第2戦
第1日目
Paths of Glory の2回目の対戦を行いました。
GMTのホームページを見ると、イラータや「生きているルール」のページで多数の訂正や明確化がされています。オリジナルのルールからは30箇所以上、YSGAさんの訳からも10箇所以上修正されています。今回はその全修正及び以前書いたルール修正予告(イタリア、ルーマニア、ベルギーのあぶらなの使用制限)を使用してプレイしました。(注 現在は正式なイラータとなっています。)
今回は私が中欧、Y君が連合国です。
第1ターン、中欧に1枚も4/4のカードが無いところに、連合軍は積極的にオーストリアを攻撃し、中欧はいきなりピンチとなります。
その後オーストリアは後退を続け、ドイツ軍の救援を得てやっとロシアの進撃は止まります。そして待望の中欧の反撃は、ざん壕や悪天候を乗り越えてセルビアを滅ぼします。しかし肝心のフランス作戦で、Y君はほとんどの戦闘で7の戦闘結果を出し、ドイツの攻撃は失敗に終わります。
第4ターンから共に限定戦争に突入し、ドイツの増援が東部に集まるにつれて戦争の中心はロシア戦線に移ります。ドイツの側面攻撃を皮切りにロシア突出部を占領し、オーストリアも失った領土の大半を回復します。
しかしY君は東部の危険な状態を適切に立て直し、増援のたまった西側連合軍で反撃に転じます。私はざん壕に篭もって耐えようとしますが、東部に戦力を回し過ぎていたため、連合軍の消耗作戦を支えきれなくなり、ベルギーからドイツ国内に侵入されてしまいます。
という所で第10ターンを終了。続きは来週以降に持ち越しとなりました。
今回も互いに激しい攻撃でイベントを起こす暇がなく、統合戦争状態は第10ターンで11でした。参戦した中立国もなく、VPは11でした。中欧側としてはもっとイベントを起こしたい所ですが、みすみす攻撃のチャンスを逃す気になかなかなれません。
イベントを起こす暇もないくらいですから、中東は全く動かす暇が有りませんでした。どうも私たちの対戦では中欧の中東制覇は夢のまた夢のようです。
無理にやろうとすれば、ドイツの東西戦線が崩壊してしまうでしょう。
第2日目
Paths of Gloryの対戦記の続きです。前回西部戦線がピンチに陥ったドイツは持ちこたえる事ができるのでしょうか?
イギリス軍のフルスタックがLiegeにおり、メッツ、ストラスブールとも戦力がすり減っており、Mulhouseは既に落ちています。ドイツは戦局の安定した東部から次々に軍を引き抜き、補充し、ざん壕を堀り、要塞化機関銃を射ち、やっと戦線の安定に成功したかのように見えました。
しかしそこで満を持してイタリアが参戦します。予備戦力どころか東部を支えるのも精いっぱいの中欧には、イタリアを叩く戦力はありません。イタリアは安全に退却して補充を開始し、12ターン終了時には総力戦に突入します。
中欧もこの間に大損害を補充し、開始時近くまで押し戻された東部戦線を支えます。そしてブルガリアの参戦等で戦争状態を上げ、補充がほぼ完了すると、そのまま東部で大攻勢を開始します。
まずドイツはGrodno付近まで進撃し、ロシア軍を地形上南北に分断します。
するとロシアは、隙間のできていたドイツとオーストリアの間を一気に前進してBreslau目前まで迫ります。しかもその間には中欧の戦力はありません。
もうこうなったら消極策はありません。どちらが先に相手の息を止めるかです。中欧はまずオーストリア軍でロシア突破部隊の側面から補給を切る構えを見せます。さらにドイツ軍でGrodnoから大突破してMoyzarに到達し、南部のロシア軍全体を包囲をする構えを見せます。
これにはさすがにロシア軍も前進を諦め、南部では防御態勢に入ります。しかしそこはY君、今度は北方で海側を回ってドイツの補給線を脅かします。そのため結局ドイツも突破した部隊をあっさり引き揚げ、一連の大機動戦は終了します。そして中欧は最終ラウンドに念願のTSAR TAKES COMMANDイベントを起こし、それによって総力戦に突入します。
またそれらと並行してイタリアにはイギリス軍が到着し、トリエステに攻撃を開始したり、タレントから上陸してきたイタリア軍によって危険になったSkopjeのオーストリア軍が、一発でざん壕を掘って耐える等の事件が起こっています。
というところで14ターンを終了。連続した山場のため、5時間半で4ターンしか進みませんでした。VP的にはY君が強制的攻勢を無視して他の戦線で攻撃することがあったため、15VPまで上がりましたが、イタリア戦線でオーストリアが危ないため、まだまだ予断を許しません。もしここが落ちつけば、次はやっと中東が動き出しそうです。
またロシアでの二次大戦並の大機動戦は、歴史的には変なのかもしれませんが、各線戦で全く様相の異なる戦闘が起こるというのが非常におもしろいです。
しかしこのゲームを三日もかけてやる人は、他にはあまりいないだろうなあ。
第3日目
Paths of gloryがついに最終回を迎えました。
第15ターンからオーストリアのピンチが始まります。イギリス軍の攻撃でトレントが破られ、東部でもロシアは兵力を集めて攻撃しオーストリアは後退を続けます。さらにイタリア軍までもがモンテネグロを通ってオーストリアへ侵入します。オーストリア崩壊の危機です。
中欧は東部で使おうとBreslauに出した2個軍の増援をトレントの防御に回して、西部戦線の崩壊を防ぎます。しかし他は余力がなくベオグラードは占領され、東部はもうどうにもならない状態に。
しかしロシア軍は前進を続けたため、側面に隙ができ始めます。北方のドイツ軍は牽制しますが、ロシアは「どうせそのうち消える軍隊だ」となおも攻勢を続けます。そして連合軍は今なら安全と見てルーマニアを参戦させますが、その直後突出していたロシアの6個軍が包囲されます。互いに北部から大軍を移動させ、攻防戦を繰り広げますが、結局この6個軍は補給切れで除去されます。同時にバルカンでオーストリアとイタリアが互いに補給切れになるというおまけもつきました。
これによりロシアは攻勢力を失います。しかし戦争状態は進まず、結局最後までツァーは指揮を取り続けました。そしてついに連合軍は新たなる攻勢を中東で開始します。まず登場したロシアコーカサス軍は諸国軍団で阻止しますが、トルコの軍登場カードは既に捨てていたため、イギリス近東軍は遅滞戦術でしのぎます。結局これらの攻撃は開始が遅かったため決定的なVPを稼ぐにはいたらず、他の戦線でいくらかの小競り合いがあったものの14VPで中欧は逃げきります。
対戦後の感想で全てはルーマニア参戦が鬼門だったという結論になりました。
あれがなければ東部崩壊はなかったろうし、例え有ってもルーマニア占領の2VPがなければ引き分けでした。
ゲームとしては多数の戦線がうまく機能し、展開も案外ヒストリカルでした。崩れそうでなかなか崩れず、最後まで予断を許さないバランスが非常に秀逸です。最後に今までNiftyの会議室で話題になった事を少し考えてみました。
初期のフランス
ベルダンにBEFを入れ、ナンシーは死守せずにドイツが入ってきたら反撃すれば、序盤に崩壊する事はそんなに無いように思います。
イタリア
いつ参戦するかわからないイタリアに、限定戦争と同時にドイツ軍を張り付ける余裕が中欧にあるというのは不思議です。連合軍は増援が出そろって余裕が出てきた頃に、イギリス軍の支援で参戦させれば結構活躍してくれるでしょう。
中東
中欧がここを制覇する作戦も、一考の価値が有るようです。しかしそれで勝利が確定という事はないでしょう。東部戦線はオーストリアが弱いため、少し手を抜くとすぐ危機に陥るためです。
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