フレッド、早よ帰れ
A pragmatic war2回目の対戦。今回はY君がテレジア、私がルイです。
1年目、運よく唯一の4カードを引けたルイは、先手を取ってシュベーリンの撤退に成功します。しかし攻囲の目が悪く、プロイセン軍はグロガウに戦力を積んで、長々包囲をしてやっと落とします。またルイは地中海に2戦力海軍を建造し、海戦に勝って地中海の制海権を奪取します。そしてこれを利用してスペイン軍はイタリアに上陸します。一方テレジアはブレスラウを奪還し、ババリア前面の要塞を強化して、固く守ります。
2年目、この年もルイは地中海の制海権を得、フリードリヒはシレジアのグレンツァーを避けてプラハを占領します。それに対しテレジアは、イタリア方面の軍を強化し、スペイン軍の活動を完全に封じ込めます。
3年目、意表をついてオランダ軍がスペインに上陸し、フランスはその連絡線を断つため地中海でまた海戦を挑みますが、今年はついにフランス海軍敗北。オランダはスペインの港を確保します。一方フリードリヒはついにシレジアの完全支配に成功し、念願達成です。
4年目、フランスが正式参戦し、ド・サクセが登場すると、ルイは手始めにネーデルランドのトゥルネーを占領します。さらにルイは帝国内で空けておいた要塞も一つ占領。しかし同じころウィーン前面のブルン要塞を攻撃しようとしたフリードリヒは、グレンツァーに連絡線を切られて攻囲を断念します。一方テレジアはサルディニアと共同してフランス南部に侵攻しますが、要塞攻略に失敗し引き揚げます。
5年目、イギリスでジャコバイトの反乱が起こります。これによりイギリス軍から戦力が引き抜かれ、ブルボン陣営がロンドンを攻撃する時にはサイを2個多く振れます。ルイはこのチャンスを生かすべく大西洋に艦隊を出撃。劣勢を覆してここの制海権奪取に成功します。しかしジョージ王は以前からこの時に備えてロンドンの戦力を強化しており、いくらド・サクセでも2戦力しか上陸できなくては分が良くありません。そこでルイはひとまず、制海権を利用してネーデルランド沿岸のオステンド攻略を命じます。
その頃シレジアにいたフリードリヒですが、ここで一旦プロイセン国内に戻ります。そのレンジ内にはハノーバーやザクセンが。そこでザクセン軍はオランダへ、ハノーバー軍はホームスペースへ退避します。これによりフリードリヒはがら空きになったハノーバー国内を蹂躙し、ブレーメンにまで達します。そして次に、フリードリヒはロンドンへ上陸!そう、ブルボン陣営にはプロイセン軍しか使えない「良く訓練された歩兵」があったのです。さらにブルボン側は「才能ある副官」も出して、4〜6命中5個を含む7個振りになり、5、6命中のみ7個振りのイギリス軍に対して、かなり分の良い戦闘となります。ところがこれだけの準備を整えながら、結果は2発命中のみで同点負け。実はイギリス、騎兵突撃も用意していましたが、使うまでもありませんでした。
テレジアはこの隙をついて再度侵攻した南仏で、グレノーブルとアヴィニョンを占領してしまいます。ただルイもオステンドの攻略には成功します。
6年目、このまま放っておいたらテレジアに南仏を全て奪われそうな状況なので、ルイはド・サクセを南仏に向けて出発させます。テレジアはド・サクセが来る前にと、マルセイユを4戦力の軍で攻撃します。フランス軍は3戦力しかありませんでしたが、防御側の利に賭けて野戦を挑み見事勝利。敵の半数が士気喪失した状態ならド・サクセが行くまでもないと、ルイは別の軍を南仏に向かわせ、ド・サクセはナミュールの攻略を開始します。これ以上の攻撃は無理と悟ったオーストリア・サルディニア連合軍は、ミラノに引き揚げていきます。

7年目、いつまでもフリードリヒが帰らないので、テレジアは正直どうにも手出しできない状況が続いています。そして今年もまたフリードリヒは元気いっぱい。フレッド、早よ帰れ。この年フリードリヒはドレスデン、ド・サクセはリエージュを占領し、VP差を大きく広げます。そして8年目にようやくフリードリヒは脱落はしますが、時すでに遅し。テレジアが勝つには13VPも取らなければならず、1ターンではとても無理。テレジア投了です。
ルイは海戦を繰り返すことと、ネーデルランドをド・サクセで攻略していくことで、着実にVPを積み上げていく戦略が成功しました。
しかしそれ以上に、フリードリヒがほとんど最後までいたというのが、強力すぎました。最初にやる前から懸念していたとおり、やはりフリードリヒの動向は影響が大きすぎます。歴史上プロイセンの参戦期間は2回合計で3年程度だったようです。それなので4年目までにプロイセンが脱落しなかった場合、5年目はイベントカードフェイズ終了時に(イベントの結果に関わらず)プロイセンは自動脱落するなどとした方がいいと思います。
5年目(’45年)にした理由は、リシャッフルにより5年目からは脱落の確率が急減することが一つ。もう一つは、この年からフリードリヒに斜行戦術の可能性があり、イギリス海軍はまだ強くありません。そのためフリードリヒがロンドンに上陸して、斜行戦術(フリードリヒのみが使え、出すと自動的に勝つカード)により無条件でゲームに勝ってしまう可能性があります。このような理不尽な勝利は、滅多に起こらないようにした方がいいと考えました。
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