沖本決死隊
 
 パトロールシナリオにおける日本軍の対英米戦術についてです。しかし実際に文章にしてみて、日本軍の戦術というのはなかなかつかみ所がないことに気づきました。そのため取り止めのない文になってしまったかもしれません。



日本の狙い

 グループ編成で書いたように、日本は3つの勝利のどれも達成可能です。その中で敵の分隊崩壊は、射撃能力の低さから、白兵戦によることが多いでしょう。同様にVPは射撃より前進で稼ぐ方が多くなります。
 従って日本の作戦は移動が中心になります。しかし安全な前進のためや侵入の成功率を上げるため、射撃も重要な要素です。
 日本軍の作戦は3段階に分かれます。相対距離2まで近づく第1段階、射撃戦で敵を弱体化させる第2段階、距離4又は白兵戦をめざす第3段階です。ただし第3段階が発動されるかどうかは状況次第です。



編成

 対英米にはやはり2ー4ー7の方がいいでしょう。4火力の側面射撃では、良い地形に入った敵を追い出すことができません。

A モラル2の2人
B モラル4、5の二等兵と沖本軍曹
C 残り



第1段階−射程内への接近

 まず相対距離2に近づかないと、日本軍はまともな射撃ができません。それまでにいかに少ない損害で、どれだけ前進できるかが課題になります。より多くのVPを稼ぐことで、相手に打開のための行動を強要でき、相手の作戦が読みやすくなります。
 前進するのはB、Cグループだけです。どちらが前進するか選択の余地がある時は、危険度に応じて決めます。危険な移動は、沖本軍曹の役目です。
 と言ってもできるだけ安全に前進するべきであることは、言うまでもありません。より安全に前進できるいくつかの方法を、安全な順に挙げてみます。

・相手が移動した時
 絶対安全。可能なら火力グループを優先しましょう。今移動中なら、二枚目の移動カードを置いても大丈夫です。

・最初のアクション
 相手に射撃カードがたまっていません。

・手に鉄条網、隠蔽、回復、良い地形がある時
 今居る地形と合わせて最低−2修正は欲しいです。もちろん鉄条網は移動と同時に相手に置いて使います。同様に狙撃兵も多少効果があります。

・同時前進
 移動が二枚ある時は両方前進すれば、片方は助かります。

・高火力で撃たれた直後
 相手の弾切れに期待

・片方のグループがピンになって回復もない時
 日本軍奥義、援護突撃。もう一方のグループを前進させれば、相手はどちらを撃つか迷うでしょう。同時前進と同じ考えです。

 いろいろな方法を駆使して、速やかな前進を目指します。
 もし相手が最初から丘にいる場合、相当な困難が予想されます。まず距離0のまま良い地形に移動し、十分な準備をしてから前進しないと痛い目に会うでしょう。理想は鉄条網2枚を置きながら前進です。どうせ距離0では相手の射撃も大したことはないので、準備期間は十分取れます。



第2段階−作戦の岐路

 第1段階が成功して、一方的に距離2に前進しVPで優位に立っているなら、後は防御体制を整えて待ちです。無理に更なる前進をする必要はありません。
 相手は無理に相対距離3に前進するか、射撃で大きく撃ち勝つかしかないので、それを念頭に置いてカードを揃えます。機を見て射撃し、相手が良い地形に入り込んだら、側面射撃で追い出しましょう。
 第1段階で互角以下のVPになってしまった場合、さらなる前進のチャンスを伺わなくてはなりません。それには相対距離3に前進した時に、相手の火力が14以下であることが目安です。(火力効率参照)
 射撃戦の要はだいたい次の3つです。

1.貯めて撃つ
 機関銃の故障しやすい日本軍は、無駄な射撃などできません。もしそれでも相手の隠蔽によって効果が低くなったら、解決せずに捨て札にします。

2.でもまずい時は撃つ
 とは言っても隠蔽も回復も無くピンの兵士がいるなど危険な時は、撃って保険をかけておきます。

3.側面射撃
 火力で劣る日本軍が唯一射撃で対抗し得る材料です。でも川等にはまらないよう注意しましょう。



第3段階−地獄への突入

 相対距離3への前進は、互いに火力が増大するため非常に危険です。そのため第2段階で書いた条件を満たした上で、第1段階で書いた方法を用いて行わなければなりません。援護射撃も利用しながら、前進のタイミングは慎重に決定してください。
 VPが互角で前進のチャンスがない時は、多少不利でも前進せずに射撃戦に賭ける手もあります。これは相手が日本軍との対戦に馴れていて、距離3への前進を待ちかまえていそうな時には必要です。
 一旦相対距離3に入ったら、火力グループはひたすら射撃、沖本グループは射撃と機を見た前進を織り交ぜます。もちろん距離4に4人が前進できる状況なら、地形を探して入る方が優先です。しかしその前に相対距離5に到達したら、撃てるだけ撃った上で、迷わず侵入、白兵戦です。相手が火力グループよりも、沖本グループを恐れる様になれば、あなたも立派な沖本使いです。
 最後にバンザイ突撃は決して多用してはいけません。相対距離5でピンになって回復が無い時以外は、使うべきではないでしょう。
 
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