テランの戦略
 
1.グインハイファールとの交渉1

 第1ターンにソルを守るのは、ペリーンさえ協力してくれればそれで十分ですが、第2ターン以降にテランの領土を十分に守るには、的確な戦略と外交が必要です。
 グインハイファールにとって植民できないと最も痛い争点の星系は、植民価値の大きいBD+63とミューカシオペアです。ここをペリーンに取られると、国力が逆転してしまい、以後ペリーンの探査船が着いた星系は全て失ってしまうという事態にもなりかねません。したがってここをどう交渉材料にするかが重要です。
 もしペリーンやグインハイファールの戦略で書いたように両者が行動していた場合、テランはここを交渉材料として使うことができません。なぜならグインハイファールが第4ターンに到達するのに先んじる為には、第3ターンにウェブネクサスを置かなければなりませんが、この時点では61シグニやシグマドラコニスからはテランのジャンプ距離内にはなく、より近い星系にペリーンが植民するのは第4ターンになってからだからです。

 その解決策は、第2ターンに協力してBD+56にペリーンのウェブネクサスを置かせ、第3ターンにそこをペリーンの所有星系とすることです。これによってペリーンが失うものはなく、状況によってはおいしい星系が手にはいるので、ペリーンがこれを断る理由はないでしょう。
 ただしペリーンとは第1ターンの探査船を発進させる前に話をしておかなければなりません。さもないとイータカシオペアに向かった探査船が無駄になってしまい、ペリーンが申し出を断ってしまうかも知れません。また間違ってウェブネクサスを第1ターンに置いてしまうと、ペリーンが自力でミューカシオペアを取ってしまうので、あくまで第2ターンでなければいけません。



2.グインハイファールとの交渉2

 交渉1によって、第2ターンにタウセティやイプシロンエリダニ等で攻撃を受けたら、即報復できる態勢になりますが、さらに遠い星系に植民しようとするとまだ不都合があります。
 安全な第2ターン中にタウセティに基地を作ろうとすると、経済ポイント22の内、植民に6、基地設置に12で残り4しかありません。するとソルの歩兵を破棄した上にウェブ技術の発展を諦めなければなりません。これは非常に危険で痛い損失です。
 もし基地設置を第3ターンにするとどうでしょう。グインハイファールによるBD+4、BD+6、CD−13へ植民には、ウェブネクサスをBD+63とミューカシオペアに置くという脅しがききます。ウェブネクサスの設置が植民より後にできるからです。しかし戦闘はさらに後であるため、グインハイファールが約束を破って基地を攻撃した場合、報復が間に合いません。

 これを解決するためには、第3ターンにグインハイファールの艦隊破棄を要求するのが有効です。第3ターンは通常まだ戦争が始まるターンではないので、グインハイファールにとって許容できない要求ではありませんし、重要な2星系を担保にとられているので、グインハイファールは応じるしかありません。
 手順的に全員がユニットを生産してから全員で配置となるので、グインハイファールが破棄した艦隊をすぐ再生産した場合でも、それを見てから作っておいたウェブネクサスを置くことができます。これで第4ターンにBD+4、BD+6、CD−13へ植民することが可能になります。



3.グインハイファールとの交渉3

 さて第4ターンに大きな植民が終わってしまうと、グインハイファールは弱い内にテランを徹底的に叩くという戦略に出るかも知れません。そんなペリーンを利するだけになり兼ねない戦略をとることは、あまり多くないと思いますが、無いとは言い切れません。
 そんな時には、「テランは完全にペリーンの属国になり、グインハイファールの勝利段階を0に落とすためにだけ戦う」という脅しが有効です。
 テランはソルさえ失わなければ、最低勝利段階1を得ます。またソルの生産力があれば、大規模艦隊とウェブシップを保持した上で技術発展を続けられます。それらさえあればペリーンと同盟した場合、無敵のアウトレンジウェブシップ攻撃が可能なのです。そしてソルの防衛と徹底的にグインハイファールを叩くことを条件に、ペリーンに全面的に協力すれば、結局ペリーンがすばらしい大勝利、テランがぎりぎりの勝利、グインハイファールが敗北となるのです。もちろんペリーンがこれを断ることはあり得ません。
 グインハイファールは、テランを没落させる戦略が自らを没落させる戦略であることを知ることになります。



4.序盤の計画

第1ターン 経済ポイント総計20
 維持   計4ポイント
  歩兵
 植民   計3ポイント
  アルファケンタウリ
 生産   計5ポイント
  ウェブネクサス
 技術発展 計7ポイント
 ウェブネクサスはアルファケンタウリに置くペリーン用ですが、うまく交渉してペリーンに金を出してもらえれば、後のためにストックしておきます。

第2ターン 経済ポイント総計22
 維持   計4ポイント
  歩兵
 植民   計6ポイント
  タウセティ、イプシロンエリダニ
 生産   計5ポイント
  ウェブネクサス
 技術発展 計7ポイント

第3ターン 経済ポイント総計26
 維持   計4ポイント
  歩兵
 植民   計3ポイント
  プロキオン
 基地設置   計12ポイント
  タウセティ
 技術発展 計7ポイント
 このターン終了時にアルファケンタウリのペリーンウェブネクサスを破壊します。次のターンには61シグニからつながるからです。

第4ターン 経済ポイント総計31
 維持   計4ポイント
  歩兵
 植民   計9ポイント
  CD−13、BD+6、BD+4
 生産   計10ポイント
  ウェブネクサス2
 技術発展 計7ポイント

 この計画で植民しゲーム終了時まで領土の得失が無かったとして計算すると、テランは82ポイントを獲得し、もう少しで勝利段階2という所です。ぜひともペリーンとの交渉(ペリーンの戦略参照)を成功させて、LET661か61シグニを譲ってもらい、グインハイファールの1人勝ち状態を軽減すべきです。



5.戦いの時

 第5ターン以降は、まず歩兵と工兵とウェブで重要星系の防衛態勢を確立します。そしてある程度態勢が固まったら、次は大規模艦隊、そしてウェブシップを生産します。中盤の内の戦争では、ペリーンのお手伝いをしておこぼれをもらうか、グインハイファールにお駄賃をもらって中立を保つか、テランの行動は子供のようなものです。
 しかし徐々にソルからウェブシップが直撃できる範囲に重要星系が入りはじめると、グインハイファールの防御すべき星系は広がり、攻撃はやり易くなります。ペリーンの探査船が着いた時に、それに便乗して攻撃すれば、グインハイファールは守り切れません。
 両方の種族の重要星系がウェブシップ攻撃範囲に入る終盤では、どちらと戦っても恐れるものはありません。空いている星系を見つけては、そこにウェブシップを送り込めばいいのです。
 一つ注意すべきことは、グインハイファールと戦う場合に、ペリーンが勝手にテランに同盟し、勝手にウェブシップに便乗して侵攻先の星系についてきた上に、そこの領有権を主張する可能性です。それを防ぐためには、終盤でグインハイファールに宣戦するなら、ペリーンにも宣戦しなければなりません。
 テランの今までの辛抱は、この時のためにあります。宇宙を駆け巡るウェブシップ艦隊で、二大種族を翻弄してやりましょう。
 
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