火力効率
BANZAIのルールブックの巻末に書かれており、タクティクス誌にも訳が載った事があると思うのですが、それによると
・2、4、8、14火力は効率が悪い
・10火力は最も効率がよい。
・その結果ライフル兵4人の編成は効率が悪く、ライフル兵5人は非常に良い。ライフル3人とマシンピストル1人の編成も良い。
と書いてあります。
しかしこの根拠としている効率数値というもの調べてみると、全く訳の分からない計算をしています。
・・
具体的には、その火力以上の射撃カードの枚数(言い替えると丁度その火力と同じ射撃カードの枚数に、その火力では使えない射撃カードの枚数を加えたもの)と、その火力丁度の射撃カードの平均射撃力とを掛け合わせたものです。
これでは使えない射撃カードが多い火力は効率が良いとか、使える射撃カードの増加が少なくても、射撃力の低いカードが減るとかえって効率良いなど、意味か分かりません。
また射撃に関する分析なのに、射撃力を全く加味していないものを見たことがありますが、もちろんそんな研究も問題外です。
正しい火力効率は次のように求めるべきです。
まずその火力で使える射撃カードの射撃力を全て合計し、それを火力で割ります。これによって1火力あたりの射撃力が分かります。
計算結果は以下のようになります。
火力 | 射撃力合計 | 射撃力差 | 効率値 | 効率値差 |
1 | 4 | 4 | 4 | |
2 | 8 | 4 | 4 | 0 |
3 | 15 | 7 | 5 | 1 |
4 | 22 | 7 | 5.5 | 0.5 |
5 | 28 | 6 | 5.6 | 0.1 |
6 | 33 | 5 | 5.5 | -0.1 |
7 | 42 | 9 | 6 | 0.5 |
8 | 51 | 9 | 6.375 | 0.375 |
9 | 58 | 7 | 6.444 | 0.069 |
10 | 67 | 9 | 6.7 | 0.256 |
11 | 76 | 9 | 6.909 | 0.209 |
12 | 85 | 9 | 7.083 | 0.174 |
13 | 96 | 11 | 7.385 | 0.302 |
14 | 107 | 11 | 7.643 | 0.258 |
15 | 125 | 18 | 8.333 | 0.69 |
16 | 138 | 13 | 8.625 | 0.292 |
17 | 159 | 21 | 9.353 | 0.728 |
18 | 180 | 21 | 10 | 0.647 |
これを見ると概ね火力が大きいほど、効率が良くなる傾向が分かります。
中でも3、15、17、18で効率数値が急激に向上し、良い火力である事が分かります。また4、7火力も向上が大きいです。
逆に5、6、9、12火力は、効率向上の悪い火力である事が分かります。
特に6火力では減少しており非常に効率が悪い火力です。
すると結論は
・機動グループの編成は、ライフル5人よりも4人の方が効率が良い。
・ライフル兵3人とマシンピストル1人は、相対距離3以下ではライフル4人よりも効率がよい。
・ライフル兵6人は効率が悪い。
・主火力グループは、相対距離3になったときに最低でも15火力あるように編成する。逆に15火力以上の射撃を受け得るときは、相対距離3への前進はなるべく控える。
となります。
もちろんこれによって劇的な効果があるわけではないので、それほど気にするようなものでもありませんが、迷ったときなどに参考にしてみて下さい。
さらに火力効率以外に4人編成の方が5人より勝る点として、
・人数が少ない分、先行して前進し射撃を受ける機会の多い機動グループの損害が減る。これは勝利ポイント判定、分隊崩壊の時に重要です。
・主火力グループの火力が増える。
・日本軍の場合(何でも日本軍が中心です。すみません。)5人目の兵士を誰にするか困る。ASLを入れ、まとめてリーダー全滅のリスクを負うか、モラル3の兵士を入れて足手まといになるか、当てにならず白兵戦で弱い機関銃を入れるか。
等があります。
つまり5人編成は距離4勝利を重視、4人編成はそれ以外の勝利にも配慮した編成と言えると思います。
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