信仰
 
 久しぶりに愛知からこちらに来てくれた天ちゃんを交え、杉さん、かさいさんと久しぶりのサクセサーズです。私はペルディカスとアンティゴノスの黄金コンビを引き当てます。他は天ちゃんがペイトンとレオナトス、杉さんがプトレマイオスとリシマコス、かさいさんがアンティパトロスとクラテラスです。


 まず先手を取った天ちゃんは、レオナトスでリディアとカリアに進出し、さらにペイトンで蛮族を越えてスジアナに進みます。
「わざわざここまで来るということは・・持ってるな!トレチャリー!」
私はこれを攻撃することも考えましたが、やはり正統性が命のペルディカスで攻撃するのは躊躇し、西に逃がしてアンティゴノスと合流することにしました。
 さらに私はペイトンに疫病を起こし、傭兵を空にした所で、隣のスペースに兵を補充し、これを起点に「脱走」!うまく行けばマケドニア正規兵を奪えるところでしたが、サイの目が及ばず失敗。
 がっかりする私へ、さらにヘラクレスを取りに南下していたかさいさんから「トレチャリー」!
「はーーー?天ちゃんが持ってたんじゃなかったのかーーー?」
恐るべし、天ちゃんのブラフ!以心伝心の連携策!私は早くも終わってしまうのか?そしてサイを振るかさいさん。しかしその目は2。かろうじて私は破滅を逃れました。ペルディカスは強いんだけど脆い。
 一方西では杉さんがリシマコスにどんどん兵を増強しています。セレウコス、象、そしてシルバーシールド。さらに蛮族の侵入でマケドニアの支配も崩れています。とうてい勝ち目のないかさいさんのアンティパトロスは、海を渡って逃げ出し、ビシニアへ逃れます。
 マケドニアに無血で侵入した杉さんは、すぐさまペラの攻囲を開始します。蛮族の移動で杉さんを手助けした形になっていた私は、一人を勝たせすぎてもいけないので、今度は海から補給して攻囲を遅らせます。

 第2ターン再び引いた港湾補給で私が妨害したにも関わらず、杉さんは神速でペラを落とし、続けてアテネ攻略に向かいます。しかもプトレマイオスは同時にキレーネ支配に出発し、23VPの自動的勝利に向けてまっしぐら。
 皆でカードによる牽制を行うものの、所詮一時しのぎであり、やはり誰かが杉さん領へ直接攻撃しなければ防げません。私は戦力を集めたアンティゴノスの主力で、一旦シリアに出て状況を見定めた後、エジプトへ向けて全力で南下します。
 その間戦力を失ったかさいさんは中央で領土拡大し、天ちゃんのペイトンは私のペルディカス別働隊とにらみ合い。そして天ちゃんはレオナトスで、フリュギアまで旅に出ていたテサロニキと結婚し、さらにペイトンでフィリップ3世を迎え、正統性で私にあと1まで迫ります。また天ちゃんはアフラマツダでかさいさんから何やら意味ありげなカードを奪った様子。
 ターン後半になって私のアンティゴノスはエジプトに到達し、侵食を開始しますが、杉さんのリシマコスは早くもアテネを陥落させ、マケドニアに侵入してきた蛮族を討伐に戻ります。とその時、新婚のレオナトスは突如リシマコスに襲い掛かります。これはまさか?
 胸騒ぎのしたリシマコスは回避をしたものの、レオナトスの勢いから逃げ切れず失敗。そして出てきたのは、「シルバーシールド」!アフラマツダでかさいさんから引いたのはやはりこれだったか。新婚のパワーとシルバーシールドの寝返りに、リシマコスは為す術も無く敗走しました。ペラは再び主を変えることになります。

 そして迎えた第3ターン、私はエジプト、かさいさんはキプロス、杉さんはロードスとそれぞれ攻略を進めます。しかしマケドニアを手に入れた天ちゃんは、さらにオリンピアスまで陣営に招きいれ、私は有罪宣告を引いて天ちゃんのレオナトスにつけたものの、天ちゃんは正統性で一位になります。
 天ちゃんは俄然優位に立ち、ここでヘラクレスでも手に入れれば勝ってしまいそうですが、天ちゃんはマケドニアの支配固めに余念が有りません。実際無理してヘラクレスを持つかさいさんのクラテラスを、チャンピオンを失ってまで攻めたとしても、かさいさんはクレオパトラと結婚しており、名声を持つクラテラスには正統値で勝てません。するとクラテラスの王室軍団が生きて、戦闘能力でも劣るレオナトスでは苦しいでしょう。
 ここで逆にかさいさんの方が、勝利を狙って賭けに出ます。ロードスを攻略中の杉さんのリシマコスに対し、クラテラスが上陸攻撃を仕掛けます。ここを取ればロードスと最大艦隊のVPが入り、ヘラクレスで勝利宣言するのも夢ではありません。さあ勝負だ!
 しかしアテネ海軍は強かった。かさいさんの艦隊を殲滅し、クラテラスは夢破れてすごすごと逃げ戻りました。そしてエジプトを手に入れた私が次のユーサーパーは確実なので、かさいさんは私の持つフリュギアの首都にヘレポリスを置き、次ターンの攻略に備えます。
 私はもう正統性最大ではなくなったので、チャンピオンを捨てても、キャンペーンを使ってかさいさんのクラテラスを襲い、ヘラクレスを奪って電撃的勝利を奪おうと算段します。しかしよく確認してみると、クラテラスは名声があるため、チャンピオンを失うと正統性で負け、王室軍団がつかえないのが分かります。私は諦めて、かさいさんのフェニキアを攻めることにしました。

 第4ターン、アレキサンダー4世による終了宣言のチャンスを生かすべく、私はフェニキア、コーエルシリアと支配を拡大します。しかしかさいさんは私のフリュギアを落とした後、クラテラスとカサンドロスを両方キリキアに持って来て、完全に私をマークしてきます。逆にほぼノーマークになった天ちゃんは、トラキアからヘレスポントスと支配を広げ、私に差をつけます。
 何か支配を覆すカードがあればまだチャンスはあるのですが、私の手にはなく、それどころか私のカードを警戒した杉さんが、外交で私のコーエルシリアの支配を崩して3点差になり、このターンのチャンスはほぼなくなります。私は最後から2枚目のカードで、蛮族移動のカードを捨てて、何もせずに終わります。
 そして最終ラウンド3番手のかさいさんの番が来ます。かさいさんの出したカードは「反乱」。どこでしょう?からから、かん。6?トラキア・・あ・・天ちゃんの支配が崩れる・・あらーーー?続く最後番は私。私の最後のカードは、、、また蛮族移動。

 実は前のラウンドの時もヒルカニアに蛮族が居り、動かして天ちゃんのメディアに送ることはできました。しかしペイトンが戻って来てそれを潰されると、その1スペースしか減らせないので、メディアの支配は変わりません。支配を崩すには最後の最後に侵入して、連絡切れを使って2スペース減らす必要があったのです。それには天ちゃんが私のペルディカスを警戒して、西に張り付いたままでいてくれなければなりません。そのため前のラウンドはカードを捨てるだけで、何もしないでおいたのです。
 と言っても反乱が起こらなければ何の意味もないブラフでした。第1ターンの背信と言い、最後の反乱と言い、かさいさんの厚い信仰のおかげで手に入った勝利でした。
 
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