長野合宿2009
 
 今年はあっちゃん、天ちゃん、Y君、私の4人が参加し、総勢では13人でした。


1日目

Successors(AH)
 プトレマイオス、リシマコスの私に、ペルディカス、クラテラスのY君、そしてアンティパトロス、ペイトンと東西に分かれる天ちゃんに対し、あっちゃんはアンティゴノス、レオナトスと小アジアに集中。当然あっちゃんはマケドニアを襲い、これを奪うことに成功する。私はシルバーシールドを手に入れ、ロードス島も早々に攻略に成功。
 アテネに来ていたY君のオリンピアス部隊を、私はリシマコスで破ってカードで自陣営に引き込んでいた。するとY君がエジプトに近づいてくる。私はリシマコスをエジプトに向かわせるが、それでもY君は前進を続ける。
「これはシルバーシールドの裏切りを持ってるな」
私はそう考えてシルバーシールドは大都市に埋め、エジプトに入ってきたら最大コラム戦力で攻撃できるようにする。
 さすがにこれにはY君は攻撃を諦めるが、Y君は大王の息子3人を全部持っていて、ほっておけばこの3ターンに勝ってしまう。天ちゃんはバビロンを攻め、一人かやの外に居ようとするあっちゃんを何とかけしかけて小アジアに戻らせながら、私も小アジアの自領パンフィリア・リキアに上陸する。海越えのため8ユニットしか送れないが、Y君にキャンペーンがない限り襲われる心配はないはず・・。
 しかしここでY君がやはり持っていたシルバーシールドの寝返りを捨て、代わりにキャンペーンを引き当てた。そしてクラテラスはサイの目に関わらず届くよう、山を越えて蛮族を越えて私のリシマコスに突入。勝負あったか?
 だが私はおもむろに、
「雄弁の才!」
Y君はキリキアに侵入したあっちゃんの小部隊を潰してチャンピオンを失っていたため、これで私の正当値が逆転できる状態になっており、狙いの上で近づいていたのだった。
 6個の王室軍団が戦線を離脱し、コラムは私が1有利で修正は同じ。Y君はサイの目で1ついい目を出して同点にするものの、蛮族に退路を絶たれていて退却できないので、逆転ならず。私は息子たちと王室軍団を全部いただいて勝利。

Successors(AH)
 2回目。プトレマイオスとペイトンの私に、リシマコスとアンティゴノスのあっちゃん。天ちゃんはアンティパトロスとクラテラスで、Y君がペルディカスとレオナトス。
 ロードスを攻略に向かったプトレマイオスに、あっちゃんは海上迎撃をすり抜け攻撃してこれを破る。あっちゃんはそのままエジプト攻略へ。これで中央のルートはがらがらになり、Y君はペルディカスをペラに向かわせる。
 第3ターンになりマケドニアの守将は最弱の馬に代わる。小部隊でマケドニアの支配を崩すことこそ失敗したものの、戦力は4コラム差で能力も1勝るY君の陣容はほぼ勝ったようなもの。
「はーーっ」
Y君の目は最低保証の6。
そして天ちゃんの目は11!?
「この戦力差で負けることがあるのか!」
Y君は連れてきた大王の棺ともどもを天ちゃんに差し出し、天ちゃんの勝ち。
 その後ブリッジを少々


2日目

トワイライトインペリウム3
 N田さん、Y君、私の3人で、経験者はN田さんだけ。他にえびさんにもルール説明していただきました。戦闘種族の私は、最初から持っている巡洋艦にも地上軍を積める能力を生かし、序盤に急拡大し中央の首都を先に押さえる。しかし公開処刑という極悪議案を他の2人に通され(当然狙いは1人だから出せば通る)、何と1ターン分の収入が全て消え、カードを全て捨てさせられる。なんじゃそりゃ。
 しかも戦闘種族と言ってもたいして強くなく、他の2人がカードをため戦力を蓄えてくると、中央は維持できそうもない。中央関係のVPだけもらってさっさと帰ろうとするが、Y君が退却を阻止して攻撃してくる。戦闘カードの乱舞で私の1個艦隊は楽々全滅。戦闘機強すぎる。(私は勝利条件上戦艦を作っていた)
 艦隊戦力が半壊した私だが、どうもこのゲームは勝敗にそんなことはあまり関係ないらしい。共通条件はだれでもできそうな条件をだいたい皆が満たすことになるので、個別条件を満たしたかどうかでだいたい勝利が決まる。実は他の2人の個別条件はとても難しいものが行っていて、私だけが達成したので私の勝利となった。
 確かにこのゲームは艦隊建造や技術開発やカードなどいろいろ楽しそうな要素がたくさん入っているのだが、勝利の決定方法はいまひとつかも。あともう少し時間が短くなるといい。

TITAN
 私、あっちゃん、天ちゃんとU野さんの4人で。U野さんはプレイ経験が少ないとのこと。ものすごいスピードでヒドラとジャイアントまで行ってしまったあっちゃんに、ゲームは早くも勝負あったかのよう。しかし私がやけで塔テレポートで山へ行ってミノウタウリを取った後、1を連発してサーペント2匹、ドラゴン2匹を手に入れる。だが結局はあっちゃんがタイタンをヒドラ6匹にし、他にコロサス2匹を手に入れ勝ち。

TITAN
 私、あっちゃん、天ちゃんで。あっちゃんがのびるも、私がタイタン部隊にコロサスを取る。Y君が戻ったのでそこでブリッジに。

ブリッジ
 昨日の続きで私が2連勝したあと、Y君あっちゃん組がスモールスラムを作り、全体ではこの2人が同点勝利で天ちゃん1人負け。


3日目

DUNE
 U野さん、Y君、天ちゃん、私で3連戦。同盟は2人までで同盟したら勝利は4要塞占領のローカルルールで、選択ルール使用。

 1回目はU野さんハルコンネン、Y君フレメン、天ちゃんアトレイデ、私ベネ。私はフレーメン5ターン勝利を予想し、裏切り者がハルコネンの2。レーズガンが最初に来たので、ハルコンネンが12ユニットをカルタゴに集めたところへ1ユニットで突入。
「シールドを使え!」 消滅。
なかなかサンドワームが出なかったが、丁度第5ターンに出現したので、自ら撃破した相手のハルコンネンと組む。これでこのターンに勝っても負けても私が勝つ。U野さんはこのターンの予言を疑っていたが、いつサンドワームが出るかなんてあらかじめ分からないとか言ってごまかす。
 まずハルコンネンとフレメンの戦闘で、フレメンがボイスで殺されるのが見えているにも関わらず、あえてスティルガーを使い裏切られる。そしてベネとアトレイデの戦闘も、アトレイデ側がクイサッツハデラッハはリーダーが死んでも使えると勘違いしていてベネが勝ち、ベネ、ハルコンネン同盟の勝利。フレメンが裏切り者を出さなければ、他はわざと負けて久々の予言勝利ができそうなところだったが。

 2回目は私がアトレイデで天ちゃんがハルコンネン、U野さんがベネで、フレメンがY君。第2ターンにサンドワームが出て、ハルコンネン、アトレイデが同盟を組むと、ベネ・フレメン同盟はスパイスも少なく、ベネは2枚のカードが両方とも真実の告白でどうしようもないので投了。

 3回目は私フレメン、天ちゃんベネ、U野さんアトレイデ、Y君ハルコンネン。プレイヤーが入れ替わっただけで、またアトレイデ・ハルコンネン同盟になる。
 1ヶ所目の戦闘は、カラマでボイスを消されるが、ハルコンネン最強のフェイドが裏切ってベネの勝利。2ヶ所目のフレメン・ハルコンネンの戦闘では、もう1枚あったカラマでフレメンはカードを屑に替えられる。それでもハルコンネンの2番目に強いラバンが裏切り者だったので勝ち目はあるかと思ったら、逆にこちらが裏切り、相手はヒーロー。勝ち目は薄く昼になったのでベネ・フレメン同盟は投了。ハルコンネンにカラマ2枚は極悪だ。

Here I stand
 関西組のU野さん、N田さん、みねさん、えびさんに混じって、初プレイの私とY君。当然スレイマンを選んだY君はウィーン目指して進むもブダで苦戦。宗教ルールは解らなかったので関係国の状況は不明。
 フランスを持った私は、アメリカ探検がうまく行きVP的には有利になったらしいが、ブリテンとハプスブルクという2強国に挟まれ、ルールもカードも十分に解っていない状況では、逆に危険になったようにしか思えない。狙い撃ちができるカードの多いゲームなのでなおさらだ。なのでまわりを刺激しないよう以後はほとんど徴兵に時間を費やす。
 第5ターンころ突如トルコと和睦したハプスブルクが我が要所ミラノに侵攻してきた。当然全力で反撃する。ずっと握りこんでいた傭兵の裏切りで敵を4戦力減らし、振った15個のサイコロ(5・6命中)で命中は9個!敵は全滅、国王と副官を捕虜に!
 だが植民地をたくさん持つ隣の2強国はカードが多く、こちらより後番で何度も動けるので、攻撃されたら防ぐのは困難である。結局その直後に重要都市を1つづつ占領される。ただ降伏してコストを払えば都市は帰してもらえるので、迷わずそうする。そして第6ターンには誰かが勝ちそうだったが、私も含めて24VPが3人で誰も25VPの勝利に届かなかった。出遅れていたY君も終盤の海賊大成功で24VPの一人になった。夜も遅くなったのでここで終了とした。
 しかし帰ってからルールを調べてみたら、降伏した時ただで返させられた捕虜は、実は身の代金カード2枚がもらえたようだった(ただで返すのは領土だけ)。それだったら2強国と和平して背後が安全なこの第6ターンに、教皇を攻めて勝つ可能性は十分あったのに。
 全体としてはバランスも良くGMTのマルチとしては最もよくできたゲームと思われる。ただ実質侵攻できる所が限られており、移動すると徴兵が犠牲になるシステムなので、大胆な軍事作戦など大きな盤上の動きは起こしにくい。1点を争う駆け引きを好む人には向いたゲームだろう。


4日目は時間がなかったのでTraJanさんとY口さんに、私の作った「真実のアンティータム」をやっていただきました。私の好むゲームと正反対の作品だというTraJanさんの感想、ごもっともです。まさに歴史再現パズルです。


 後日思い返してみると、Here I standには重大な欠点があるような気がしている。それはこのゲームでは戦争がプラスサムゲームになっているということだ。普通の戦争はマイナスサムゲームか良くてゼロサムゲームなものだが。
 プラスサムの何が問題かといえば、それは本気で戦うよりもなれ合いや八百長の方が得になってしまうことだ。具体的には、戦争して本気で攻めても、多くのコストを払って1、2VP入るだけだ。
 しかし例えばイギリス、フランス、ハプスブルクで共同して、AがBに、BがCに、CがAに領土を交渉で同じポイント分だけ与え、そしてすぐAがBに、BがCに、CがAに降伏し賠償金をVPで払う。そうすれば大量(最大6、7)のVPが転がり込む。コストは宣戦費用と2傭兵だけ。教皇と新教の間では降伏ができないので、こっちがやったら向こうでもやるという訳にもいかない。
 もちろんやり方はいろいろあるだろうが、要は敗北の損失が少なく勝利の利益が多すぎるのが原因だ。ローカルルールをつけようにも、根本的なルールなので他の人に受け入れられる変更は難しいだろう。

 
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