力なき勝利
東京のゲームサークル坂戸にお邪魔して、Successorsをやってきました。こちらからはりろちゃんと私、あちらからは帝王さんともう一人です。この中ではりろちゃんだけが初プレイで、タイタンを除けば、ウォーゲームをすること自体10年以上ぶりです。
帝王さんはアンティゴノスとプトレマイオスで基盤と能力を合わせ持ち、もう一人の方はアンティパトロスとペイトンで辺境の利を得ます。りろちゃんはペルディカスとリシマコスでなかなか強い組み合わせ、私はレオナトスとクラテラスで辺境基盤の確保が課題です。
第1ターン、りろちゃんは初プレイながらカードの説明をよく読み込み、雄弁の才を利用して王室軍団を無力化し、リシマコスでアンティパトロスを破ります。逃亡中のアンティパトロスは、その直後にタイミング良くリシマコス暗殺の話を持ちかけられ喜びますが、その話は実はクレタ人の嘘で、金だけ持ち逃げされました。
一方私はヘラクレスを手に入れるため、クラテラスを南下させます。しかし王室軍団が2つともプトレマイオスのもとに脱走し、ヘラクレスも取れずに兵だけ失って逃げ戻るはめになりました。安全な辺境基盤の確保も不可能になり、早くも危機的状況です。
第2ターン、マケドニアを手に入れたりろちゃんは野望を抱き、大王の棺を持ったペルディカスを出発させます。それに対してメソポタミアを支配していたペイトンは、今度こそとばかりに11時の救いに賭けます。そして見事成功!ペルディカスは歴史どおり、侵攻中に部下の手で殺されてしまいました。
ここでメソポタミアに残された大王の棺とアレキサンダー四世を巡り、アンティゴノス陣営とペイトン陣営の間で争いが起こります。そしてきわどい戦いを制したのはアンティゴノスでした。全てを手に入れたアンティゴノスは、ペルディカスが再起して待ちかまえるはずのマケドニアを避け、エジプトへ凱旋の途につきます。
さて戦力を失った後、一人かやの外で地道に地中海の島々の制圧をしていた私でしたが、脇を通り抜けるアンティゴノスに対し、裏切りを仕掛けます。これはペルディカスが来たら使おうと取っておいたものでした。これにより私はアレキサンダー四世を手に入れます。
第3ターン、リシマコス陣営とペイトン陣営は西端と東端からVPをのばします。しかし彼らの持つ正当値は皆無なので、このターン終わりには、帝王さんのアンティゴノス陣営が勝つ可能性が高まります。
ここで私は帝王さんのプトレマイオス隊に対し、クラテラスで上陸攻撃をかけ、2ターンぶりに王室軍団を奪還します。(正当値で勝ると、相手は王室軍団を使えず、勝つと奪える)
しかし帝王さんはすぐさまキャンペーンを使って、アンティゴノスの本隊で反撃します。恐らくこの戦いで勝った方が、ゲームに勝てるだろうと思われる正念場です。
私は対象兵器を使い、完全に互角の戦闘となります。そして両者のサイの目も互角。残念ながら引き分けに終わります。
当然アンティゴノスは通常移動で再び攻撃してきます。既にカードの無い私は、1コラム不利な戦闘を強いられます。しかしこれもサイの目に救われて引き分け。ところがクラテラスはこの戦いで戦死してしまいます。
結局この戦役ではどちらも勝利を掴むことはできず、他の2人を喜ばせるだけの結果となりました。特に私はほとんど唯一とも思えるチャンスを逃したばかりか、戦闘能力も低下し、さらなる苦境に陥ります。
第4ターン、ヨーロッパをほぼ制圧したりろちゃんは、自動的勝利にも届きそうな勢いです。他の2人もVPでそれに続き、私はだんとつのVP最下位で始まります。
ただしアレキサンダー四世に加えて、クレオパトラを手に入れた私は、正当値だけは最高です。最終ターンはVPだけの勝負になるので、私に可能性があるとすれは、もはやこのターンだけでしょう。
皆それぞれにVPの増加を狙い、アクションを行います。その結果、キリキアには独立勢力が陣取ってアジア小艦隊を消され、私は最大艦隊を失います。そして最後である私の番が来る直前には、正当値+VPでりろちゃんがトップになっていました。りろちゃんは長いマケドニア支配で最強の戦力を持ち、このままなら次ターン勝利の線が濃厚です。
しかし最終ラウンド、アフリマツダ&アーリマンでダブルアクションになっていた私は、独立勢力移動カードを残していました。これでキリキアの独立勢力をどかし、次のカードでそこに支配を確立しました。その結果キリキアの2VPと最大艦隊の4VPが入り、きわどくも勝利をもぎとりました。
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