フランス序盤の守り
 
開始時の西部戦線の状況

 セットアップ時の状態で、ドイツと連合軍はともに6個軍半を西部戦線に置いています。そして戦闘力はフランス3に対して、ドイツ5。イギリスも5ですが、BEFは1つしかなく、攻撃すると優先的に除去されてしまいます。
 連合軍は戦力的にかなり劣勢といえるでしょう。



フランスの防御戦略

 一般に劣勢な防御側が取る選択枝は2つあります。1つは土地を諦めて全面撤退。もう1つは有利な地形に篭って耐えることです。
 さてそれを念頭に置いて地図を見れば、答は自ずと見えてきます。北部(ベルギーからパリにかけて)には有利な地形がありません。ここは退却です。南部は要塞地帯があるので選択の余地がありますが、南北両方を明け渡すとサドンデス負けしてしまうので、ここは抵抗します。ベルギー方面で殴り合うのはもっとも愚かな戦略と言えるでしょう。



中欧第1ラウンド

 Guns of augustを使わないと、戦争状態を上げて総力戦に入るのが難しくなるので、使うものとして考えます。その場合全力でセダンを攻撃するか、一部でBEFを攻撃をするかの選択があります。
 しかしBEFを攻撃した場合、互いに6ー8のコラムの攻撃で、自動的に互いに1ステップの損害となりますが、連合軍がWITHDRAWALをもっていた場合、ドイツの一方的な損害になります。それが1/2の確率で起きるので、普通は全力でセダンを攻撃すると思います。
 そしてセダンの生き残りは退却又は移動でMelunに入り、パリとベルダンを両翼としたU字型の防御体制を作り、フランス北部からの南進に備えます。



フランス防衛体勢

 では実際の防衛体勢を考えてみましょう。
 北部は、ドイツがAmiensにまで到達したら反撃できるようにしておけば、十分です。ベルギー、イギリス軍をCalaisに置くと、パリを攻撃しようとするドイツの牽制になるでしょう。
 南部の作戦を考える時には、いくつかの基本があります。
 1つめは、攻撃されても互角以上の損害を与えられるようにしておかなければ、最後にはこちらの戦力だけが無くなってしまうということ。2つめは三方を味方に囲まれた場所は、側面攻撃の危険のため、空けておいても敵が入りにくいということ。3つめは東部戦線での反撃のために、西部でオペレーションを無駄使いしないようにしなければならないとうことです。

 そこから考えられる配置はこうです。Verdunを中心としてParis,Melun,Bar le Duc,BelfortでW字型の布陣をし、Chateau Theierry,Nancyは空けます。Nancyは場合によっては、相手に攻撃させて退却した方が、オペレーションの節約になるでしょう。余裕があったらBar le Ducに斬壕を作ると安定性が増します。
 守りの要VerdunはBEFとフランス2個軍を配置します。そうすると合計14戦力になり、フランス軍団は減少戦力でも1戦力を持つので、1ユニットが除去されるまでは15のコラムを維持できます。そのためユニットが3個ある間は手抜きをし、2個になった時も援軍は1オペレーションだけで持って来られます。
 もしVerdunをフランス軍だけで守ろうとすると、ぎりぎり12戦力しかないので、損害を受けるたびに、2オペレーションを使って完全戦力の軍と交換しなければ、コラムが落ちてしまいます。しかも完全戦力の軍がなくなったらそれもできません。

 さらに総力戦突入後、ドイツの斬壕無効化攻撃を受けた時も、BEFとイギリス軍2個がいれば最大コラムで反撃できます。BEFはまさにVerdunの守り神です。



防衛戦の終結

 しかし本当のフランスの救世主は、フランス軍でもイギリス軍でもなく、実はロシア軍です。
 東部では、ロシア軍を遮るドイツ軍がほとんどいません。オーストリアハンガリーは弱く当てになりません。ロシアの攻撃が始まった時、ドイツが対応しなければ、オーストリア軍消滅、ベルリン陥落によるドイツの補充禁止、さらにはEssenまで陥落して中欧が消滅など、中欧はとんでもない損害を受ける可能性があります。
 フランスの運命は、ロシア軍の攻撃がいかに早く、いかに致命的な場所に行われるかにかかっていると言えます。
 
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