CENTRAL FRONT WP
 
 第1ターンのWPの目標は、できるだけ多くのNATO部隊を包囲・撃破することです。したがってもしNATOが、前方移動で国境付近にこぞって前進して来るなら、単なるカモです。ゲームは楽勝であるばかりか、圧倒的勝利の可能性さえあります。



第1インパルス

 東ドイツにいる部隊は、2回のサブインパルスを使って、NATO戦線の中央部(Kassel付近)に、3ヘクスに渡る突破口を開きます。第1梯団で攻撃した部隊は、第2梯団でじゃまにならないよう、最初の前進ヘクスに軍に所属しない旅団を残し、残りを戦闘後前進でどかします。
 例えば第1梯団でヘクス2114と2314を攻撃し、ヘクス2314を攻撃した部隊は全て前進させて、第2梯団でヘクス2213と2414を攻撃するという具合です。
 もし3ヘクスに渡る穴を空けるのが難しいようなら、第2インパルスに啄木鳥の戦法(後述)を有効に使えるよう考えながら、2ヶ所で小さな穴を空けて、部隊をNATO後方に送り込みます。
 それと同時に、第1梯団で空挺部隊を突破口の後ろに降ろし、第2梯団でNATOの後方部隊に接敵させて、予備移動で突破口を塞がれるのを防ぎます。もちろん空中機動部隊が抜けられるようなら、それも利用します。
 前方移動の状況によっては、北海を通れる可能性もあるので、初期配置であらかじめRostockに空中機動部隊を置いておくといいでしょう。

 チェコスロバキアにいる部隊は、西ドイツ南部から突破します。南部はNATO部隊が少なめなので、一回の攻撃で穴を空けられることも多いでしょう。
 もし南端(ヘクス1216)までNATOの部隊が隙間無く並んでいるなら、オーストリアに侵攻して南からヘクス1216を攻撃することで、容易に最南端を通り抜けられます。

 ポーランドにいる全部隊はベルリンを攻撃し、第1梯団で全滅させます。ポーランドにいる部隊だけで攻撃しても11:1になりますが、東ドイツにいる1個師団を加えれば14:1になり確実です。
 そして第2梯団にそれらの部隊は、東ドイツの余剰部隊や第1ターンの増援と共に、西ドイツ北部(ハノーバー以北)で攻撃を行います。ハノーバーとハンブルクの間と、ヘクス0417の2ヶ所で攻撃できるでしょう。

 ハンガリーにいる部隊は、オーストリアに侵攻しない場合、チェコスロバキア経由で西ドイツに送ります。
 侵攻する場合は、第1インパルスで師団が東部のオーストリア軍を全て潰し、空中機動旅団(チェコスロバキアのも使う)がインスブルックへのイタリア軍の干渉を阻止します。そして第2インパルスにはインスブルックを占領し、1ターンでオーストリアを降伏させます。

 なお攻撃はできる限り6:1以上で行い、足りない場合は対地攻撃で補います。また第1インパルスの第2梯団では、前に出ている全てのNATO部隊をZOCで拘束し、予備移動を防ぎます。


第2インパルス

 第1インパルスに2ヶ所の突破口を空けたら、第1梯団では、その間にあるNATO部隊を分断するとともに、NATO戦線の後方にいる損耗・弱小部隊に止めを刺して、移動の自由を確保します。そして第2梯団で、分断したNATO前線部隊を完全に包囲し、可能な限り多くを撃破して、NATOの組織的な抵抗力を奪います。
 もし大穴が1ヶ所の場合も、NATO前線は既に幾つかに分断されているでしょうから、同様の狙いをもって包囲・攻撃します。
 その際、アメリカ軍等強力な敵を撃破するには、以下に述べる啄木鳥の戦法が有効です。


啄木鳥の戦法

 まず目標の部隊が端になるように、連続した3ヘクスを完全に包囲します。そして目標の部隊を先にして、両端を攻撃します。
 最初の攻撃で目標を退却させると、ZOCを通ることによる追加の2混乱を与えます。さらに退却先への攻撃で、再度戦闘結果を適用できます。その際に目標の部隊は防御に貢献できません。しかも退路はもう塞がれているので、退却の結果は止めの4混乱を与えます。
 この戦術によって、普通に攻撃するよりも効率的に目標を除去することができます。



第2ターン以降

 第1ターン中に、国境付近に置かれたNATOの部隊は、ほとんどが撃破または分断包囲されます。NATOの戦線は残りの寄せ集め部隊で作られ、ライン河がかろうじてそれを支える状態になるでしょう。
 WPは、NATOの孤立した部隊や前線の弱小部隊を、一つ一つ高比率攻撃で潰し、チャンスがあれば弱点からライン河の渡河を試みます。第3ターンの増援も、NATOの二線級部隊に対してなら、十分攻撃兵力として使えます。
 この状況になれば、WPはライン河の東側をほとんど確保でき、実質的勝利は確実です。もし2度目のWP制空権奪取が起こる等すれば、圧倒的勝利も有り得ます。そのためにはうまくライン河を渡り、オランダあるいは西ドイツを降伏に追い込んで、航空・陸上ユニットを取り除くのが、一つのポイントになります。



デンマーク侵攻作戦

 しかしまともなNATOプレイヤーなら、無謀な前進などはせず、NATOの章で書くような安全な配置をするでしょう。そうなると上記のようなことは起こりません。その場合WPは、少しでも多くのVPを稼ぐため、デンマーク侵攻を行うことができます。
 まず初期配置で、Rostockに空中機動旅団を2、3個置きます。そしてブラックジャックを使い、コペンハーゲンに打撃/阻止を行います。
 第1インパルスの第1梯団で、空中機動旅団はOdenseを占領し、ソ連とポーランドの水陸両用部隊をRostockに海上輸送します。そして第2梯団で、Odenseにポーランド機甲師団を航空輸送し、水陸両用部隊をコペンハーゲンに向かって移動させ、空中機動旅団をデンマーク軍に隣接させます。
 第2インパルスの第1梯団では、さらにもう1ユニットをOdenseに航空輸送します。そして第2梯団で、Su−25による対地攻撃を受けて、コペンハーゲンを攻撃します。
 デンマークにはせいぜい地域予備が出るだけなので、2、3ターンで占領できるでしょう。デンマークを降伏させると、F−16を1ユニット取り除けるというメリットもあります。

 
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