカは、「ワース将軍と歩兵3個を初期戦力に加える代わりに、メヒコ政府の戦意を+5(MAXに)する」というオプションを選びました。ワースは鈍重なものの、1の戦術値と★2つ(部隊の編成運用能力でしょうか)を持ち戦闘に強くなっています。テイラーより統率値が低いので、一緒にいるとテイラーが司令官になりますが、そうすると軽快なテイラーの戦略値で移動してワースの戦術値で戦うことができ、非常に良い組み合わせとなります。
 メヒコのアンプディアは先手を取って、サパドーレス(工兵)を活かすために防塁を築きますが、戦術に優位のあるテイラーとワースはそれに構わず進軍。しかし悪天候を出されて攻撃条件を最悪にされてしまいます。戦闘は両者プアとなりましたが、僅かに戦力で勝ったアメリカが勝利し、3戦意を稼ぎました。
 ここでメヒコはすぐさま補充して態勢を立て直しますが、アメリカも戦意を払ってまで得た戦力を活かさなければ不利になるだけなので、リスクはあっても再攻撃。そして結果はアメリカがスピリアーでメヒコはプア。メヒコの軍は全滅です。アメリカはこの大勝利に乗じて、タマウリパス州の支配にも成功しました。アメリカは戦意6の獲得です。


 第2ターン、アメリカは宣戦布告せず。テイラーとワースは補充が受けられないので、これ以上攻撃を続けるのが難しく、一旦テキサスに下がります。代わりに俊足のカーニーが、サン・ルイス・ポトシ州に進んで一時ここを支配しましたが、最後メヒコにタンピコの港を奪還されて補給を失ってしまいました。
 これで補給も部隊も無い所は孤立で支配を失うので、タマウリパス州もサン・ルイス・ポトシ州も、またメヒコの手に戻ります。アメリカ大失敗。メヒコは襲撃と都市の奪還で、戦意が3上昇しました。

 第3ターン、ついにサンタ・アナが大統領に就任。これによって好戦度が3に上がったので、アメリカは明白な運命だと主張して宣戦しようとしましが、目が足りず失敗に終わります。これでアメリカはこのターンもまた補充ができず、それでは迫るサンタ・アナには太刀打ちできないので、テイラーとワースは州都サン・アントニオ・デ・ベクサーまで後退しました。
 サンタ・アナがテキサスに入るとアメリカは自動宣戦する上、このターンは熱波で移動の度に損耗するので、メヒコも進軍はここまでにします。代わりにこれ以上損耗しない1ステップ部隊で、反乱州の鎮圧に向かうことにしました。このターンは襲撃と反乱により、アメリカが戦意4を獲得。そして最後にアメリカはついにチェックに成功し、宣戦布告です。

 第4ターン、サンタ・アナは大統領職を解かれ、メヒコ政府は毎ターン崩壊チェックを受けるようになります。アメリカはそれを促進するため、このターンから活性化した艦隊で積極的に封鎖を行い、封鎖レベルは5まで上がりました。
 サンタ・アナはテキサスに侵入しますが、再建されたテイラーとワースの軍を前に、最初の一歩だけで進軍を停止。アメリカの襲撃と差し引きで、メヒコの戦意は1だけ低下し、政府は不安定化します。

 第5ターン、スコット先生登場。しかしサンタ・アナを強攻して勝てる保証は無く、しばらくは襲撃したり封鎖をしたり。そして後半意を決してスコットが動こうとすると、まさかの移動失敗。代わりに次の手番では、手近にいるテイラーとワースが、サンタ・アナを攻撃します。
 サンタ・アナは迎撃に成功し戦闘開始。アメリカは騎兵突撃と若き日のリーを出し有利に戦えるかと思いきや、メヒコの手からは砲火の洗礼、弱体な志願兵、防御の適地のトリプルセット。戦力でもサイの目修正でもメヒコが上回り、アメリカは窮地に。
 ところがメヒコはサイの目が悪くてプアとなり、アメリカはブリスク。1差でアメリカの逆転勝利となり、一気に4ポイントの戦意獲得です。これでなかなか下がらなかったメヒコの戦意も一気に21まで下がり、アメリカも勝利への道が見えてきました。メヒコ政府は今回も不安定を継続。


 第6ターン、アメリカ軍が強力になってきたので、メヒコも派手な攻撃はできません。アメリカも戦闘はリスクが大きいので、アルタ・カリフォルニアを支配したり、封鎖を強化したりして、まずメヒコ政府崩壊を優先します。しかし戦意はさらに2低下したものの、このターンも政府は崩壊しませんでした。
 第7ターン、メヒコがランダムイベントで襲撃を引いて、テイラーの軍の補給を切ってしまったので、アメリカは仕方なく先番を使ってテイラーを後退させます。その隙にメヒコは襲撃をして戦意獲得。
 しかしアメリカは代わりにスコットを前進させ、モンテレーを脅かします。サンタ・アナはこれを守るために後退し、テイラーが取って返して空いた所を奪還しました。アメリカは他にも封鎖を進めたり、イベントで戦意を下げたりします。その結果ついにメヒコ政府は崩壊し、戦意は15となりました。政府が崩壊すれば、あとアメリカは戦意を10以下にすれば勝利です。先手を取って襲撃をしたりして上手く行けば、次のターンにでもアメリカは勝てそうな感じ。
 そしてゲーム終了チェック。このターン、アメリカ議会が戦争中止を議決するのは1D10の8か9のみです。しかし出た目は見事に8。戦争は終結し、メヒコの勝利となりました。

 アメリカは戦闘の目が良く決戦では勝ち続けましたが、終戦の目で帳消しにされました。作戦的にも西部での攻勢や、競合ゾーンに兵站を置いてチワワ州に進むとか、ユカタン半島上陸など、アメリカにはまだ色々可能性があります。これでゲーム的にもバランス的にもいい感じだと思います。
 しかし1ステップだけの部隊は損耗せず、楽に反乱を鎮圧できるというルールだけは疑問です。食糧不足等なら少数の方が持ちこたえやすいというのは分かりますが、反乱軍と戦うのに極少数なら無敵というのはおかしいです。反乱に関する損耗がある時は、最後の1ステップでも損耗し、全滅したら鎮圧は失敗とした方が良いように思います。
 
インデックスへ