番狂わせ
 
 ところがここで私は、
「戦闘!」
「え?」
そして私はカードを出します。
「象の対抗兵器」
さらに
「シルバーシールドの寝返り」
圧倒的に不利な戦闘が圧倒的有利に変わりました。杉さんから引いてきたのはまさにこのシルバーシールドだったのです。対象兵器を最初に持っていましたが、それだけでは勝てないので、これを引くことに賭けてアフラマツダを使いました。しかしもしかさいさんから引けたとしてもこれがあると判っている所に攻めてくれませんから、杉さんから引いたのが大当たりでした。これでペルディカスを倒してアレキサンダー4世を手に入れ、敵のいなくなったバビロン、メソポタミアを奪ってこのターン私の勝利は決まったようなもの!
 ところが・・・かさいさんの驚異の象軍団は5、6を連発。圧倒的なはずの戦力差が、1コラム差に縮まってしまいます。そして戦闘の目は・・・1つ差、かさいさんが大きい。引き分け!
 あああー、必勝を期した戦闘が引き分けー?しかもこの戦闘でペルディカスが戦死したため、彼についていた有罪宣告が外れてしまいます。これでかさいさんは正当値で私を上回り、王室軍団が使えるようになってしまったのです。
 しかし私はここでテサロニキとの結婚を持っていました。これで正当値は再逆転し、元ペルディカスの軍を倒せば王室軍団まで手に入ります。戦力の優位は小さいですが、相手はマイナージェネラルなので戦闘は有利なはず。ところがかさいさんの象軍団はまたもや超絶活躍し、結果は引き分け。しかも今度は私のペイトンが戦死します。
 そしてさらにかさいさんのラウンド、かさいさんは引いてきた有罪宣告を私に付け、正当値でまた逆転して攻撃してきます。王室軍団が入ってしまっては私に勝ち目はありません。回避を試みますが失敗して戦闘になります。ところが今度は私のサイの目が良くて三たび引き分けに。とはいえもはや正規兵からも損失が出はじめ野望のついえた私は、キャンペーンを使って北方まわりでメディアに向けて落ち延びていきました。

 しかしかさいさんがここで時間を取られている間に、小アジアの平定を終えた杉さんや、地中海の覇権を握っているY君は、かさいさんの領土を削りにかかっています。Y君はまずユデア方面にいたプトレマイオスの分遣隊を破った後、エジプトを守るエウメネスを攻撃します。互角の戦闘ではあるものの、VPの大きいエジプトを取れればVP勝負の最終ターンは大きく有利になれるという賭けでした。しかしサイの目ではかさいさんが勝り、Y君の夢は破れました。
 一方杉さんはシリア方面で勢力を広げます。他の3人が戦っている間に進出する形になったので、VPでは最終ラウンドに19まで伸びました。ここでかさいさんのVP+正当値は17、杉さんは20、私が17となります。私の番がまだ残っているので、杉さんを4以上減らせば私とかさいさんの同点勝利です。杉さんはそれを警戒して、1ヶ所では3までしか減らせないよう兵をばらまいていたので、カードと移動の目の両方が良くなければ勝てません。私はしっかり外交を握っていましたが、移動の目が悪く、3だけ減らして3人勝利にしてもしょうがないし、次のターンは有利と思われるので、外交はギリシャ支配に使うことにしました。

 最終ターンの初め、中央部で支配を広げた杉さんは19VP、ギリシャを支配した私は17VPで他の2人を引き離しています。私は杉さんのトラキアを奪いつつ、ギリシャ傭兵の増援をギリシャにばらまいて、大きな得点源であるここを磐石の守りとします。
 Y君はここでできることはないかと、ギリシャか小アジアのどちらかへの上陸を考えますが、制海権は私にあり、兵力的にも倒せる可能性があるのは傭兵しか持たない杉さんのリシマコスの方だけなので、小アジアのカリアに上陸します。しかし杉さんは自分の番にマケドニア正規兵をリシマコスに加え、有利になった戦力でY君を撃破します。
 私はこの隙に小アジアに進出したかったのですが、疫病でセレウコスの戦力は減少しており、不利な敵支配地で戦うよりも傭兵をばらまいて、マケドニア、トラキアの支配を固める方を選びました。Y君は最後の悪あがきでロードスの守備隊をギリシャに突撃させ、私の現地兵と相討ちにしましたが、これもさらなるギリシャ傭兵で回復します。逆に私は空になったロードスへ1傭兵を送りますが、これもY君最後の奮闘で有利な海戦に破れ、占領はなりませんでした。

 一方東方ではかさいさんが怪しい動きをしています。今やアレキサンダー4世もなく正当値で負けているのに、王室軍団を連れて私のメディアに迫ろうとしているのです。何かカードががあるようです。しかし移動の目があまりに悪く、進軍ははかどりません。結局トレチャリーでフィリップ3世を奪っていきましたが、これからメディアに進入しても落とす時間がなさそうなので、そのままシリア方面へ向かいました。
 小アジアをリシマコスでしっかり守った杉さんは、アンティゴノスの主力でフェニキア、シリアを制圧すると、そのままエジプトに向かいます。VPでは私が少し上回ってきたので、エジプト奪取で逆転を狙っているのです。主力でないかさいさんのエウメネスでは、これを止めることはできず、ほとんど勝ち目のない戦いを一度引き分けたものの、損耗で全く勝ち目のなくなったエウメネスは西へ逃れます。しかしこの引き分けの時間と移動の目の悪さで、杉さんは結局エジプト支配が間に合いませんでした。
 そして最終ラウンド最後の番Y君はギリシャの自由を持っていましたが、完全に配置された現地兵のため効果がなく、逆に私は掘り出した財宝による追加カードセグメントで、外交により支配を崩されていたペルシスにキャンペーンで兵を送り、支配を奪還して勝利に花を飾りました。今回は久しぶりに最終ターンまでいく展開となりました。

   
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